監修:松本 誉子 先生(薬膳料理家)
【難易度★☆☆】
カカオ(ココア)は、からだの巡りを助け、疲労や冷えによる滞りをほぐします
カカオ 平性/苦味・甘味 疲労・乾燥・消化器系の不調ケア、むくみ・巡りのサポート など
カカオは中医学において、肺・心・大腸・胃に働きかけるとされています。気の巡りを助け、溜まった疲労感を和らげるほか、「健胃」の働きで消化器系が疲れやすいシーズンにも役立つ食材です。また、むくみや小便不利に用いられることもあり、巡りの滞りからくる重だるさもスッキリさせてくれます。さらに、カカオに含まれるポリフェノールやテオブロミンは、冬の乾燥や冷えによるからだへの負担を和らげたり、穏やかなリラックスを促し、緊張しやすい季節の心とからだを整えます。冬の寒さが一段と深まる頃には、温性の食材や発酵食品と組み合わせることで、からだの滞りをよりやさしくほぐしてくれるでしょう。
発酵チョコレート
レシピ
こんにちは。薬膳料理家の松本誉子です。
寒さが本格的に深まる12月は、冷えの影響から巡りが悪くなり、肩こり・頭の重さ・手足の冷え・便秘などの不調があらわれやすいシーズンです。今回ご紹介する「発酵チョコレート」に含まれるカカオは、気の働きを強めるだけでなく、気血の滞りも整えてくれます。甘味には「飲む点滴」と呼ばれる甘酒を使うことで、さらに気血を補い、乾燥で弱りがちなからだを内側から整えます。
また、一般的なチョコレートはカカオバターを使用しますが、本レシピではココナッツオイルを使用しており、より気の巡りをサポートする組み合わせになっています。お好みで加えるシナモンは、「温性」でからだを芯から温め、冷えによる痛みや滞りをケアする食材。カカオとの相性もよく、香りづけとしても、冬の養生としても最適ですので、シナモンが初めての方も是非チャレンジしてみてください。
調理時間10分
材料
(調理時間に冷やし固める時間を含まない)
【つくりやすい分量】
濃縮甘酒・・・・・・・・・・・・・・・・・50g
ココナッツオイル・・・・・・・・・25g
(夏場は20gでもOK)
カカオパウダー(無糖)・・・15〜20g
シナモン・・・・・・・・・・・・・・・・・少々
塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ひとつまみ
作り方
- 1ココナッツオイルを湯せんで溶かす。
- 2①に濃縮甘酒、カカオパウダー、シナモン、塩を加え、なめらかになるまでよく混ぜる。
- 3②を清潔な保存容器に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める。(冷蔵庫で保存し、2週間ほどを目安に使い切る)
料理のポイント
- point! 希釈された甘酒を使用すると分離することがあります。甘酒は必ず濃縮タイプを使用しましょう。もう少し甘味が欲しい時はハチミツを追加すると良いでしょう。
- point! カカオパウダーは種類により苦味が異なるため、15〜20gの範囲でお好みに調整してください。
- point! ホットミルク等に溶かして、飲み物としてもおいしくいただけます。とても、体が温まります。
この記事を監修された先生
薬膳料理家松本 誉子 先生
松本 誉子(まつもと たかこ)
薬膳料理家/発酵食研究家/フードライター
北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)薬膳科卒業。中医薬膳師・中医薬膳茶師・発酵マイスター。薬膳の知恵を日常の食に活かしたカフェを三軒茶屋で運営後、現在は料理教室『ドードーの空キッチン』を主宰。発酵と薬膳を軸に、企業・協会のレシピ監修や講座講師、コラム執筆など幅広く活動している。発酵料理士協会・日本くらし薬膳協会 特別講師。
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