残暑を乗り切る「豚しゃぶの冷やし中華」 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

残暑を乗り切る
「豚しゃぶの冷やし中華」

2016.08.09 UPDATE

監修:鈴木 理恵(管理栄養士・国際薬膳師)

【難易度★☆☆】
心(しん)の熱による精神的不安定感や動悸を鎮める小麦

小麦 涼性/甘味 心(しん)の熱を冷まして精神を安定させる、胃腸の働きを養うなど。

小麦は、心(しん)の熱を冷まして精神を安定させる、胃腸の働きを養う、のどの渇きを止めるなどの働きがあり、胸中の熱による不安感やヒステリー、糖尿病、下痢などの症状を改善します。

また、小麦は生薬としても使われており(生薬名:ショウバク)、精神を安定させる漢方処方に甘草(かんぞう)・小麦・大棗(たいそう)から成る「甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)」があります。

プリント

豚しゃぶの冷やし中華
RECIPE

8月上旬は二十四節気の立秋(りっしゅう)となり、暦の上では秋が始まります。中医学では立秋から秋分までの、残暑と秋の乾燥がある気候を温燥(おんそう)と言い、体内の余分な熱を鎮めながら、体(とくに肺)を潤す食養生を始めます。

今回は温燥に適した食材を使った冷やし中華にしました。各食材の働きは次になります。小麦(中華麺)・きゅうり・トマト・レタスは体内の余分な熱を取り除きます。豚肉は津液(しんえき:体内の水分)を補って体を潤し、暑さで負担がかかりがちな心(しん)の働きを助けます。梅は収れんして汗が無用に流れ出るのを防ぎます。白ごまは肺を潤して皮膚の乾燥や便秘を防ぎます。

この時期は葱、生姜、にんにく、唐辛子、香辛料などの辛味や刺激の強いものは、津液を消耗させ、乾燥をひどくするので摂り過ぎに注意しましょう。

調理時間30分

材料
【材料:2人分】
中華麺(生)………………………2玉
豚ロース肉(しゃぶしゃぶ用)…150g
きゅうり……………………………1本
トマト(中玉)……………………2個
レタス………………………………適量
●梅ダレ(2人分)
 めんつゆ(3倍濃縮) …………大さじ3
 酢…………………………………大さじ1
 砂糖………………………………小さじ2
 ごま油……………………………小さじ1
 水…………………………………大さじ3
 梅干し(種を取りたたく)……1個
●ごまダレ(2人分)
 めんつゆ(3倍濃縮) …………大さじ3
 酢…………………………………大さじ1・1/3
 砂糖………………………………小さじ2
 水…………………………………大さじ3
 練りごま(白)…………………大さじ2

COOKING

  1. 1きゅうりは斜め薄切りにしてから千切りに、トマトはヘタを取って横に8mmの輪切りにする。レタスは適当な大きさにちぎる。
  2. 2鍋に湯を沸かし、静かに煮立たせたところに豚肉を1枚ずつ広げて入れ、肉に火が通ったら引き上げて湯きりする。
  3. 3梅ダレ、ごまダレの材料をそれぞれ混ぜ合わせ、タレを作る。
  4. 4鍋にたっぷりの湯を沸かし、中華麺をほぐしながら入れ、袋の表示時間通りに茹で、ざるに上げて流水でよく洗い、水けをきる。
  5. 5皿にレタスを敷いて麺をのせ、その上にきゅうり、トマト、豚肉を盛り付ける。③のタレを添える。

料理のポイント

  • point! 冷えが気になる時は、豚肉を鶏肉やエビに変えると、冷やす力が緩和されます。

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この記事を監修された先生

管理栄養士・国際薬膳師鈴木 理恵

イスクラ産業で製品開発および薬膳関連の仕事に従事。日本食糧新聞社百菜元気新聞への薬膳レシピ掲載、西洋フード・コンパスグループ(株)への薬膳メニュー提供など。身近な食材で簡単に作れる体と心によいレシピを提案している。