監修:矢留 江里子 先生(国際中医薬膳師)
【難易度★★☆】いかは血を補い、月経不順や不正出血などの婦人科系のトラブルを改善します。
いか 平性/鹹味(かんみ) 月経不順(生理不順)、おりものの改善、体力回復、動脈硬化の改善、高血圧予防
いかは一年中スーパーなどで手に入れられる、日本では馴染み深い魚介類です。「肝(かん)」、「腎」を元気にし「気」(エネルギー)、「血(けつ)」を補ういかは月経不順や不正出血、貧血からくる婦人科系トラブルの改善におすすめ。
いかは高タンパク低脂質なうえ、タウリンや亜鉛といった良質な栄養素が豊富に含まれています。タウリンは滋養強壮や疲労回復、高血圧やコレステロール値の低下、心臓機能の強化、視力の回復の作用があるといわれています。
いかは高タンパク低脂質なうえ、タウリンや亜鉛といった良質な栄養素が豊富に含まれています。タウリンは滋養強壮や疲労回復、高血圧やコレステロール値の低下、心臓機能の強化、視力の回復の作用があるといわれています。
今回使用したスルメイカは市場にもっとも多く出回っている代表的ないかです。身に透明感があり色は茶褐色で、目は黒く、吸盤を触ると手に吸いついてくる新鮮ないかを選ぶようにしましょう。
いかのトマトソース煮込み
RECIPE
月経不順といってもその原因はさまざまですが、経血量が少なく、月経周期が35日以上と長くなる場合、そのほか冷えや疲れ、顔色が白っぽい、乾燥、爪が割れやすい、睡眠が浅い、物忘れしやすいなどの症状があれば、中医学でいう「血虚」が原因かもしれません。月経の周期は脳下垂体から分泌されるホルモンによって調節されていますが、自律神経とも関係が深く精神的な揺らぎやストレスなどでも月経不順になります。ストレスは「気」を滞らせる原因の1つです。1日の中で心身をリラックスさせる時間を持つこともおすすめです。
いかは気血を補い、玉ねぎ、ピーマンでその気血の巡りを良くします。トマトは火を入れるので体を冷ましすぎず、身体を潤してくれるでしょう。
調理時間40分
材料
【2人分】
いか………………………………1杯
にんにく…………………………1片
にんにく…………………………1片
玉ねぎ……………………………1/2個
ピーマン…………………………2個
フランスパン……………………50g
白ワイン…………………………200cc
トマト缶…………………………1/2缶
ローリエ…………………………1枚
トマト缶…………………………1/2缶
ローリエ…………………………1枚
塩…………………………………小さじ1
こしょう…………………………少々
オリーブオイル…………………大さじ2
オリーブオイル(素揚げ用)…適量
オリーブオイル(素揚げ用)…適量
COOKING
- 1いかは足を抜き、洗う。胴は皮は剥かずに2センチくらいの輪切りにする。 足は吸盤を綺麗に洗い流し、足2〜3本ずつに分ける。
- 2いかのわたは新鮮なら袋を切り、袋をしごきながら中を取り出して白ワインに溶かしておく。
- 3にんにくは潰してからみじん切り、玉ねぎもみじん切りにする。鍋にオリーブオイル大さじ2を入れ、にんにくと玉ねぎをよく炒める。
- 4③に①のいかの胴と足を入れ、わたを溶いた白ワイン、トマト缶、ローリエ、塩、こしょうを加えて20分くらい煮る。
- 5煮ている間に、ピーマンとフランスパンをいかの大きさに合わせて切り、オリーブオイルでさっと揚げておく。
- 6④に⑤で揚げたピーマンとフランスパンを入れて一煮立ちさせ、器にもる。
料理のポイント
- point! いかは下処理済みのものを使ってもいいです。
- point! フランスパンは1~2日乾燥させて少し硬くなったものを使うとカリッと揚がります。
- point! 揚げることで、ピーマンは色が良くなり、フランスパンは表面がカリッと食感が良くなります。煮ている間に揚げるのが難しい場合は、④の前にさっと揚げておきましょう。
この記事を監修された先生
国際中医薬膳師矢留 江里子 先生
矢留 江里子(やとめ えりこ)国際中医薬膳師。登録販売者。フードコーディネーター。食空間コーディネーター。NPO日本食育インストラクター。日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校)卒業。自然療法の料理教室の課程を修了。企業のイベントなどで薬膳講師を務める。イスクラ薬局勤務を経て2023年11月より、吉祥寺にて漢方薬店「薬食同源totonou漢方」 主宰。