監修:松本 誉子 先生(薬膳料理家)
【難易度★☆☆】甘酒は、気のエネルギーを益して疲労を回復します

甘酒 温性/甘・辛味 疲労回復、冷えの改善、体を内側から潤す、血の巡り、便秘の改善 など
飲む点滴、飲む美容液とも言われている麹甘酒ですが、麹甘酒は炊いたお米に麹を加えて発酵させて作られており、「酒」という名称がつきますが、アルコール分は含まれておらず、自宅でも簡単に作ることが出来る甘味飲料です。
中医学的には、気のエネルギーを益して、お腹を温める働きがあるとされ、疲労回復に役立つ食材です。また、体を内側から潤す働きや血の巡りも改善するため、お肌のくすみや乾燥が気になる時にもおすすめの食材です。
麹甘酒の白玉しるこ
レシピ

近年は梅雨の前から夏のような高温の日が続くようになりました。そのため、体への負担が多く、何だか体が重い、やる気が出ない、寝たのに疲れが取れない、食欲が出ないなどの「夏バテ」症状を感じる人が多いようです。また、熱中症予防のために寝ている間も冷房に頼るため、「夏冷え」に悩む方も増えています。麹甘酒は、体を温める冬の飲み物のイメージがありますが、俳句では夏の季語として扱われているように、本来は夏バテ防止の夏の飲み物です。
今回のレシピは麹甘酒を白玉にも使用して、冷えても柔らかいツルンとした食感を楽しめるようにしました。甘酒はビタミンBを多く含み美肌効果もあるため、夏で疲れたお肌が気になる人にも積極的に摂取していただきたい食材です。
調理時間15分
材料
【2人分】
麹甘酒(飲むタイプ)…………………200ml
小豆餡……………………………………50g
【白玉団子】
白玉粉……………………………………40g
麹甘酒(飲むタイプ)…………………40ml
好みのフルーツ…………………………適量
作り方
- 1白玉粉をボウルに入れて、甘酒40mlを用意し、甘酒を少し残して生地をこねる。
- 2こねてみて、まだ生地がボロボロする場合は残りの甘酒を少量ずつ足し、それでも足りない場合には、水を少量ずつ追加し練る。
- 3②を棒状に伸ばし、12等分に分けて丸めまる。
- 4鍋にたっぷりの湯を沸かし、丸めた白玉を入れ茹でる。3分ほど茹でて、すべての白玉が浮いてきてから、さらに1分茹でて、冷水に取る。
- 5器に甘酒と小豆餡を入れ混ぜ合わせ、茹でた白玉と好みのフルーツを一緒に盛り付ける。
料理のポイント
- point! 出来上がった白玉だんごは冷凍可能です。食べる時には、凍ったままの状態で沸騰したお湯に入れて戻します。
- point! 米麹200g、水400mlを炊飯器に入れ、蓋をあけたまま布巾をかけて、途中1~2回かき混ぜながら6時間保温する。味見をして甘くなっていたら出来上がりです。
- point! 自家製の甘酒は味が変わりやすいので、一度に食べられないものは冷凍しておくと良いでしょう。
この記事を監修された先生

薬膳料理家松本 誉子 先生
松本 誉子(まつもと たかこ)
薬膳料理家/発酵食研究家/フードライター
北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)薬膳科卒業。中医薬膳師・中医薬膳茶師・発酵マイスター。薬膳の知恵を日常の食に活かしたカフェを三軒茶屋で運営後、現在は料理教室『ドードーの空キッチン』を主宰。発酵と薬膳を軸に、企業・協会のレシピ監修や講座講師、コラム執筆など幅広く活動している。発酵料理士協会・日本くらし薬膳協会 特別講師。