監修:金井 ひかり 先生(国際中医薬膳師)
【難易度★☆☆】シナモンは体を芯から温めて冷えからくる痛みを和らげます。
シナモン 熱性/甘味・辛味 かぜ、関節痛、胃痛、月経痛、月経障害、下痢の改善
シナモンは、クスノキ科の常緑樹の樹皮を乾燥させて作られる香辛料です。生薬では「桂皮(けいひ)」と呼ばれ、様々な漢方処方に使われています。
体を温める作用が強く、冷えによる症状を改善します。冷えからくる腹痛や関節痛などの痛みを和らげ、下痢や排尿異常にも良いとされています。経絡を温め、気の通りを良くして月経痛や月経前症候群を緩和します。また、抗菌作用が強く、かぜの予防や吐き気の改善も期待できます。
メープルシナモンパンプキン
RECIPE
寒さが日に日に厳しくなる冬は、体が冷え、代謝も低下し、気血の巡りが悪くなります。そのため関節や筋肉がこわばり、肩こりや腰痛などの症状があらわれ、冷えによる腹痛や月経痛、月経不順がひどくなることもあります。
体を中から温めて気血の巡りを良くする食材や、冬の寒さに弱く影響を受けやすい「腎(じん)」を補い助ける食材を意識して摂り入れると良いでしょう。腎は成長や発育、生殖と深く関係しているので、冬の間に「腎」をケアすることはアンチエイジング対策にもつながります。また、生ものや冷たい食べ物を控えるようにしましょう。
今回は、胃腸の働きを高めて気を補い、疲労回復に作用するかぼちゃに、腎を補うくるみとカシューナッツを加えました。
調理時間20分
材料
【2人分】
かぼちゃ……………1/4個
オリーブオイル……大さじ1
くるみ………………6粒
カシューナッツ……6粒
くるみ………………6粒
カシューナッツ……6粒
メープルシロップ…大さじ1
しょうゆ……………大さじ1
シナモン……………小さじ1/3
COOKING
- 1かぼちゃの種とワタを取り、1㎝の厚さのくし形に切る。
- 2フライパンにオリーブオイルを熱し、①のかぼちゃを弱めの中火で両面色がつくまでゆっくり焼く。かぼちゃに火が通ったらフライパンから一旦取り出す。
- 3くるみとカシューナッツを160℃のオーブンで10分ローストする。もしくは、フライパンで弱火でゆっくり空煎りする。
- 4②のフライパンに、メープルシロップ、しょうゆ、シナモンを入れ、とろみがつくまで混ぜながら煮詰める。
- 5②で焼いたかぼちゃと③のくるみとカシューナッツを④のフライパンで煮からめ、器に盛りつける。
料理のポイント
- point! シナモンの他に、フェンネルシード、八角、丁子、山椒も、体を芯から温める作用があり、代用できます。
- point! かぼちゃの代わりに、じゃがいも、さつまいも、里芋、れんこん、ごぼうなどでも美味しく作れます。じゃがいも、里芋、れんこんは片栗粉をまぶしてから揚げると餡が絡みやすくなります
- point! 山椒や七味などを振ってピリ辛にするのもオススメです!
この記事を監修された先生
国際中医薬膳師金井 ひかり 先生
金井 ひかり(かない ひかり)
那須塩原市の薬膳レストラン『おいしい薬膳 白牡丹』主宰・オーナーシェフ。
調理師学校講師を経て、日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校)に入学。卒業後は日本中医栄養薬膳学研究会で薬膳調理実習講師を担当した後、行政による薬膳講座など全国各地で講師を務める。食を通して自然とつながり、食の持つ癒しの力で心と身体が元気になる薬膳を提供している。