梅雨の重だるさに「えんどうのベジグリーン麻婆豆腐」のレシピご紹介 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

梅雨の重だるさに
「えんどうのベジグリーン麻婆豆腐」
のレシピご紹介

2025.06.10 UPDATE

ベジグリーン麻婆豆腐

監修:和田 暁 先生(一般社団法人薬膳アカデミア理事長)

【難易度★☆☆】
えんどうは、体の重だるさやむくみを和らげます

えんどう豆

えんどう 平性/甘味 胃腸を整えガスを抑える、水分代謝をスムーズにする、むくみを和らげる など

えんどうは、中医学において脾や胃の経絡に属し、胃腸の働きを整えて消化・吸収をスムーズにする「和中下気」や、水分代謝を促す「利水」の働きがあるとされています。また、現代栄養学の観点からは、高たんぱく・低脂肪で、食物繊維、ビタミン、ミネラルをバランスよく含む優れた食材として評価されています。さらに、中国古代の農業思想においては、「五穀(米、麦、黍、稗、豆)」が人々の主食として重視されており、えんどうもその一つとして栄養価の高さから古くから食材として利用されてきたと考えられます。

参考:『中薬大辞典』

プリント

えんどうのベジグリーン麻婆豆腐
RECIPE

こんにちは。一般社団法人薬膳アカデミア理事長の和田暁です。

小満から芒種へと季節が移り、入梅を迎えるこの時期は、じめじめとした湿気が気になります。自然界の湿気が体内にも影響を与え、胃腸の働きが弱まりやすく、食欲が落ちたり、体が重だるく感じたり、疲れるとむくみやすくなる方も少なくありません。そんな季節におすすめなのが、動物性食材を使わない「えんどうのベジグリーン麻婆豆腐」です。豆腐には、気を補い、胃腸を整える「補気和中」の働きがあるとされています。にんにく、しょうが、ピーマンなどの香味野菜に柚子胡椒を組み合わせることで豆腐がもつ寒涼性(体を冷やす性質)を和らげます。さらにえんどう、椎茸、枝豆などの、気を補い湿を取り除く食材を合わせ、季節に合った一品に仕上げました。旨みのある椎茸と爽やかな緑の野菜をたっぷり使い、からだにやさしい味わいが特徴です。じめじめと湿気の多いこの時期、「湿邪」に負けない体づくりを意識した、彩り豊かな「えんどうのベジグリーン麻婆豆腐」をぜひお楽しみください。

調理時間15分

材料

(調理時間に乾燥椎茸を戻す時間は含まない)
【2人分】

乾燥椎茸(小)・・・・・・・・・・・・・4個
スナップエンドウ・・・・・・・・・・・4
豆腐・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・300g
小松菜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1株
ピーマン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1個
枝豆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1
椎茸の戻し汁・・・・・・・・・・・・・・・200ml

サラダ油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1

にんにく(みじん切り)・・・・・1かけ分
しょうが(みじん切り)・・・・・小さじ1/2
柚子胡椒・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小さじ1

塩麹・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1

片栗粉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1

陳皮(乾燥)・・・・・・・・・・・・・・・少々

ピンクペッパー・・・・・・・・・・・・・少々

COOKING

  1. 1乾燥椎茸を200ml程度の湯で戻し、みじん切りにする。戻し汁は後の工程で使うので捨てない。
  2. 2スナップエンドウはさっと湯通しする。豆腐は角切りにし、同様に湯通しする。
  3. 3小松菜、ピーマン、枝豆と①の椎茸の戻し汁をミキサーにかける。
  4. 4フライパンにサラダ油を引き、みじん切りにしたにんにくとしょうがを香りが出るまで炒める。
  5. 5④に、①の椎茸を加えてさらに炒め、②のスナップエンドウと豆腐を加え、柚子胡椒と塩麹で味をととのえる。
  6. 6⑤に水溶き片栗粉を加え、とろみをつける。
  7. 7⑥を皿に盛りつけ、水で戻した陳皮とピンクペッパーを散らす。

料理のポイント

  • point! 工程①で、ぬるま湯に砂糖少々を加えると、乾燥椎茸を戻す時間を短縮することができます。
  • point! 工程②で、豆腐を湯通しすることで余分な水分が抜け、味がぼやけず、調味料がなじみやすくなります。
  • point! 本レシピは柚子胡椒の辛さが特徴です。辛さが苦手な方は量を減らし、辛いのがお好きな方は増やして調整してください。

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この記事を監修された先生

一般社団法人薬膳アカデミア理事長和田 暁 先生

和田 暁(わだ しゃお)
上海中医薬大学中医学部卒、同大学付属病院勤務。昭和大学研修中、日本医食同源第一提唱者の新居裕久教授と出会い、中医学を毎日の食卓へ届けることを目指し、薬膳普及の道へ進む。
2015年、世界中医薬学会連合会より世界初の高級中医薬膳伝授師称号を授与。現在、一般社団法人薬膳アカデミア理事長・世界中医薬学会連合会常務理事、日本国際中医薬膳管理師会会長、上海中医薬大学日本校教授、東京栄養士薬膳研究会顧問。
主な著書に『薬膳で治す』(時事書房・共著)『まいにち養生ごはん』(学陽書房・監修)『中医婦人科学』(上海科技出版社・共著)雑誌『助産雑誌』連載執筆など。