監修:笹沼歌乃(国際中医薬膳管理師)
【難易度★☆☆】トマトは、喉の渇きを癒し、体の中から暑さを和らげてくれます

トマト 微寒性/甘味・酸味 暑気あたり、口の渇き、食欲不振、消化不良 など
トマトは、中医学的には脾・肝・胃経に作用し、食欲がないときなどに胃を正常に整えてくれます。また、体が火照ったときには体の中から冷やし、喉の渇きを和らげてくれるのが特徴です。栄養学的には、赤い色素成分であるリコピンを多く含んでおり、加熱調理をすることでその吸収率が高まります。リコピンは美容や生活習慣病対策に役立つとされています。トマトは、微寒の性質があるため、冷え性の方や体が冷えている方、月経中の方は多食を控えるか、加熱したものを食すようにしましょう。
トマト汁麺
RECIPE

梅雨から夏にかけて、だるさ、食欲不振、むくみなどの不調がよく見られます。急に暖かくなり、冷たいものを食べたり飲んだりすることで胃腸が弱り、体内の水分代謝がうまくいかなくなることが原因の一つとも考えられます。このような時期には、トマトのように体の中からクールダウンしてくれる食材をうまく取り入れることで、健康的に過ごせます。
また、夏のような暑さで汗をかきやすくなる時期でもありますので、潤いをキープしてくれる白きくらげを鶏だんごにたっぷりと入れました。消化によい食材で作ったトマト汁麺は、夏風邪で体が火照ったときにもさらりと食べられるように優しいお味に仕上げました。
調理時間20分
材料
【2人分】
トマト・・・・・・・・・・1個
水菜・・・・・・・・・・・・20g
緑豆春雨・・・・・・・・15~20g
鶏団子材料:
鶏ももミンチ・・・・200g
長ネギ・・・・・・・・・・15g
白きくらげ・・・・・・15g(乾燥から戻した状態)
溶き卵・・・・・・・・・・半個
塩・・・・・・・・・・・・・・小さじ1/3
酒・・・・・・・・・・・・・・少々
出汁:
水・・・・・・・・・・・・・・500g
昆布・・・・・・・・・・・・4g
鰹節パック・・・・・・1袋(小袋)
COOKING
- 1500gの水に昆布をいれ2~3時間放置する。
- 2①にお茶パックに入れた鰹節をいれひと煮立ちさせる。
- 3トマトは湯むきをして、くし切りにし、水菜は5cmほどの長さに切っておく。
- 4鶏団子の材料の長ネギと白きくらげをみじん切りにする。
- 5鶏団子の材料に④を加えよくかき混ぜる。
- 6②の出汁を沸騰させたらトマト、鶏団子、緑豆春雨、塩少々を加え4分ほど煮た後、水菜を加えさらに1分煮る。
- 7器に入れて完成。
料理のポイント
- point! ⑥の煮る段階でアクが出ますが、アクを取るときれいなクリアスープに仕上がります。
- point! 鶏団子に使って余った卵は、トマト汁麺に最後溶き卵としていれても美味しいです。
- point! 白きくらげのコリコリ食感を楽しみたい方は、みじん切りを粗みじん切りにしてください。
この記事を監修された先生

国際中医薬膳管理師笹沼歌乃
国際中医専門員。国際中医薬膳管理師。登録販売者。
イスクラ産業株式会社中成薬事業本部広報課にて、中医学情報サイト「COCOKARA中医学」の運営。イスクラ中医薬膳講座(主催:イスクラ中医薬学院)で薬膳講師として従事。薬膳の調理実習やイベント開催、SNSの運用を通して中医学を紹介。