消化促進と血巡りを良くする鮭の蒸し焼き 山楂子ソースがけ - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

消化促進と血巡りを良くする
鮭の蒸し焼き 山楂子ソースがけ

2022.12.06 UPDATE

監修:和田 暁 先生(一般社団法人薬膳アカデミア理事長)

【難易度★☆☆】
山楂子は消化不良の改善、血の滞りを解消、肥満改善、美肌効果に優ています。

山楂子 微温性/酸味・甘味 肉類、乳製品の消化不良を改善、血の滞りによる生理不順、産後の悪露、胸痛の改善、美肌、ダイエット など

山楂子はバラ科の果実で、中国最古の辞書「爾雅(じが)」(先秦両漢時代)に初登場してから、歴代の医者のみならず庶民にも愛されてきました。山楂子は酸味が強く、食べ過ぎによる下痢、腹痛、食欲不振を改善し、美肌効果も注目されています。また、血の巡りをを良くすることで、産後の悪露や生理痛、生理不順、胸痛など幅広く活用されています。胃腸虚弱や胃潰瘍、胃酸が多い方、虫歯がある方は控えましょう。中医学では、山楂子の種は果実よりも血行促進の力が強いとし妊娠中の食用は禁忌とされていますのでご注意ください。

プリント

鮭の蒸し焼き 山楂子ソースがけ
RECIPE

師走の12月のはじめ頃、24節気では「大雪」にあたります。 寒気 により、血管が収縮されたり、年末の忙しさから生じたストレスも加担して、血の巡りが悪くなりがちです。一方、忘年会や新年会などで暴飲暴食すると、消化不良を起こし、胃の負担が増大します。そんな時は、山楂子の出番です。食べ過ぎによる胃の不調を改善し、寒冷から血管を守り、血の巡りを活発にしてくれます。今回は気、血の巡りを良くする玉ねぎ、血の不足と滞りを解消できる黒木耳を加えたソースに仕上げました。中医学的に平性・甘味で体力アップ、消化促進、胃を温めてくれる鮭と山楂子ソースが相性抜群ですのでお試しください。

調理時間20分

材料
【2 人分】
銀鮭……………………2切れ
塩………………………少々
胡椒……………………少々
オリーブオイル………大さじ1
[山楂子ソース]
山楂子………………………………4つ
(もしくは、乾燥の輪切り6g)
たまねぎ(みじん切り)…………大さじ3
おろしにんにく……………………小さじ2
ゆできくらげ(みじんぎり)……大さじ1
黒酢…………………………………大さじ2
オリーブオイル……………………大さじ2
塩……………………………………少々
胡椒…………………………………少々

COOKING

  1. 1玉ねぎはみじん切りし、20分程酢につける。山楂子と黒木耳はそれぞれさっとゆで、みじん切りにする。
  2. 2鮭を半分に切り、酒、塩、胡椒をふる。 軽く 片栗粉をまぶしオリーブオイルで軽く焼く。
  3. 3②をアルミホイルで包み、フライパンに 120 ㏄の水を張り、 火をかけ、水がなくなるまで蒸し焼きにする。
  4. 4①の材料に黒酢と塩、胡椒、オリーブオイルを合わせてソースを作る。
  5. 5器に銀鮭を盛り付け、ソースをお好みの量かける。

料理のポイント

  • point! 銀鮭は焼くだけではなく、軽く焼いて蒸すことで鮭の効能を最大限に引き出します 。
  • point! 山楂子は生でも乾燥でもどちらを使用してもよいです 。 乾燥した山楂子を使用する場合には 、沸騰した湯で5分茹で、冷ました後みじん切りにするとよいでしょう。
  • point! ソースは、スプーン大さじ3であれば漬け置き時間20分くらいでOKですが、1時間以上漬けると味がマイルドになります。作り置きしておくと便利です。

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この記事を監修された先生

一般社団法人薬膳アカデミア理事長和田 暁 先生

和田 暁(わだ しゃお)
上海中医薬大学中医学部卒、同大学付属病院勤務。昭和大学研修中、日本医食同源第一提唱者の新居裕久教授と出会い、中医学を毎日の食卓へ届けることを目指し、薬膳普及の道へ進む。
2015年、世界中医薬学会連合会より世界初の高級中医薬膳伝授師称号を授与。現在、一般社団法人薬膳アカデミア理事長・世界中医薬学会連合会常務理事、日本国際中医薬膳管理師会会長、上海中医薬大学日本校教授、東京栄養士薬膳研究会顧問。
主な著書に『薬膳で治す』(時事書房・共著)『まいにち養生ごはん』(学陽書房・監修)『中医婦人科学』(上海科技出版社・共著)雑誌『助産雑誌』連載執筆など。