監修:鈴木 理恵(管理栄養士・国際薬膳師)
【難易度★☆☆】お米は気(エネルギー)を生み出す基本です
うるち米 平性/甘味 脾や胃の気を補って働きを高める、イライラやのどの渇きを改善
「気」という字は本来の字体では「氣」と書くように、米は気(エネルギー)を生み出す食材として一番に挙げられるものです。
うるち米には、脾胃(胃腸)の働きを高めて元気にする、いらいらする症状を取り除いてのどの渇きを止めるなどの働きがあるので、疲れ、食欲不振、胃もたれ、食後の眠気、下痢、精神不安などの症状を改善します。
うるち米はほとんどの体質の方が食べても大丈夫ですが、もち米になると体を温める作用が強くなるので、暑い時期やのぼせ、ニキビ、蓄膿症などの症状がある場合は控えめに。
漬けまぐろと長芋アボカド丼
RECIPE
9月上旬は二十四節気の白露(はくろ)を迎えます。日中は暑くても、朝夕の風は涼しく、だいぶ過ごしやすくなりますが、身体には、夏からのだるさや食欲不振が残る時期でもあります。これは蒸し暑さや夏の食生活で、脾胃(胃腸)の働きが低下してしまっているからなのですが、この状態が続くと脾胃と関わりの深い肺の働きにも影響を与え、秋に風邪をひきやすくなったり、呼吸器のトラブルが出やすくなったりします。この時期に夏からの疲れを感じたら、気や潤いを補って脾胃と肺の働きを高め、基本的な体力を養うことが大切です。
今回は、気を生み出す基本となるごはん(うるち米)をはじめ、気や血を補うまぐろ、脾胃だけでなく肺や腎の気を補い、潤いも養う長芋、森のバターといわれ便通もよくするアボカドを使って、脾胃や肺の働きを高め、元気になる丼ごはんにしました。
調理時間15分
材料
【2人分】
COOKING
- 1まぐろは1.5cm角に切る。鍋にAの酒、みりん、しょうゆを入れて中火にかけ、ひと煮立ち(大きな泡になるまで)したら火を止めて冷まし、まぐろにかけて冷蔵庫で約10分漬ける。
- 2アボカドは縦半分に切って、種と皮を取り、1.5cm角に切り、レモン汁をふる。長芋は皮をむき、1cm角に切って酢水にさらす。
- 3丼にごはんを盛り、中央を少しくぼませて、①のまぐろ、②のアボカドと長芋をのせる。その上にきざみのりをのせ、わさびを添える。(好みで残った漬けダレをかける。)
料理のポイント
- point! 切ったアボカドにレモン汁をかけ、長芋は酢水にさらすと変色を防げます。
- point! 湿度が高い日や体が重いと感じるときは大葉、みょうが、しょうがなどの薬味を加えると湿気が発散します。
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この記事を監修された先生
管理栄養士・国際薬膳師鈴木 理恵
イスクラ産業で製品開発および薬膳関連の仕事に従事。日本食糧新聞社百菜元気新聞への薬膳レシピ掲載、西洋フード・コンパスグループ(株)への薬膳メニュー提供など。身近な食材で簡単に作れる体と心によいレシピを提案している。