監修:佐藤 薫 先生(国際中医薬膳師)
【難易度★☆☆】大根は疲れてしまった胃腸の働きやお通じを改善します。
大根 涼性/辛味・甘味 消化を促進し痰を取り除く、気の巡りを促し胸やけを緩和 など
秋から冬の寒い時期にみずみずしく甘味が増す大根は、胃の不快感の緩和に役立つ食材です。暴飲暴食した翌日、くしゃみや鼻水、痰がたくさん出てくるということはありませんか?それは、胃が消化不良を起こしていることにより溜まった、体に不要な水分「痰湿(たんしつ)」が、夜眠っているうちに肺に移行してしまったものです。
大根は消化を促進し、消化不良によって肺にたまった痰を取り除く働きがあります。冬の寒い日の一品として煮物にしてはいかがでしょうか。
鶏手羽肉と大根の黒酢煮
RECIPE
今回のレシピは、消化促進の働きがある食材を取り合わせた煮物です。
メイン食材の大根のほか、調味料に使われている黒酢、トッピングのゆずも消化促進の働きがあります。
こんにゃく、ごぼう、切り昆布はデトックス食材としてお通じを良くし、お正月のうちに溜まってしまった痰湿を取り除きます。
メイン食材の大根のほか、調味料に使われている黒酢、トッピングのゆずも消化促進の働きがあります。
こんにゃく、ごぼう、切り昆布はデトックス食材としてお通じを良くし、お正月のうちに溜まってしまった痰湿を取り除きます。
また、冬の養生におすすめの食材も合わせています。
中医学で、黒砂糖、黒酢といった黒い食材は、冬に養生すべき「腎」を養うとされます。
また、骨付きの鶏肉にはお腹を温め、生命エネルギーをチャージする働きがあるので、寒い時期には特におすすめです。
中医学で、黒砂糖、黒酢といった黒い食材は、冬に養生すべき「腎」を養うとされます。
また、骨付きの鶏肉にはお腹を温め、生命エネルギーをチャージする働きがあるので、寒い時期には特におすすめです。
塩味は中医学で鹹味(かんみ)といい、摂り過ぎると冬に養生すべき腎を傷つけてしまいます。そのため、今回は素材の味を楽しめる薄味に仕上げました。
薄味にすると、ご飯をたくさん欲しくならないので、ダイエットにも適しています。
調理時間60分
材料
【2・3人分】
鶏手羽元……………約600g(約10本)
※鶏手羽先でも可
※鶏手羽先でも可
大根…………………約1/4本
ごぼう………………1本
※大根とごぼう合わせて計約500g
※大根とごぼう合わせて計約500g
こんにゃく…………300g
切り昆布(乾燥)…15g
しょうが……………1片
ゆずの皮……………適量
(A)調味料
黒酢…………………50ml
しょうゆ……………30ml
酒……………………30ml
黒砂糖………………大さじ1
COOKING
- 1鍋に(A)を入れて合わせ、鶏手羽元と薄切りにしたしょうがを加え1時間漬け込む。一晩漬け込むときは冷蔵庫で保存する。
- 2こんにゃくを2~3分下茹でし、水気を切った後、一口大に手でちぎっておく。
- 3大根は厚さ2センチの半月切り、ごぼうは長さ6センチの縦割り、切り昆布はさっと水にくぐらせておく。
- 4大きめの鍋に③とひたひたの水を入れて中火にかけ、煮立ったら蓋をして、大根が柔らかくなるまで煮込む。
- 5①の鍋を調味料ごと中火にかけ、ひと煮立ちしたら②を加え、蓋をして弱火で煮る。
- 6鶏手羽元に火が通ったら④の鍋に煮汁ごと加え、煮汁が殆どなくなるまで中火で煮絡める。器に盛り、千切りにしたゆずの皮を散らす。
料理のポイント
- point! 大根は中央部が甘味があり煮物に適しています。
- point! 作り方⑤のあと、そのまま冷ますと味がよく染み込みます。
- point! 鶏肉を黒酢に漬けてから煮ているので、冷めてもやわらかくおいしいです。酢で煮ているので冷蔵で約5日間保存できます。
この記事を監修された先生
国際中医薬膳師佐藤 薫 先生
佐藤 薫(さとう かおり)
国際中医専門員A級。国際中医薬膳師。登録販売者。不妊カウンセラー。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校)卒業。現在は漢方薬局での漢方相談だけでなく、日本中医食養学会講師を務める。
体の基礎から健やかに導く、一人ひとりに合った薬膳レシピを提案。