イライラ解消にセロリと貝柱の梅和え - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

イライラ解消に
セロリと貝柱の梅和え

2023.05.09 UPDATE

監修:和田 暁 先生(一般社団法人薬膳アカデミア理事長)

【難易度★☆☆】
セロリはイライラ、頭痛、目の充血などを改善します

セロリ 涼性/甘・辛・微苦味 のぼせ、イライラの解消、カラダに溜まった湿や熱を取り除く など 

セロリは、地中海沿岸地域の原産といわれています。中国では漢時代に中央アジアから使節団が持ち帰り、2千年前から広く愛されてきました。セロリの効能は、中国の古典書『新修本草(しんしゅうほんぞう)』や『本草綱目(ほんぞうこうもく』に記され、近代に入り『本草推陳(ほんぞうすいちん』では、より具体的に“治肝陽頭暈、面紅目赤、頭重脚軽、歩行飄揺”(気や水の滞りによるめまい、顔や目の赤み、頭重、歩行時のふらつきの改善)と記述されています。薬膳的には、平肝(へいかん:鎮静とリラックス)の働きと清熱解毒利水(せいねつげどくりすい:鎮静、消炎、利尿)の働きを以い、排尿痛、二日酔い、浮腫み、血圧が気になる方におすすめです。栄養学的には、食物繊維、各種ビタミンやミネラルが豊富です。腸内環境を整え、生活習慣病の予防にも最適です。

プリント

セロリと貝柱の梅和え
RECIPE

いよいよ春とお別れし、立夏を迎える頃。忙しい春に溜め込んだストレスは、気温の上昇ととも高ぶり、イライラ、頭痛、めまいなどは依然として、落ち着きにくい状態にあります。体がストレスに負けないようにと戦うことで、普段以上にタンパク質、ビタミン、ミネラルが消耗されることも。それらの栄養分の供給が不足すると、中医学的に自律神経、消化機能、睡眠に深く関係する肝(かん)は滋養不足により疲労し、肝火(かんか:肝の高ぶり)が抑えきれなくなります。
今回は、肝火を抑えるセロリに、スプラウトを加え、肝の滋養によい貝柱と枸杞の実を合わせました。貝柱はタウリン、葉酸、ビタミンBが豊富で肝と胃腸を健やかにします。ここに肝と相性がよい、酸味(五味)の梅を使うことで枸杞の実や貝柱の栄養の吸収が速まります。胃腸が冷えている方、慢性的に下痢の方はセロリを控えましょう。

調理時間15分

材料
【2人分】
セロリ…………………1本
貝柱……………………大2個
塩麹 ……………………小さじ1/2
酒………………………少々
ミニトマト ……………4個
スプラウト……………1/2パック
【ドレッシング】
胡麻油…………………大さじ1
塩麹……………………少々
酢またはレモン汁……大さじ1
クコの実………………小さじ2
※乾燥を茹でたもの
梅干しのみじん切り…10g

COOKING

  1. 1貝柱は薄くそぎ切りにし、塩麹をふって、冷蔵庫で暫く寝かす。
  2. 2セロリは千切りし、ミニトマトは半分に切る。(セロリの葉を捨てない。)
  3. 3ドレッシングの材料を混ぜ合わせる。
  4. 4セロリ、トマト、スプラウト、貝柱を盛り付け、③のドレッシングをかける。(※食す時にかけてもよい)
  5. 5最後にセロリの葉を飾る。

料理のポイント

  • point! 塩麹の代わりにレモン麹もおすすめです。
  • point! セロリの葉は栄養豊富ですので、捨てずに使いましょう。
  • point! 梅干しは、塩分10%くらいのものがおすすめです。

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この記事を監修された先生

一般社団法人薬膳アカデミア理事長和田 暁 先生

和田 暁(わだ しゃお)
上海中医薬大学中医学部卒、同大学付属病院勤務。昭和大学研修中、日本医食同源第一提唱者の新居裕久教授と出会い、中医学を毎日の食卓へ届けることを目指し、薬膳普及の道へ進む。
2015年、世界中医薬学会連合会より世界初の高級中医薬膳伝授師称号を授与。現在、一般社団法人薬膳アカデミア理事長・世界中医薬学会連合会常務理事、日本国際中医薬膳管理師会会長、上海中医薬大学日本校教授、東京栄養士薬膳研究会顧問。
主な著書に『薬膳で治す』(時事書房・共著)『まいにち養生ごはん』(学陽書房・監修)『中医婦人科学』(上海科技出版社・共著)雑誌『助産雑誌』連載執筆など。