水太り解消にはと麦入り鯛めし - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

水太り解消に
はと麦入り鯛めし

2023.06.13 UPDATE

監修:和田 暁 先生(一般社団法人薬膳アカデミア理事長)

【難易度★☆☆】
はと麦は、水太り、むくみ、下痢、肌あれなどを改善します

はと麦 涼性/甘・淡味 むくみ、水太り、下痢、肌荒れ、にきびの改善 など

はと麦は生薬名を薏苡仁(よくいにん)と呼び、中国の古典書「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」には、“久しく服すれば、補虚、益気、軽身などの効果がある”と効能について記載されていました。唐時代には宮廷料理に用いられ、その後は発酵食品、ドリンク、化粧水として利用されるなど古くから人気がありました。
中医学的に、体内に溜まった余計な水分を取り除き、むくみ、脚気、排尿トラブルの解消に有効とされています。また 消化吸収機能を健やかにし、過剰な湿気による消化機能の低下、水太り、下痢などの解消や筋肉、関節の重だるさ、痺れ、痛みの解消にも優れています。ただし、子宮収縮力を強める作用があるため、妊娠中の使用は避けましょう。

プリント

はと麦入り鯛めし
RECIPE

紫陽花が咲き競う梅雨の始まり、暦の上では芒種にあたります。梅雨の時期は湿気が体内に入りやすく、水分の巡りが低下することで、水太りやめまい、関節や筋肉の重だるさ、痛みなどを招きやすくなります。体に余分な水分がたまることで、オイリー肌になったり、いぼができやすくなることもあります。また、湿気により胃腸機能が弱まりやすくなりますので、食欲低下、下痢にも注意が必要です。胃腸が疲れやすいこの時期には、水はけの良いはと麦を使った鯛めしがお勧めです。
水はけといえば、はと麦と陳皮の最強コンビ。余計な水分を取り除き、胃腸の消化吸収機能を高めてくれます。一緒に炊き込む鯛は、良質のたんぱく質、カルシウムなどの栄養素が豊富ですし、とうもろこしと一緒に水はけに頑張り疲れた胃腸を労ってくれます。胃腸の負担を最大限に減軽してくれる淡白な味付けの炊き込みご飯は、梅雨の強い味方です。

調理時間20分

材料
※漬け置き時間、炊飯時間は含まない。
米・・・・・・・・・・・・・・・・125g
はと麦・・・・・・・・・・・・20g
とうもろこし粒・・・・大さじ1
鯛切り身・・・・・・・・・・大1切れ
調味料A
酒・・・・・・・・・・・・・・・・少々
塩・・・・・・・・・・・・・・・・少々
調味料B
昆布だし汁・・・・・・・・1カップ
※昆布は約 6cm 角使用
塩・・・・・・・・・・・・・・・・少々
乾燥陳皮・・・・・・・・・・2g
※熱湯で戻す

COOKING

  1. 1200CCの水に、はと麦を入れ沸騰させる。火を止め4時間ほど置く。
  2. 2米を洗い、水に浸し30分ほど置く。
  3. 3鯛は熱湯を振り臭みをとる。しっかりと水気をとり調味料Aをふり15分程置く。
  4. 4茹でた(もしくは、蒸した)とうもろこしから包丁で実をそぎとる。
  5. 5炊飯器(もしくは鍋)に、①、②、とうもろこし、調味料Bを入れ、③の鯛を上にのせ炊飯する。
  6. 6⑤が炊きあがったら、陳皮を混ぜ、暫く蒸らす。
  7. 710分ほど蒸らしたら鯛を取り出し、骨を取り、ほぐしてからご飯に戻りし、ふっくらとご飯と混ぜあわせる。

料理のポイント

  • point! とうもろこしは缶詰を使ってもよいでしょう。
  • point! はと麦を使用する際は、粒が硬いため、5分程沸騰させ火を止めて4時間ほど置きます。さらに40分以上の加熱(スープ、炊き込みご飯、お粥)が必要です。
  • point! 陳皮は胃腸の気の巡りをよくし、食後のげっぷやしゃっくりにも効果的です。

登録無料!中医学の情報をLINEでお届け!

健康と美容に役立つ季節の中医学情報、体質チェック、友だち限定キャンペーンなどを配信!

この記事を監修された先生

一般社団法人薬膳アカデミア理事長和田 暁 先生

和田 暁(わだ しゃお)
上海中医薬大学中医学部卒、同大学付属病院勤務。昭和大学研修中、日本医食同源第一提唱者の新居裕久教授と出会い、中医学を毎日の食卓へ届けることを目指し、薬膳普及の道へ進む。
2015年、世界中医薬学会連合会より世界初の高級中医薬膳伝授師称号を授与。現在、一般社団法人薬膳アカデミア理事長・世界中医薬学会連合会常務理事、日本国際中医薬膳管理師会会長、上海中医薬大学日本校教授、東京栄養士薬膳研究会顧問。
主な著書に『薬膳で治す』(時事書房・共著)『まいにち養生ごはん』(学陽書房・監修)『中医婦人科学』(上海科技出版社・共著)雑誌『助産雑誌』連載執筆など。