監修:矢留 江里子 先生(国際中医薬膳師)
【難易度★☆☆】にんにくは血の巡りを良くして血栓予防、体を温め疲労回復を促します。
にんにく 生:熱性・熟:温性/辛味 食欲不振の改善、かぜ予防、下痢の改善、体力回復 など
にんにくは独特の匂いが気になり控える方もいらっしゃるかと思いますが、疲労回復や滋養強壮のスタミナ食として有名な食材です。別名を大蒜(おおびる)といいます。
抗菌、解毒作用で腸内の寄生虫などの殺虫や下痢止め、咳止め、皮膚化膿の初期の解毒などに用いられたそうです。
「気血」の巡りをよくして体を温めるので、冷えによる腹痛、胃もたれや食欲不振、かぜ予防に活躍します。他にも血糖値の低下、鎮静作用と脳の活性化など幅広い効能があります。
ただし、のぼせやほてりがある人は、特に生食で食べ過ぎないようにしましょう。また、胃酸の分泌を促すので、空腹時にたくさん食べると、胃が荒れてしまう原因になるので注意が必要です。
ただし、のぼせやほてりがある人は、特に生食で食べ過ぎないようにしましょう。また、胃酸の分泌を促すので、空腹時にたくさん食べると、胃が荒れてしまう原因になるので注意が必要です。
季節の野菜でバーニャカウダ
RECIPE
血の巡りが悪いと、手足の先が冷える、頭痛や肩こり、腰痛、生理痛などの痛み、アザができやすい、シミやそばかすが多い、目の下のクマ、さらには、心疾患、糖尿病、高血圧などの症状があらわれることがあります。中医学で、血の巡りが悪い状態を「瘀血(おけつ)」といいます。
「血(けつ)」は体に栄養・潤いを与えて生理活動を支える働きと、心神を滋養し、意識を清明にして精神を安定させる働きがあります。心身の健康のためには、質のよい「血」をたっぷり蓄えて全身に送り届けることが大切です。そのために、食事、運動、睡眠のバランスを保ちましょう。
今回は「血」の質を良くする緑黄色野菜と、「血流」を良くする青魚、にんにく、かぼちゃ、エシャロットと季節の野菜でバーニャカウダを作りました。にんにくが食欲をそそり野菜をたくさん食べられますよ。
調理時間20分
材料
【2人分】
ヤングコーン…………2本
じゃがいも……………大1個
にんじん………………1/2本
アスパラガス…………2本
エシャロット…………2つ
かぼちゃ………………1/8個
パプリカ(赤・黄)…各1/8個
塩………………………少々
オリーブオイル………大さじ2
すりおろしにんにく…1片分
アンチョビ……………小さじ1
生クリーム……………大さじ3
塩………………………少々
オリーブオイル………大さじ2
すりおろしにんにく…1片分
アンチョビ……………小さじ1
生クリーム……………大さじ3
COOKING
- 1アスパラガスははかまを取り、野菜はそれぞれスティック状またはくし切りにする。
- 2ヤングコーンは皮ごとグリルまたはオーブントースターで10分焼く。焼かずに他の野菜と一緒に湯がいても良い。
- 3塩を入れた沸騰した湯に、エシャロット・じゃがいも・アスパラガス・にんじん・かぼちゃをそれぞれ固めに茹でる。にんじん・エシャロットは生のままでも良い。
- 4鍋にオリーブオイル、すりおろしにんにく、みじん切りにしたアンチョビ・アンチョビのオイルを入れ火にかける。にんにくが焦げないように香りがするまで弱火で炒める。
- 5鍋を火からおろして生クリームを入れ、再び弱火にかけ、とろみがついたら塩で味を調える。
- 6②・③・パプリカを盛り付け、⑤にディップしていただく。
料理のポイント
- point! アンチョビ・生クリームを使いたくない方は、大豆水煮30g、ごま油(または米油)大さじ2、にんにく1片、豆乳80ccで同じようにソースを作ることができます。
- point! ごま油、米油、紅花油はオメガ系脂肪酸で抗酸化作用もあり、ビタミンEを含んでいるので血流を良くします。
- point! ソースは焦げやすいので、鍋に材料を入れてから火にかけます。塩加減はお好みで調節してください。
この記事を監修された先生
国際中医薬膳師矢留 江里子 先生
矢留 江里子(やとめ えりこ)国際中医薬膳師。登録販売者。フードコーディネーター。食空間コーディネーター。NPO日本食育インストラクター。日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校)卒業。自然療法の料理教室の課程を修了。企業のイベントなどで薬膳講師を務める。イスクラ薬局勤務を経て2023年11月より、吉祥寺にて漢方薬店「薬食同源totonou漢方」 主宰。