春のデトックスにごぼうと菜の花のカップ寿司 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

春のデトックスに
ごぼうと菜の花のカップ寿司

2023.03.07 UPDATE

監修:和田 暁 先生(一般社団法人薬膳アカデミア理事長)

【難易度★★☆】
ごぼうはかぜ、目のかゆみ、咽頭痛を改善します。

ごぼう 涼性/苦味(微甘味) かぜ、熱による咽頭痛、目のかゆみ、涙目、皮膚のかゆみと腫れ、便秘の改善 など

940年頃、野生のごぼうは日本に持ち込まれ、品種改良されたと言われています。明時代の『本草綱目(ほんぞうこうもく)』には “通十二経脈、除五臓悪気”(十二経絡を通り、五臓の悪気を除く)とあり、すべての風の邪を取り除ける野菜の代表と記されています。清熱解毒(炎症による熱を冷まし、邪毒を取り除く)、疏風利咽(風の邪気を散らし、喉の調子を整える)作用があり、熱性のかぜ、咽頭の腫れや痛み、目のかゆみ、充血、涙目、じんましん、皮膚の腫れなどに使われます。胃腸が冷えている方、下痢気味の方は控えましょう。また、カリウムが多いため、腎臓病の方も避けましょう。

プリント


RECIPE

春一番が吹くこの時期、年度の変わり目で忙しい方も多いと思います。中医学では、忙しさなどで体力が低下すると外邪の影響を受けやすくなり、風邪やインフルエンザ、花粉症などにかかりやすくなると考えます。今回は、春のデトックスにオススメのごぼうに加え、春になりやすい症状を解消してくれる食材(桑葉 (目の充血、涙目)、菜の花(皮膚のかゆみ、じんましんの改善)、うるち米と人参(胃腸を整え、鼻水と涙目の湿の除去)、紫蘇(鼻水、鼻のかゆみ)、梅干し(酸味で鼻水を止める))を沢山取り入れました。見た目の可愛さだけではなくとても頼もしい一品です。  参考資料:【中薬大辞典】、【中医宝典】

調理時間40分(炊飯時間含)

材料
米……………1カップ
(※約150g 無洗米145g)
昆布だし……1カップ
A
桑の葉粉……小さじ1
ゆかり………小さじ1
(※赤紫蘇のふりかけ)
B
人参…………30g
梅干し………1個
C
菜の花………1/3束
昆布出汁……大さじ2~3
塩麹…………少々
D
ごぼう………100g  約10cm
昆布出汁…………大さじ4~5
羅漢果糖……小さじ1/3
みりん………小さじ1
醤油…………小さじ1

COOKING

  1. 1ごはんを2つに分け、Aの桑の葉粉を混ぜたご飯とゆかりを混ぜたご飯2種類を準備する。
  2. 2ごぼうの皮を軽く削ぎ、約2cmの千切りにし固茹でしたあと、Dの調味料で煮る。
  3. 3菜の花は、根元部分を切落し、約2cmに切る。軽く下茹でしたあと、Cの調味料でさっと煮て10分ほど浸して置く。
  4. 5カップに桑の葉ご飯、人参の梅和え、菜の花煮浸し、ごぼう煮つけ、ゆかりご飯の順に層を作るように重ねる。
  5. 6最後にそれぞれの具を飾る。

料理のポイント

  • point! デトックスの働きが弱くなるので、ごぼうの皮は包丁の背で軽く削ぐ程度にしましょう。
  • point! 桑の葉の粉の代用品として、乾燥した菊花を酢を入れた熱湯でゆで戻し、ごはんと混ぜてもよいでしょう。
  • point! 出汁は、繊維が豊富でデトックス効果のある昆布がおすすめです。

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この記事を監修された先生

一般社団法人薬膳アカデミア理事長和田 暁 先生

和田 暁(わだ しゃお)
上海中医薬大学中医学部卒、同大学付属病院勤務。昭和大学研修中、日本医食同源第一提唱者の新居裕久教授と出会い、中医学を毎日の食卓へ届けることを目指し、薬膳普及の道へ進む。
2015年、世界中医薬学会連合会より世界初の高級中医薬膳伝授師称号を授与。現在、一般社団法人薬膳アカデミア理事長・世界中医薬学会連合会常務理事、日本国際中医薬膳管理師会会長、上海中医薬大学日本校教授、東京栄養士薬膳研究会顧問。
主な著書に『薬膳で治す』(時事書房・共著)『まいにち養生ごはん』(学陽書房・監修)『中医婦人科学』(上海科技出版社・共著)雑誌『助産雑誌』連載執筆など。