体をポカポカにさせるラムステーキ - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

体をポカポカにさせる
ラムステーキ

2023.01.04 UPDATE

監修:和田 暁 先生(一般社団法人薬膳アカデミア理事長)

【難易度★☆☆】
羊肉は冷え、腰痛、インポテンツ、産後の虚弱、母乳不足などを改善します。

羊肉 熱性/甘味 冷え性の改善、性機能のアップ、気力と血液を補充、消化吸収機能改善 など

羊肉は、後漢時代(25年―220年)の名医張仲景の名著「金匱要略(きんきようりゃく)」に当帰生姜羊肉湯の産後腹痛に使用されたことで知られ、南北朝時代(紀元500年ごろ)の「神農本草集注」に記載された滋養の代表的食材です。羊肉は温中健脾(胃腸を温め、消化吸収力アップ)、補腎陽(基礎代謝アップ)、益気養血(体力向上、血液を養う)などの働きがあります。食が細い、慢性の下痢、冷え、腰と膝がだるい、性機能低下、病後の虚弱、産後の出血、母乳不足、貧血、憔悴(やつれる)に優れた効果があります。西洋学的には、低カロリーで不飽和脂肪酸とビタミンBやビタミンEが豊富ですので生活習慣病の改善、肥満の改善、アンチエイジング効果などが期待できます。羊肉は熱性で、滋養力が強いので、感冒発熱、暴飲、皮膚の化膿、急性炎症などの湿熱タイプや歯痛の方は禁食。妊婦中も量を控えたほうが良いでしょう。

プリント

精力アップ、体をポカポカにさせる ラムステーキ
RECIPE

冬至から、大寒までは三九厳寒の時期を迎え、冬の中でも、寒気が一番強い時期です。(注:中国では、冬至から9日間を一九、10日から18日を二九、19日から27日間を三九と表現します)。強い寒気にさらされ、冷え、霜焼け、腰痛、膝痛、胸痛などを招きやすくなります。また、自然界の万物は冬眠の真っ最中で、人間の体も自然のリズムに従い、元気を蓄え冬眠状態になります。中国のことわざでは【冬令進補、開春打虎】とあります。冬に滋養強壮のある食事を積極的に摂ると春が開けたら、虎をも打てる。という意味です。羊肉は冬に不足がちの陽気を補い、冷え改善に役立つ食材。精力、血液を養い、性機能、消化機能を強め、妊娠力も上がり、月経調整、産後の虚弱改善、アンチエイジングにも効果があるとされています。今回は、滋養力抜群のくるみと山芋をプラスして、体を温めるパプリカ、にんにくの芽と胃腸機能を良くする南瓜を一皿料理にしました。冬の冷え対策や滋養強壮におすすめの一品です。

調理時間20分

材料

【2人分】

ラムもも肉……………200g
山芋……………………80g
かぼちゃ………………80g
パプリカ………………1/2個
にんにくの芽…………3本
くるみ…………………大さじ2
調味料A:
にんにくすりおろし…1片
塩麹……………………少々
オリーブオイル………大さじ1
他:マスタード………小さじ2
ソースの材料:
トマトピューレ………大さじ2
塩………………………少々
胡椒……………………少々
コンソメスープ………150ml
カレー粉………………大匙1

COOKING

  1. 1くるみを煎って、粗みじん切りにする。
  2. 2山芋とかぼちゃは皮を剥き、パプリカ、にんにくの芽と共に食べやすい大きさに切り、フライパンに少々のオリーブオイルを敷き、水を加えながら、蒸し焼きする。
  3. 3肉はAの調味料につけ、オリーブオイルで肉を焼く。焼いた肉の表面に素早くマスタードを薄く塗り、くるみをまぶす。
  4. 4ソースの材料に肉汁を加え煮立てる。
  5. 5皿に野菜と肉を盛り、ソースをかける。

料理のポイント

  • point! くるみは、ミックスナッツを使ってもよいでしょう。
  • point! 肉汁は、ソースに使うのでとっておきましょう。

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この記事を監修された先生

一般社団法人薬膳アカデミア理事長和田 暁 先生

和田 暁(わだ しゃお)
上海中医薬大学中医学部卒、同大学付属病院勤務。昭和大学研修中、日本医食同源第一提唱者の新居裕久教授と出会い、中医学を毎日の食卓へ届けることを目指し、薬膳普及の道へ進む。
2015年、世界中医薬学会連合会より世界初の高級中医薬膳伝授師称号を授与。現在、一般社団法人薬膳アカデミア理事長・世界中医薬学会連合会常務理事、日本国際中医薬膳管理師会会長、上海中医薬大学日本校教授、東京栄養士薬膳研究会顧問。
主な著書に『薬膳で治す』(時事書房・共著)『まいにち養生ごはん』(学陽書房・監修)『中医婦人科学』(上海科技出版社・共著)雑誌『助産雑誌』連載執筆など。