漢方の知恵袋

髪のトラブル元気な髪はカラダの中から!

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監修:菅沼 栄先生(中医学講師)

髪のトラブルを改善するためには、外からのケアはもちろん、身体の内側を整えることが大切です。髪の状態から体質を見直して、身体の中から元気な髪をつくりましょう。

「肝(かん)」と「腎(じん)」の養生で、髪のトラブルを改善

中医学では、髪は「血(けつ)の余り」「腎(じん)の華(はな)」を言われます。これは、体内の「血」や、腎の蓄える「精(生命エネルギー)」が充実していれば、健康な髪が育つということ。そのため、過剰なストレスなどで血の貯蔵庫である「肝」の働きが低下したり、加齢で「腎」が衰えたりすると、血不足や血行不良、精の不足などを招いて髪のトラブルが起きやすくなるのです。
また、食事の不摂生による「痰湿(たんしつ:余分な水分や汚れ)」の発生も、抜け毛や薄毛などの原因になるので注意しましょう。
このように、髪のトラブルは体内の不調の現れでもあります。積極的な体質改善で、髪も身体もイキイキ元気をめざしましょう。
 

check!髪のトラブル対策・タイプ別養生法

髪の状態には、体内の不調が現れていることもあります。髪にトラブルを感じている人は、まず身体の状態をきちんとチェックして、体質を整えることから始めましょう。

1 イライラは髪トラブルの元 「ストレス」タイプ

気になる症状
脱毛、白髪、ストレス過多、憂うつ、イライラ、脇の痛み、頭痛、生理痛、PMS(月経前症候群)、舌の色が暗い
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改善ポイント

【過度なストレスが「肝(かん)」を傷つけ、髪の栄養不足に】

血を貯蔵し、全身に送る役割を担う「肝」は、髪の健康と深い関わりがある臓器。肝が健康で血が体内をスムーズに流れていると、髪にも潤いや栄養がしっかりと行き渡ります。

しかし、肝はストレスに弱いため、過度なストレスを受けるとその機能が低下。血の流れが滞り、栄養が髪まで届かなくなってしまうのです。

髪のトラブルが原因で日常的にストレスを抱えてしまう人も少なくありませんが、こうしたストレスは髪の元気を失う原因になってしまうことも。あまり悩み過ぎず、上手にストレスを発散して肝の機能を高めるよう心がけましょう。

 
摂り入れたい食材
香りの良いお茶やハーブでストレスを発散し、気・血の流れスムーズに。
セロリ、イカ、トマト、薄荷、ハマナスの花茶、菊花茶、ジャスミン茶

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2 脂っぽい頭皮が気になる 「湿熱(しつねつ)」タイプ

気になる症状
脱毛、頭皮が脂っぽく痒い、顔色の紅潮、口臭が強い、口が乾く、便秘、軟便や下痢、舌の色が赤い、舌の苔が多い
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改善ポイント

【身体に溜まった汚れが、脱毛や薄毛を引き起す】

脂っこい食事やアルコールの摂り過ぎ、暴飲暴食、運動不足といった生活は、身体に余分な水分や汚れが溜まり、体内に熱を発生させます。こうした「湿熱」の状態になると、頭皮も脂っぽくなり脱毛や薄毛の原因となります。

肥満、脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病の症状がある人も、このタイプにあたるので要注意。まずは日頃の食生活を改善して体内の汚れを取り除き、身体の中をスッキリきれいに整えましょう。

摂り入れたい食材
身体に溜まった余分な水分や汚れを取り除き、体内をきれいに。
わかめ、昆布、ひじき、きくらげ、サンザシ、はと麦

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3 細くツヤのない髪に 「気血(きけつ)不足」タイプ

気になる症状
白髪、若白髪、脱毛、髪が細く弱い、乾燥してツヤがない、疲労感、息切れ、食欲不振、動悸、不眠、不安、物忘れ、舌の色が淡い
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改善ポイント

【「気」「血」の不足が、頭皮や髪の元気を失う原因に】

中医学では頭は「清陽の府」といわれ、体内の陽気(身体を温めるエネルギー)が集まる場所とされています。そのため、慢性的な病気や虚弱体質、出産などで体内の「気」「血」を消耗すると、頭に集まる陽気が足りなくなり、頭皮の働きも低下してしまうのです。

また、血が不足することで髪にも栄養が行き渡らないため、ハリのない髪になったり、白髪が多く現れたりするのです。

過渡なダイエットやストレスも、気血不足を招く原因となります。栄養をしっかりとって気血を充実させ、身体の元気を保つことを大切にしましょう。

摂り入れたい食材
足りない気・血を補い、弱った髪に栄養と潤いを。
ナツメ、烏骨鶏、卵、干しぶどう、ほうれん草、にんじん、きくらげ

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4 加齢による髪の衰え 「肝(かん)・腎(じん)の虚弱」タイプ

