漢方の知恵袋

糖尿病糖尿病は予防が肝心!

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監修:菅沼 栄先生(中医学講師)

放っておくと重い合併症を引き起すこともある糖尿病。一度患うと完治は難しいため、何より「予防」が肝心です。自分の体質に合った養生法を知り、糖尿病を未然に防ぎましょう。

 

生活習慣の乱れが大きな原因に

中医学では、遺伝的要因のほか、飲食の不摂生やストレス、瘀血(おけつ:血流の停滞)、脾(ひ)・腎(じん)の虚弱などが糖尿病の主な原因と考えます。病気の状態は、口が渇き多飲になる「上消(軽度・肺の症状)」、食欲が過剰で多食になる「中消(中度・胃の症状)」、尿量が異常に多くなる「下消(重度・腎の症状)」に区別され、それぞれの症状に応じて対処をします。

糖尿病で怖いのは、初期には自覚症状がほとんどないこと。そのため、気づかないうちに病状が進行してしまうことも少なくありません。バランスの良い食事、適度な運動などを心がけ、日頃の生活から糖尿病を予防しましょう。

check!体質別、糖尿病の予防法

糖尿病には1型(インスリン依存型)と2型(インスリン非依存型)があります。近年多く見られるのは2型の糖尿病で、肥満や運動不足、過度のストレスなどが大きな原因に。自分の体質に合った養生法を知り、生活習慣の改善で糖尿病を防ぎましょう。

1 肥満の方は要注意 「痰濁(たんだく)」タイプ

気になる症状
肥満、痰が多い、手足が重くむくみやすい、食欲旺盛、頭痛、顔色が赤い、舌の苔が多い
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改善ポイント

【溜まった汚れは早めに取り除く!】

中医学では肥満を、身体に余分な水分や脂肪、糖分などの汚れ(これを「痰濁」といいます)が、たまった状態と考えます。太り気味かな、と思ったらこの痰濁に要注意。

痰濁はドロドロ血になる前の段階で、比較的改善しやすい症状です。体型がそれほど気にならない人も、気になる症状があれば日頃の生活習慣をしっかり見直し、溜まった汚れを早めに取り除くよう心がけてください。

 
摂り入れたい食材
尿を出すことで痰濁を取り除くことができるので、利尿作用のあるものを。
冬瓜、苦瓜、たけのこ、もやし、春雨、はと麦、陳皮(ちんぴ:みかんの皮)、びわの葉、オオバコの葉、柿の葉、こんにゃく、とうもろこしの髭茶

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2 血流がとどこおった 「瘀血(おけつ)」タイプ

気になる症状
顔色が暗い、しみが多い、痛みが多い(頭痛、胃痛、腹痛、生理痛、胸痛、関節痛、神経痛など)、舌の色が暗い、舌に瘀点や瘀班(黒い点やしみ)がある
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改善ポイント

【血流を改善して、代謝機能をアップ】

血の流れが滞ってしまう「瘀血」。その原因は冷えや過労などさまざまですが、糖尿病で気を付けたいのは、食事の不摂生などが原因で血に汚れが溜まって、血流がとどこおること。 

血は全身を巡って“細胞に栄養素や代謝に必要な物質を届け、不要な物質を回収する”という役割を担っていますが、瘀血になるとこの働きが低下してしまいます。こうした状態が続くと体内の脂肪や糖分が代謝されず、老廃物などが排出されないため、糖尿病や高血圧といった病気にもかかりやすくなってしまいます。

バランスの取れた食事、適度な運動などを心がけ、血をサラサラにする習慣を身につけましょう。

 
摂り入れたい食材
辛みや酸味のあるもの、海産物など、血の循環を改善し、血管を強くする食材を選びましょう。
玉ねぎ、ピーマン、なす、もずく、ひじき、昆布、ウコン、酢、サンザシ、そば、紹興酒(少量)、玫瑰茶(まいかいちゃ)、ひまわりの種

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3 消耗しやすい 「虚弱」タイプ

気になる症状
息切れ、疲労感、汗をかく、風邪をひきやすく治りにくい、感染症にかかりやすい、痩せ、冷え性、腰痛、舌の色が淡い、舌苔が白い
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改善ポイント

