監修:矢留 江里子 先生(国際中医薬膳師)
【難易度★☆☆】なすは身体にこもった熱を取り除いて血液の流れを良くしてくれます
なす 涼性/甘味 むくみ・のぼせ・食欲不振・胃の不快感の改善、血行促進 など
なすは涼性で、体にこもった余分な熱をとり、水分代謝や血の巡りをスムーズにします。また、「脾(ひ)」(胃腸)の働きを良くして、食欲不振や胃もたれなどの改善に役立つと言われています。
なす独特の鮮やかな紫紺色の皮は、アントシアニン系のポリフェノールで、活性酸素の働きを抑制する働きがあり、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病予防にも良いとされています。
なす独特の鮮やかな紫紺色の皮は、アントシアニン系のポリフェノールで、活性酸素の働きを抑制する働きがあり、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病予防にも良いとされています。
「秋なすは嫁に食わすな」というように、冷え性で、胃腸虚弱な方が漬物など生のなすを食べすぎると、お腹を冷やすことがあります。しょうがやねぎなど温性の食材と組み合わせたり、火を通すことで温性に傾けるなど工夫してバランスをとると良いでしょう。
新鮮ななすを選ぶ際は、表面にしみや傷がなく、へたがしっかりしていてトゲが鋭く尖っているものを選ぶようにしましょう。
なすときゅうりの黒酢だれ
RECIPE
暦の上では立秋が過ぎ、秋が始まりますが、8月はまだまだ残暑が続きます。
熱中症などの暑さ対策で水分の補給は大切ですが、冷たいものや水分を多く摂取すると、体を冷やして胃腸が弱り、食欲不振、下痢、夏バテや秋バテの原因となります。この時期は水分を多く含む夏野菜で胃腸にやさしく、食欲が出るメニューがおすすめです。
熱中症などの暑さ対策で水分の補給は大切ですが、冷たいものや水分を多く摂取すると、体を冷やして胃腸が弱り、食欲不振、下痢、夏バテや秋バテの原因となります。この時期は水分を多く含む夏野菜で胃腸にやさしく、食欲が出るメニューがおすすめです。
今回は黒酢を使い、食欲をそそる一品にしました。黒酢は疲労を回復、疲れた胃腸にやさしく、食欲増進、汗による体力の消耗に良いとされています。
なすときゅうりは夏を代表する食材です。きゅうりは寒性で、体の熱をとり喉の渇きを癒します。温性のしょうがやネギ、スパイスの五香粉でタレを作り、体の冷やしすぎを防ぎましょう。
調理時間20分
材料
【2人分】
なす…………………2本
米油…………………大さじ1
白ごま………………大さじ1
落花生………………5〜6粒
青ネギ………………適量
なす…………………2本
米油…………………大さじ1
白ごま………………大さじ1
落花生………………5〜6粒
青ネギ………………適量
・黒酢だれ
黒酢…………………大さじ1
おろししょうが……大さじ1
砂糖…………………大さじ1
しょうゆ……………大さじ1/2
ごま油………………小さじ1
オイスターソース…小さじ1
豆チ醤………………小さじ1/2
ラー油………………2滴
五香粉………………1振り
COOKING
- 1なすは縦半分に切り、皮目に斜めか格子状に切り目をいれる。 さらに食べやすいように半分に切り、フライパンに油をひき両面を焼く。
- 2きゅうりは塩を軽くふり、まな板の上で転がすように板摺りし、乱切りにしてボールに入れしばらくおく。きゅうりはさっと水で流し、ペーパーナプキンなどで水気を取る。
- 3黒酢だれの材料をすべて混ぜ合わせる。
- 4なすときゅうりを器に盛り、合わせておいたタレをかける。 白ごま、落花生、青ネギをかけていただく。
料理のポイント
- point! なすは油と相性がよく、多めの油で焼くとトロッと柔らかく甘みが出ます。
- point! 白ごま、落花生などの種実類は良質な油分が含まれており、皮膚の乾燥にもよく、生活習慣病の予防に役立ちます。 毎日少しずつ、料理にそえて摂るとよいでしょう。
- point! 米油は米糠や米胚芽を原料とし、天然の栄養成分がたくさん含まれています。クセがなく料理の味を邪魔しません。良質な油を使いましょう。
この記事を監修された先生
国際中医薬膳師矢留 江里子 先生
矢留 江里子(やとめ えりこ)国際中医薬膳師。登録販売者。フードコーディネーター。食空間コーディネーター。NPO日本食育インストラクター。日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校)卒業。自然療法の料理教室の課程を修了。企業のイベントなどで薬膳講師を務める。イスクラ薬局勤務を経て2023年11月より、吉祥寺にて漢方薬店「薬食同源totonou漢方」 主宰。