漢方の知恵袋
監修:菅沼 栄先生(中医学講師)
体の乾燥対策の基本は、五臓の「腎」の働きを整えて、潤いの源となる「腎陰」を充実させること。また、乾燥の症状に合わせて、「肺」、「脾胃(ひい)」(胃腸)、「肝(かん)」(肝臓)などをケアすることも大切です。
乾燥症状、ほてり、めまい、耳鳴り、髪が抜けやすい、白髪、記憶力の低下、腰痛、冷え、頻尿、舌の色が淡い、舌苔が少ない
腎を養い、潤いをアップする:
【豆類・種実類】くるみ、銀杏、松の実、クコの実、蓮の実、黒豆、黒ごま
【野菜類】山芋、よもぎにら、黒きくらげ
【魚介類】えび、牡蠣、なまこ、海藻類
【肉類】牛肉、羊肉
【香辛料】シナモン
口や喉の乾燥、味覚障害、口内炎になりやすい、舌が乾く
※糖尿病、シェーグレン症候群、過食、ストレスなどの症状にも注意
胃腸の潤いを養う:
大根、百合根、りんご、豆腐、れんこん など
鼻の乾燥感、鼻の中のかさぶた、鼻血、空咳、かぜを引きやすい、味覚の減退、舌の乾燥
※慢性的な鼻炎、気管支炎、喘息などの症状にも注意
肺の潤いを養う:
梨、百合根、オレンジ、はちみつ、枇杷の葉、葛、白きくらげ、杏仁 など
目の乾燥・ゴロゴロ感、目薬の使用回数が多い、視力減退、目のかすみ・痛み、舌の色が淡く乾いている
※目の疾患、シェーグレン症候群などの症状にも注意
血を養い目の働きを整える:
菊花、クコの実、ほうれん草、桑の実、ブルーベリー、ぶどう、桑の葉、にんじん など
皮膚の乾燥(カサカサ感)、皮膚のかゆみ、化粧ノリが悪い、舌の乾燥
※日焼け、エアコン、慢性疾患、乾皮症、アトピー性皮膚炎などが原因になることも
肺の潤いを養い、皮膚の潤いを守る:
鶏の手羽先、玄米、豚足、はちみつ、オリーブオイル、鶏スープ など
便秘気味、排便時間が長い、便がコロコロしている、舌の乾燥
※慢性疾患による潤いの消耗、痔、加齢などが原因になることも
腸と肺の潤いを養い、通便を良く:
いちじく、キウイフルーツ、バナナ、パパイヤ、りんご、マンゴー、プルーン、白菜 など
・辛いもの、塩分の取り過ぎに注意して月刊誌『チャイナビュー』(イスクラ産業発行)より掲載
この記事を監修された先生
中医学講師/菅沼 栄先生
1975年、中国北京中医薬大学卒業。同大学附属病院に勤務。
1979年、来日。
1980年、神奈川県衛生部勤務。中医学に関する翻訳・通訳を担当。 1982年から、中医学講師として活動。各地の中医薬研究会などで薬局・薬店を対象とした講義を担当し、中医学の普及に務めている。主な著書に『いかに弁証論治するか』『いかに弁証論治するか・続篇』『漢方方剤ハンドブック』(東洋学術出版)、『東洋医学がやさしく教える食養生』(PHP出版)、『入門・実践 温病学』(源草社)など。
症状一覧
CHECK!
TYPEA
エネルギーとなる気が不足しています。
疲れやすくカラダがだるい、やる気が出ない、かぜをひきやすいなど、思い当たりませんか?
TYPEB
気の巡りが滞っています。
イライラして怒りっぽい、生理不順、お腹が張ってガスがでるなど、思い当たりませんか?
TYPEC
カラダの栄養となる血が不足。
冷えやめまい、立ちくらみ、抜け毛、爪が割れやすいなどの悩みはありませんか?
TYPED
全身の血の巡りが滞った状態です。
目の下のクマ、シミ、頭痛、がんこな肩こり、つらい生理痛で悩んでいませんか?
TYPEE
カラダの潤いが不足しています。
のぼせ、ほてり、寝汗、肌の乾燥やかゆみ、経血量が少ないなど、気になりませんか?
TYPEF
水分代謝が落ちた状態です。
太りやすい、むくみ、ニキビ、一日中眠気が取れないなどで悩んでいませんか?
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こころとカラダのこと、
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