糖尿病の人は、食べ過ぎなどから体内に熱が発生し、身体に必要な水分や栄養分を消耗してしまいます。

もともと虚弱体質や慢性病の人は、より消耗しやすいので特に日頃の養生が必要です。

また、加齢で身体の機能が低下し、糖の代謝が悪くなることも影響します。糖尿病の症状と関わりの深い「肺」「脾」「腎」をバランスよく整えるような食養生を心がけましょう。

摂り入れたい食材
体力を養うことがポイント。良質なタンパク質、新鮮な野菜などでバランスよく栄養を。
キノコ類、山芋、かぼちゃ、胡桃、ごま、松の実、ナツメ、クコの実、かぼちゃの種、落花生、兎肉、鶏肉、どじょう、鮎、はまぐり

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point!糖尿病を防ぐ暮らしの習慣を

生活習慣病の代表格である糖尿病は、食事や運動、睡眠などに気を配ることがとても大切。日頃から意識して、バランスのとれた生活を送るよう心がけましょう。

<暮らしのポイント>内臓脂肪に要注意

■食事

・バランスの良い食事を

・野菜はたっぷり、青身の魚を

・甘いもの、脂っこいもの、酒類は控えめに

■運動

・無理のない軽い運動(有酸素運動)を

・駅ではなるべく階段を使う

・歩くときは大またで少し早めに

■その他

・入浴で代謝をよくする。40℃のお湯に10分くらい

・「一日一便」便通をよくする

・ストレスはこまめに発散

あなたの体質タイプをチェック

PROFILE

中医学講師/監修 菅沼 栄先生

1975年、中国北京中医薬大学卒業。同大学附属病院に勤務。
1979年、来日。
1980年、神奈川県衛生部勤務。中医学に関する翻訳・通訳を担当。 1982年から、中医学講師として活動。各地の中医薬研究会などで薬局・薬店を対象とした講義を担当し、中医学の普及に務めている。 主な著書に『いかに弁証論治するか』『いかに弁証論治するか・続篇』『漢方方剤ハンドブック』(東洋学術出版)、『東洋医学がやさしく教える食養生』(PHP出版)など。

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CHECK!

まずは、自分の体質タイプを
チェックしよう!あなたの体質はどのタイプ?

同じ症状でも体質が違えば
対策は人それぞれ異なります。
まずは中医学の視点から
あなたの体質タイプを知りましょう。

TYPEA

「元気不足」タイプ
気虚(ききょ)

エネルギーとなる気が不足しています。
疲れやすくカラダがだるい、やる気が出ない、かぜをひきやすいなど、思い当たりませんか?

TYPEB

「イライラ」タイプ
気滞(きたい)

気の巡りが滞っています。
イライラして怒りっぽい、生理不順、お腹が張ってガスがでるなど、思い当たりませんか?

TYPEC

「血液の不足」タイプ
血虚(けっきょ)

カラダの栄養となる血が不足。
冷えやめまい、立ちくらみ、抜け毛、爪が割れやすいなどの悩みはありませんか?

TYPED

「血液ドロドロ」タイプ
瘀血(おけつ)

全身の血の巡りが滞った状態です。
目の下のクマ、シミ、頭痛、がんこな肩こり、つらい生理痛で悩んでいませんか?

TYPEE

「潤い不足」タイプ
陰虚(いんきょ)

カラダの潤いが不足しています。
のぼせ、ほてり、寝汗、肌の乾燥やかゆみ、経血量が少ないなど、気になりませんか?

TYPEF

「ため込み」タイプ
痰湿(たんしつ)

水分代謝が落ちた状態です。
太りやすい、むくみ、ニキビ、一日中眠気が取れないなどで悩んでいませんか?

あなたの体質タイプをチェック

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中医学はあなたの体調・体質に合わせて、つらい症状に対処し、元気とキレイを提案します。私たちは日々様々なストレスにさらされ、気づかないうちにこころもカラダも疲れています。病気ではないけれどなんとなく調子が悪い、改善されない不調がある。そんな方に、中医学の考え方をご紹介します。

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