監修:松本 誉子 先生(中医薬膳師)
【難易度★★☆】みかんは気の巡りを改善し胃の働きを整えます
みかん:涼性/甘味・酸味 気の巡りを整える、食欲不振の改善、胸のつかえ、咳、口の渇きの改善
冬が旬の温州みかんは、栄養学的にビタミンC、ビタミンB、ペクチン、フラボノイドなど栄養が豊富で肌荒れや風邪予防、便秘改善に良いとされている果物です。中医学的には、胃腸のはたらきを助けるとされ、食欲のない時や風邪の予防、お肌の調子が気になるときにおすすめの食材です。また、気の巡りを整える作用もあるとされ、胸のつかえや喉の不調が気になるときにも摂りたい食材です。実のまわりの白い筋には、血の巡りを整える働きがあるとされていますので、取り除かずに一緒に食べると良いでしょう。
「みかんご飯のちらし寿司」
RECIPE
立春から春分までの早春のころは、陰から陽へ自然界のエネルギーが変化する季節です。さらに、日本では年度末ということもあり、仕事や家事が忙しく精神的なストレスも多いシーズンです。そのため、私達の心と体は影響を受け、食欲不振、胸のつかえなどの症状が出ることがあります。また、気の巡りに影響が出ると、ため息が多くなったり、情緒不安定になることもあります。
今回は、気の巡りを改善し胃の働きを整えるみかんをたっぷりつかって、みかんご飯をベースにした華やかな「ちらし寿司」にしてみました。オレンジ色に炊き上がったごはんから、みかんの甘酸っぱい香りがして、食欲が進むごはんです。すし酢にも、みりんを使用することで、消化器系の働きを整える力をアップさせていますので、本みりんを使うと良いでしょう。
調理時間1時間30分
材料
【4人分】
米……………………………2合
みかん………………………中4個
水……………………………適量
<すし酢>
酢……………………………60ml
本みりん……………………50ml
塩……………………………小さじ0.5
<具材>
干しいたけ…………………4枚
人参…………………………1/4本
蓮根…………………………30g
★干し椎茸の戻し汁と水…100㎖
★砂糖………………………大さじ1.5
★酒…………………………大さじ1.5
★醤油………………………大さじ1.5
絹さや………………………6本
蒸しエビ……………………8枚
卵……………………………1個
とびうおの卵(好みで)…適量
COOKING
- 1ご飯は研いでザルに上げておく。みかんを絞り汁と実に分け、搾り汁は水と合わせ350mlに調整し、実は細かく刻んでおく。
- 2炊飯器に米、調整した絞り汁、刻んだ実を入れ炊飯する。みりんは小鍋に入れて沸騰させアルコールを飛ばしたら火を止めて、酢と塩を入れてすし酢を作っておく。
- 3水に戻した干しいたけと人参を千切り、蓮根はイチョウ切りにして軽く炒める。
- 4③に★を入れ調味料で2~3分ほど煮た後、ザルに具をあけ煮汁は捨てる。絹さやは別に茹でておく。卵は薄焼きにして刻んでおく。
- 5炊き上がったご飯に、すし酢を混ぜ合わせたら、煮汁をしっかり切った具も混ぜ合わせる。
- 6⑤と下ごしらえした残りの具、とびうおの卵をバランス良く器に盛り付ける。
料理のポイント
- point! 無農薬、ノーワックスのみかんが手に入った時には、皮も一緒に炊くと、より香り高いご飯になります。乾燥させた皮は陳皮として、料理やお茶に入れて楽しむこともできます。
- point! みかんの実のまわりの白い筋は、ポリフェノール、ビタミンBも豊富です。取らずに一緒に炊き込んでしまいましょう。
- point! ③の具は、ご飯と混ぜる前に軽く手で汁気を絞ってからご飯とまぜるといいでしょう。
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この記事を監修された先生
中医薬膳師松本 誉子 先生
松本 誉子(まつもと たかこ)
中医薬膳師。中医薬膳茶師。みそソムリエ。日本中医食養学会局員。
くらし薬膳 美容薬膳の執筆/監修/指導。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校薬膳科)を卒業後、薬膳理論を取り入れたカフェを世田谷区三軒茶屋にオープン。現在は薬膳料理教室『ドードーの空キッチン』の主宰兼講師として、楽しく食べれる「おうちごはん」をモットーにカラダと心の健康を保つ方法を伝えている。