季節を感じる「春のいなり寿司」 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

季節を感じる
「春のいなり寿司」

2017.03.28 UPDATE

監修:鈴木 理恵(管理栄養士・国際薬膳師)

【難易度★★★】
菜の花は、炎症をともなう腫れ物を取り除きます。

菜の花 温性/辛味 炎症をともなう腫れ物を取り除くなど

菜の花は炎症をともなう腫れ物を取り除く、血液の滞りを消散するなどの働きがあります。栄養成分としてはβ-カロテンをはじめ鉄やカルシウム、ビタミンEなどを含みます。とくにビタミンCや葉酸などの水溶性ビタミン類を豊富に含むので、茹でて調理する場合は損失を少なくするため短時間で茹でるようにしましょう。

プリント

春のいなり寿司
RECIPE

3月下旬は二十四節気の春分(しゅんぶん)を迎えます。中医学では昼の長さと夜の長さが同じになるこの時期は人の体も陰陽のバランスをとることが大切だと考えます。食養生としては肝が順調に働くように陽気の成長を促しながら、潤い(陰)を補い、肝の影響を受けやすい胃腸の機能も正常にしてバランスを取ることに気を付けます。今回は、陽気の成長を促す菜の花と紅しょうが、潤いをもたらす卵や白ごま、油揚げ、胃腸を元気にし適度な酸味で肝が興奮しすぎるのを抑える酢飯を使い、春向けのいなり寿司にしました。
桜の花が咲くこの時期、いなり寿司を持ってお花見を楽しみ心身ともにリラックスしてはいかがでしょうか。

調理時間60分

材料
【8個分】
油揚げ………………………………4枚
A 砂糖………………………………大さじ2
 みりん……………………………大さじ1
 しょうゆ…………………………大さじ2
   水…………………………………1/2カップ
温かいごはん………………………350~400g
すし酢(市販品)…………………大さじ2
紅しょうが(みじん切り)………20g
いりごま(白)……………………大さじ1
卵……………………………………2個
(砂糖、酒、塩)
菜の花………………………………1/2束
桜の花の塩漬け……………………8個

COOKING

  1. 1油揚げは半分に切り、切口を開いて袋状にする。(最初に菜箸を転がしてほぐすと開きやすくなる。)たっぷりの熱湯に通して油抜きをし、粗熱が取れたら水けを絞る。
  2. 2鍋にAを入れて火にかけ、ひと煮立ちしたら①の油揚げを入れ、落とし蓋をして弱火で煮汁が少し残るくらいまで煮て(約10分)火を止め、冷ます。
  3. 3小鍋に卵を割り入れ、砂糖大さじ1、酒大さじ1/2、塩少々を加えて混ぜる。鍋を中火にかけ、菜箸4本で炒り続ける。火が通ったらバットに移し、粗熱を取る。
  4. 4菜の花は塩の入った熱湯でさっとゆがき、水気を絞って3cm長さに切る。桜の塩漬けは水に10~20分つけて塩抜きする。
  5. 5温かいごはんにすし酢をかけ、しゃもじで切るようにまぜ、紅しょうがとごまも加えて均一になるようにまぜる。8等分にして軽く俵型に握る。
  6. 6②の油揚げの汁けを絞って、切り口を内側に折込み、⑤を詰めて形を整える。すし飯の上に炒り卵、④の菜の花、桜の花を彩りよくのせる。

料理のポイント

  • point! 炒り卵は保存容器に入れて冷蔵庫で2~3日保存可能なので、あらかじめ作っておくと便利です。

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この記事を監修された先生

管理栄養士・国際薬膳師鈴木 理恵

イスクラ産業で製品開発および薬膳関連の仕事に従事。日本食糧新聞社百菜元気新聞への薬膳レシピ掲載、西洋フード・コンパスグループ(株)への薬膳メニュー提供など。身近な食材で簡単に作れる体と心によいレシピを提案している。