監修:松本 誉子 先生(中医薬膳師)
【難易度★☆☆】さばは血をきれいにして巡りを改善します。
さば 温性/甘味 瘀血・血栓予防、体力回復、老化防止 など
さばは青魚の一種で、通年を通して手に入りやすく、値段もお手頃なこともありとても人気の魚です。血を補うことで疲労回復を助け、血の巡りも改善すると言われています。さばに含まれる不飽和脂肪酸のDHAやEPAは血中のコレステロールを減らすことが明らかになっていて、血液をきれいにし巡りを促進します。血行不良からくる肩こり、目の下のクマ、月経痛、月経の遅れが気になる人におすすめの食材です。
さばと香味野菜のトマト煮
RECIPE
中医学では、血液の巡りが悪いことが原因で、古い血液が体内に溜まり、血行が悪化した状態を「瘀血(おけつ)」と言います。
瘀血の状態になると、爪の色が紫がかってしまったり、目の下のクマやシミが出来やすくなったり、肩こりや月経痛に加え、月経の周期が遅れがちになったりなどの症状が出やすくなります。
今回のレシピは上記のような「瘀血」の症状が気になる方におすすめです。
トマトに含まれるクエン酸は、サッパリした酸味の元となっているだけでなく、血行を促す作用があり、さばと組み合わせることで、より効果が期待できます。
食養生などで血の巡りをスムーズにすることが何よりも大切ですが、血行はストレスの影響も受けやすいので、リラックスすることを心がけたり、気の巡りを改善する玉ねぎやピーマン、バジルなどの香草野菜も一緒に取り入れると良いでしょう。
調理時間40分
材料
玉ねぎ……………1/2個
セロリ……………1/2本
ピーマン…………1/2個
にんにく…………1片
トマト缶…………1缶
オリーブオイル…適量
塩こしょう………適量
・下処理用
塩…………………適量
酒…………………適量
小麦粉……………適量
・トッピング
トマト……………1/4個
バジル……………適量
COOKING
- 1さばを食べやすい大きさにカットし、切り身の両面に塩を軽くふって15分ほど置いた後、酒で軽く洗いキッチンペーパーで酒を拭き取る。小麦粉を全体にまぶし、余分な粉を落とす。
- 2玉ねぎ、セロリ、ピーマンは千切りに、ニンニクは荒いみじん切りにする。
- 3温めたフライパンにオリーブオイル大さじ1をひき、さばを皮面から焼いて、両面にこんがりと焼き色がついたら、一旦お皿に取り出す。
- 4フライパンを一度綺麗に拭き上げ、オリーブオイル大さじ1を足し、弱火でにんにくを炒め香りがでてきたら、玉ねぎ、セロリ、ピーマンを追加して中火で炒める。
- 5野菜がしんなりしてきたら、トマト缶を加えて約8分煮込む。③をフライパンに戻し入れ、さらに5~6分煮詰めて、塩こしょうで味を調える。
- 6最後にお皿に盛りつけた後、カットしたトマトとバジルを飾る。
料理のポイント
- point! 青魚は下処理をしっかりすることで独特の臭みが取れて食べやすくなります。
- point! バジルに含まれる香り成分リナロールは胃腸の調子を高め、不安感やイライラを鎮めるので、リラックスしたいときや不眠のときにもおすすめです。
- point! 生のさばが使いにくい場合は、水煮缶でも代用できますが、水煮缶は水分が多いので、煮込み時間を長めに調整してください。
この記事を監修された先生
中医薬膳師松本 誉子 先生
松本 誉子(まつもと たかこ)
中医薬膳師。中医薬膳茶師。みそソムリエ。日本中医食養学会局員。
くらし薬膳 美容薬膳の執筆/監修/指導。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校薬膳科)を卒業後、薬膳理論を取り入れたカフェを世田谷区三軒茶屋にオープン。現在は薬膳料理教室『ドードーの空キッチン』の主宰兼講師として、楽しく食べれる「おうちごはん」をモットーにカラダと心の健康を保つ方法を伝えている。