監修:矢留 江里子 先生(国際中医薬膳師)
【難易度★★☆】豚足は身体に栄養や潤いを与えて乾燥を防ぎます。
豚足 平性/甘味、鹹味(かんみ)、皮膚の乾燥、シワ、美肌、産後の回復、母乳の出を良くするなど
豚足は「脾(ひ)」「胃」「腎」の経絡に入り、血を補い、肌の潤いを保ちます。
コラーゲンたっぷりで、シミ、シワなどを防ぎ、お肌や細胞のアンチエイジングが期待できる他、筋肉を強化して関節痛の予防にも一役かってくれます。
また、昔から母乳不足や産後の体力回復によいとされています。
豚足のスープ
RECIPE
中医学でいう「陰虚(いんきょ)」は、身体の潤い不足により臓器や組織器官を滋養できていない状態です。
微熱、手足のほてり、喉の渇き、寝汗、目や肌の乾燥などの症状は、体内の潤い不足によるものかもしれません。年齢を重ねていくことで潤い不足になりがちな体内は、ちょうどお鍋のお湯が煮詰まっているような状態です。
豚足は女性に大切な潤い食材のひとつ、下処理されボイル済みのものが売っていますので手に入りやすく、調理も簡単です。応用が利くので、色々な料理の出汁としてお使いください。
今回は潤い食材、白きくらげをプラスしました。「肺」「脾」「腎」の経絡に入るので、喉の渇き、から咳によいだけでなく、お肌も潤してくれます。
「脾の果」と言われる棗(なつめ)を合わせ、胃腸の働きも促します。臭みとりに長ネギも加えました。
体をあたためながら邪気を発散させる食材なので季節の変わり目によいスープです。
調理時間90分
材料
豚足(下処理されボイル済みのもの)……2足分
COOKING
- 1沸騰したお湯に豚足を入れ一煮立ちさせ、ザルにあけて豚足を洗う。
- 2鍋に1.5Lの水と①の豚足、長ネギの青い部分、なつめを入れ、豚足が煮崩れるまで1時間ほど弱火でコトコト煮る。煮終わったらザルでこすと、少し白濁した綺麗な豚足スープができる。
- 3白きくらげをよく洗い、ぬるま湯でもどし、石づきがあれば取って食べやすい大きさにちぎっておく。
- 4②のこしたスープに③の白きくらげを入れ30分ほど弱火で煮る。塩こしょうで味を整えた後、器によそい、刻んだわけぎを散らす。
料理のポイント
- point! 塩こしょうで味をつける前にとっておき、おでん、味噌汁、煮物やスープなど色々な料理でお使いいただけます。
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この記事を監修された先生
国際中医薬膳師矢留 江里子 先生
矢留 江里子(やとめ えりこ)国際中医薬膳師。登録販売者。フードコーディネーター。食空間コーディネーター。NPO日本食育インストラクター。日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校)卒業。自然療法の料理教室の課程を修了。企業のイベントなどで薬膳講師を務める。イスクラ薬局勤務を経て2023年11月より、吉祥寺にて漢方薬店「薬食同源totonou漢方」 主宰。