体質をチェックして、
自分に合った食事、生活習慣、心のもちかたを知りましょう。
人にはそれぞれ親から引き継いだ体質がある一方で、環境や生活習慣などにより、その体質が変わることもあります。
人は自然界の一部であると考える中医学では「陰陽五行学説」などにのっとり、体の状態(五臓、気・血・津液など)を四診(望診・聞診・問診・切診)を用いて診断し対処法を考えていきます。同じ病名でも原因が違えば、治療法も異なります。これを「同病異治」(どうびょういち)といいます。
反対に病名は異なっていても、同じ対処法を用いることもあります。これを「異病同治」(いびょうどうち)といいます。体質を知り、自分に合った改善法を取り入れて、日々元気に過ごしましょう。
「気・血・津液」は体を構成する物質と中医学では考えます。
「気(き)」とは体の動きや機能をささえるエネルギーの源で、体を動かしたり、温めたり、体の抵抗力に関係しています。
「血(けつ)」とは全身を巡り体に栄養と潤いを与えます。また精神を安定させる働きもあります。
「津液(しんえき)」とは血液以外の水分、汗、涙、リンパなどの体液の事で、水分代謝に関係しています。
気・血・津液に過不足がなく、滞りなく体内を巡っていることで健康な状態が保たれます。
中医学をもっと詳しく知りたいという方は、こちらでご紹介しています!
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ここでは代表的な6タイプの体質を紹介します。複数の体質を併せ持つこともありますので、気になる症状があれば、該当するタイプの体質もチェックしてみましょう。
元気、活気、気力など「気」という言葉は日常的に使われますが、中医学でいう気とは体内の器官の働きを正常にたもち、新陳代謝を促し、血液や体液を生じ巡らせ、体温を一定に保つといった役割を持っています。病にたいしての抵抗力ともなります。
主な症状
●疲れやすい、体がだるい ●かぜをひきやすい ●息切れしやすい ●下痢しやすい ●食が細く、胃もたれしやすい ●声がか細く、大きな声が出ない ●アレルギー体質 ●生理中にだるさがひどくなる ●やる気が出ない
主な症状
●よくため息をつく ●のどにものが詰まったような感じがする ●イライラして、怒りっぽい ●不安や憂鬱感がある ●ゲップやガスが多い ●便秘と下痢を繰り返す●生理不順 ●PMS(月経前症候群)がある
「血(けつ)」は体内を巡り、各器官や組織に栄養や潤いを与え、代謝産物を回収する役割を担っています。体をあたため、精神を安定させる役割もあります。
主な症状
●抜け毛、薄毛、白髪が多い ●目が疲れやすい ●皮膚がカサカサしてツヤがない ●爪が白っぽく、薄くて割れやすい ●顔色が白く、ツヤが無い ●めまい、立ちくらみがする ●眠りが浅い、夢をよく見る ●物忘れが多い ●生理が遅れがち
主な症状
●シミが多い、唇の色が暗い ●頭痛、肩こりがある ●動悸や不整脈がある ●下肢の静脈瘤がある ●皮膚の毛細血管が浮き出ている ●血圧、血糖値の異常 ●生理痛がきつい、経血に塊が混じる ●目の下にクマがある
「津液(しんえき)」は血液以外の体液、リンパ液や唾液、汗、涙、尿など、生命活動に必要な水分すべてを指します。皮膚や髪など全身に潤いをあたえ、涙や唾液などで粘膜を潤します。
主な症状
●目が乾きやすい ●肌がカサカサする、かゆみがある ●便がコロコロしている、硬くて出にくい ●寝汗をよくかく ●のぼせ、ほてりがある ●のどが渇きやすく、冷たいものが飲みたくなる ●生理の周期が短い
主な症状
●口がネバネバし、舌の表面に苔がべったりついている ●むくみやすい ●太っている(水太り) ●軟便、下痢をしやすい ●血中コレステロール、中性脂肪が高い ●雨の日に体調が悪い ●体が重だるい ●水っぽいオリモノが多い ●一日中眠気が取れない
36の項目について、あてはまる症状をチェックすると、体質がわかります。体質は年齢、環境や季節、生活習慣によって変化するため、体調に変化があった時などもチェックしてみましょう。