気になる症状
脱毛、生え際の脱毛、髪のボリュームが少ない、髪のこしがない、白髪の慢性化、膝腰の弱り、舌の色が淡い、舌の苔が少ない
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改善ポイント

【親子関係の「肝」と「腎」は、一緒に補うことが大切】

「肝」が全身に送る血と、「腎」の精は、髪をつくる大切な要素。肝・腎が健康で体内の血と精が十分にあれば、潤いのある元気な髪が育ちます。

しかし、腎の精は年齢とともに自然に衰えてしまうため、加齢によって脱毛や白髪などが現れるのです。

また、腎は「先天の本」をもいわれ、生まれながらの生命エネルギーを持つ臓器でもあります。そのため、遺伝的な要因による髪のトラブルも腎の養生が基本となります。こうした症状も含め、慢性的な髪のトラブルがある場合は肝と腎、両方の働きが落ちていると考えることが大切。どちらか一つではなく、一緒に養生するよう心がけましょう。

摂り入れたい食材
肝と腎を同時に補うことで、根本的な髪の改善を。
桑の実、胡桃、黒ごま、カシューナッツ、松の実、黒豆、山芋

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point!“髪のケア”と“身体のケア”をバランスよく

日頃の生活で気を付けたいことは、睡眠をしっかり取る、バランスのとれた食事や適度な運動を心がける、といった基本的なこと。心と身体の元気を保ち、イキイキと健康的な毎日を過ごすことで、根本的な髪の改善につながります。

また、市販のヘアケア製品などを上手に使いながら、髪や頭皮を手入れすることも大切。入浴後に、頭皮をトントンと軽くたたいてマッサージするのも効果的です。髪に負担がかかるドライヤーやカラーリングなどはなるべく控えめにして、身体の内側と外側、両方から元気な髪づくりをめざしましょう。

[四季の髪養生]

春:ストレスの溜まりやすい時期。こまめな散歩や外出を心がけて

夏:夏野菜を上手に摂って体内の熱を発散。髪の紫外線対策も忘れずに

秋:潤い効果のある根菜(レンコン・大根など)で秋の乾燥対策を

冬:一年の疲れを癒す時期。生姜やねぎをたっぷり入れた鍋料理がおすすめ

 

あなたの体質タイプをチェック

PROFILE

中医学講師/監修 菅沼 栄先生

1975年、中国北京中医薬大学卒業。同大学附属病院に勤務。
1979年、来日。
1980年、神奈川県衛生部勤務。中医学に関する翻訳・通訳を担当。 1982年から、中医学講師として活動。各地の中医薬研究会などで薬局・薬店を対象とした講義を担当し、中医学の普及に務めている。 主な著書に『いかに弁証論治するか』『いかに弁証論治するか・続篇』『漢方方剤ハンドブック』(東洋学術出版)、『東洋医学がやさしく教える食養生』(PHP出版)など。

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CHECK!

まずは、自分の体質タイプを
チェックしよう!あなたの体質はどのタイプ?

同じ症状でも体質が違えば
対策は人それぞれ異なります。
まずは中医学の視点から
あなたの体質タイプを知りましょう。

TYPEA

「元気不足」タイプ
気虚(ききょ)

エネルギーとなる気が不足しています。
疲れやすくカラダがだるい、やる気が出ない、かぜをひきやすいなど、思い当たりませんか?

TYPEB

「イライラ」タイプ
気滞(きたい)

気の巡りが滞っています。
イライラして怒りっぽい、生理不順、お腹が張ってガスがでるなど、思い当たりませんか?

TYPEC

「血液の不足」タイプ
血虚(けっきょ)

カラダの栄養となる血が不足。
冷えやめまい、立ちくらみ、抜け毛、爪が割れやすいなどの悩みはありませんか?

TYPED

「血液ドロドロ」タイプ
瘀血(おけつ)

全身の血の巡りが滞った状態です。
目の下のクマ、シミ、頭痛、がんこな肩こり、つらい生理痛で悩んでいませんか?

TYPEE

「潤い不足」タイプ
陰虚(いんきょ)

カラダの潤いが不足しています。
のぼせ、ほてり、寝汗、肌の乾燥やかゆみ、経血量が少ないなど、気になりませんか?

TYPEF

「ため込み」タイプ
痰湿(たんしつ)

水分代謝が落ちた状態です。
太りやすい、むくみ、ニキビ、一日中眠気が取れないなどで悩んでいませんか?

あなたの体質タイプをチェック

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中医学はあなたの体調・体質に合わせて、つらい症状に対処し、元気とキレイを提案します。私たちは日々様々なストレスにさらされ、気づかないうちにこころもカラダも疲れています。病気ではないけれどなんとなく調子が悪い、改善されない不調がある。そんな方に、中医学の考え方をご紹介します。

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