衛気を高めて免疫力UP「モロヘイヤ・ワンタン」 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

衛気を高めて免疫力UP
「モロヘイヤ・ワンタン」

2020.07.28 UPDATE

監修:松本 誉子 先生(中医薬膳師)

【難易度★☆☆】
モロヘイヤは気のエネルギーを補い、体力・気力をアップさせます。

モロヘイヤ 涼性/甘味・苦味 気を補う、余分な熱・湿を取る、潤いを与える、血行促進、腹部の脹満感・胃のつかえ・便秘・目の充血の改善 など

モロヘイヤは栄養価が極めて高い北アフリカ原産の緑黄色野菜です。古代エジプトで難病をかかえた王様が、モロヘイヤのスープを飲み続けたところ、薬では治らなかった病を治ったという言い伝えから、「王様の野菜」とも呼ばれています。
最近では、雑誌やメディアで夏バテ対策・美容やアンチエイジングの食材として特集されるようになってきました。

中医学的には、「気」(エネルギー)を補い、体力・気力を充実させ免疫力を高めるとされています。また、体の余分な熱や湿を取る働きがあるため、のぼせや体が重だるいときにもおすすめの食材です。

プリント

モロヘイヤ・ワンタン
RECIPE

中医学で「衛気」とは、皮膚や鼻・気管支などの粘膜細胞を強化して免疫力を整え、邪気から体を防衛するエネルギーのことです。衛気が不足すると、免疫力の低下を招き、かぜをひきやすい、疲れやすい、呼吸器系の異常、多汗、夏なのに冷えるなどの症状を起こします。
また、肺の働きが乱れることでも、衛気が弱まりさまざまな症状を起こします。夏は冷房の影響で衛気を傷つけやすいシーズンなので、気を補うと共に肺の働きも整えるようにしましょう。脂っこいもの、味付けの濃いもの、刺激の強い香辛料などの食べ過ぎは衛気を乱すので注意しましょう。

今回のレシピは、肺の働きを助けながら気を補うモロヘイヤと、疲労回復のビタミンB2を多く含む豚肉を合わせて餡にしたワンタンです。しょうがやネギなどの辛味の野菜は肺の機能を高めるので、一緒に使うとよいでしょう。

調理時間30分

材料
【4人分】
・ワンタン
豚ひき肉150g
モロヘイヤ30g
しょうが
小さじ1/2
しょうゆ少々
小さじ1
こしょう少々
ワンタンの皮30枚
・スープ(1人分)
ごま油適量
粉末昆布だし小さじ1
小さじ1/2
小口ねぎ適量
お湯300ml

COOKING

  1. 1モロヘイヤとしょうがをみじん切りにする。
  2. 2ボウルに豚ひき肉、卵、塩、しょうゆ、酒、こしょうを入れよく混ぜる。①を加えてまとまりが出るまでよく混ぜ合わせ、ワンタンの皮で肉餡を包みワンタンを作る。
  3. 3大き目の鍋に湯を沸かし、ワンタン同士がくっつかないように入れ、浮きあがってから約1分茹でて、すくいあげお湯を切る。
  4. 4器にごま油、粉末昆布だし、塩を入れて、湯を注ぎスープを作る。スープは人数分作る。
  5. 5③を⑤のスープに加え、小口ねぎを散らしてできあがり。

料理のポイント

  • point! 肉餡を包む作業は茹でる直前に。包んで時間が経つと皮が餡の水分を吸ってべっとりします。
  • point! 茹で上がったワンタンは、少量の油でコーティングしておくと、くっつかずに盛り付けが楽になります。
  • point! そのままでも、酢やラー油と一緒に食べても美味しいです。

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この記事を監修された先生

中医薬膳師松本 誉子 先生

松本 誉子(まつもと たかこ)
中医薬膳師。中医薬膳茶師。みそソムリエ。日本中医食養学会局員。
くらし薬膳 美容薬膳の執筆/監修/指導。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校薬膳科)を卒業後、薬膳理論を取り入れたカフェを世田谷区三軒茶屋にオープン。現在は薬膳料理教室『ドードーの空キッチン』の主宰兼講師として、楽しく食べれる「おうちごはん」をモットーにカラダと心の健康を保つ方法を伝えている。