監修:松本 誉子 先生(中医薬膳師)
【難易度★☆☆】ビーツは血による不調を改善し症状を和らげます。
平性/甘味 血流・経絡の通りを改善、胸のつかえ・瘀血による疼痛・生理不順・生理痛の改善、貧血の予防
鮮やかな色のビーツはヨーロッパ原産の根菜で、最近では一般のスーパーでも購入できる身近な野菜となりました。
中医学的には血の流れを改善し、経絡の通りを良くし、「瘀血(おけつ)」(血行不良)からの関節の痛みや生理痛、生理不順が気になる時にもおすすめの食材です。
中医学的には血の流れを改善し、経絡の通りを良くし、「瘀血(おけつ)」(血行不良)からの関節の痛みや生理痛、生理不順が気になる時にもおすすめの食材です。
ビーツの赤色はベタシアニンという色素で抗酸化作用が強いポリフェノールの一種です。栄養学的にはビタミン、鉄、食物繊維、ミネラルも豊富なことから「食べる輸血」とも言われています。
スープやスムージー、サラダ以外にも、ペーストを生地に練りこんでケーキなどの菓子材料としても使用でき、汎用性の高い食材です。
ビーツロール寿司
RECIPE
女性は月経があり血を消耗することが多いため「婦人は血(けつ)をもって本となす」(女性の健康や美しさの基本は「血」にある)と言われています。それだけ、女性にとって「血」は大切です。中医学では血による不調が主に2つあり、血が不足する「血虚(けっきょ)」と血行不良の「瘀血(おけつ)」と言われています。
食事では、体を冷やす食品は避け、血の流れを良くする食材と一緒に補血の食材も摂取すると良いでしょう。
今回は血流改善の働きがあり鉄分の多いビーツを、酢飯に混ぜたロール寿司にしてみました。酢飯の酢は血流を改善し、血を補うにんじんと穴子を中心の具に使うことで血虚と瘀血の両方に働くバランスの良い組み合わせです。
調理時間30分
材料
【2人分】
米…………………1+3/4合
粟…………………1/4合
にんじん…………1/4本
穴子………………1/2枚
きゅうり…………1/2本
ごぼうの漬物……2本
のり………………2枚
手酢………………適量
※ポイント3参照
にんじん…………1/4本
穴子………………1/2枚
きゅうり…………1/2本
ごぼうの漬物……2本
のり………………2枚
手酢………………適量
※ポイント3参照
・ビーツすし酢
米酢………………60cc
砂糖………………大さじ2
塩…………………小さじ1
ビーツ(缶詰)…100g
COOKING
- 1ビーツは千切りにし、ボウルに合わせたすし酢に1時間くらい漬け込んでおく。 米は洗った後、粟を加えて水を調整し炊飯する。
- 2にんじん、穴子、きゅうり、ごぼうの漬物を細長くカットする。
- 3お米が炊けたら、すし酢に漬けたビーツをすし酢ごと米に混ぜて、ビーツ酢飯を作る。
- 4巻きすの上にサランラップを敷き、手酢で手を湿らせながらのりのサイズより少し広めに③を敷き詰め、のりを置く。
- 5のりの上に細長く切った具を並べたら手前からクルクルと巻いて、食べやすい大きさにカットする。
料理のポイント
- point! 粟は米の約6倍の鉄分を含むため、鉄貧血になりやすい人は普段からお米に加えて摂取すると良いでしょう。
- point! 生のビーツを使うときは、アルミホイルに包み120〜140度くらいの温度でオーブンでゆっくり時間をかけて焼き下ごしらえをしておくと、鉄臭さがとれて甘みが立ち、食べやすくなります。
- point! 手酢とは、すしを作る際、手を湿らせておくための水と酢を同割程度にしたもので、手を湿らせておくことで、作業がしやすくなります。
この記事を監修された先生
中医薬膳師松本 誉子 先生
松本 誉子(まつもと たかこ)
中医薬膳師。中医薬膳茶師。みそソムリエ。日本中医食養学会局員。
くらし薬膳 美容薬膳の執筆/監修/指導。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校薬膳科)を卒業後、薬膳理論を取り入れたカフェを世田谷区三軒茶屋にオープン。現在は薬膳料理教室『ドードーの空キッチン』の主宰兼講師として、楽しく食べれる「おうちごはん」をモットーにカラダと心の健康を保つ方法を伝えている。