監修:鈴木 理恵(管理栄養士・国際薬膳師)
【難易度★☆☆】解毒作用で熱毒の腫れ・痛みの改善、整腸作用も
ごぼう 寒性/苦味 熱の風邪や熱毒による、のどの腫れや痛み・歯痛・咳を解消
一般的なごぼうは秋から冬が旬であるのに対し、新ごぼうは初夏に収穫される若取りのもので、アクが少なく、肉質がやわらかくて香りがよいのが特徴です。
ごぼうの根は熱毒を除く働きがあり、熱の風邪(赤い風邪)や熱によるのどの腫れや痛み・歯痛・咳・腫れもの・めまいなどを改善します。また食物繊維を多く含み、整腸作用に優れ便通をよくしますが、消化しにくいので胃腸の強くない方は控えめに。
ごぼうは根のほか、中医学では種子、茎や葉も生薬として使います。
新ごぼうの豚肉巻き
RECIPE
立夏を過ぎると気温が急に上昇してくるため、体に熱がこもり、汗をたくさんかいて津液(体の水分)が不足することにより、動悸や息切れ、熱中症、不眠などの症状が現れやすくなります。この時期の食養生としては体内の熱を取り、潤いを補うようにします。また春に引き続いて解毒作用のある食材も取り入れます。
この料理は、解毒作用のあるごぼうで体の熱を冷まして、豚肉で潤いを補うメニューになっています。
調理時間35分
材料
【材料:2人分】
新ごぼう……………………1本(30~40cm)
豚ロース肉(薄切り)……8枚
A 酒……………………大さじ1
しょうゆ……………大さじ1/2
小麦粉………………………適量
サラダ油……………………大さじ1/2
B 酒……………………大さじ1
しょうゆ……………大さじ1/2
みりん………………大さじ1/2
塩・こしょう………少々
COOKING
- 1新ごぼうはたわしで軽く洗い、長さを4等分にし、さらに縦1/4に切る。酢水(分量外)に入れて火にかけ、沸騰してから3分茹でる。
- 2豚肉はAで下味をつける。豚肉の汁気を取り、1枚を縦に広げて①のごぼうを2本のせ、手前からしっかりと巻く。残りも同様にする。全体に茶こしで小麦粉を薄くふる。
- 3フライパンにサラダ油を熱し、②の巻き終わりを下にして入れ、転がしながら中火で焼く。肉に火が通ったらBの調味料を加えて全体にからめて火を止める。
- 4斜め半分に切り、器に盛り付ける。
料理のポイント
- point! 新ごぼうは、皮に風味が多いので、洗いすぎないようにします。
この記事を監修された先生
管理栄養士・国際薬膳師鈴木 理恵
イスクラ産業で製品開発および薬膳関連の仕事に従事。日本食糧新聞社百菜元気新聞への薬膳レシピ掲載、西洋フード・コンパスグループ(株)への薬膳メニュー提供など。身近な食材で簡単に作れる体と心によいレシピを提案している。