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なんとかしたい! 気になる「赤ら顔」 〈二十四節気の中医美容学:立夏・小満〉

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なんとかしたい! 気になる「赤ら顔」
〈二十四節気の中医美容学:立夏・小満〉

2021.05.06 UPDATE

楊暁波先生の中医美容レッスン Vol.61

5月の節気(※)は「立夏」と「小満」。さわやかな風が吹く、夏の始まりの季節です。すっきりとした青空が広がり、草花も、虫や鳥や動物たちも、陽の光を浴びていきいきと輝きます。そんな気持ちのいい季節ですが、この時期は気温がグンと上がり、肌トラブルが起こりやすくなることも。今回は、暑い時期に出やすくなる「赤ら顔」についてお話します。赤ら顔はコンプレックスにもなりがちなので、適切なケアで改善をめざしましょう。
※二十四節気:1年の気候変化を24に分けて表したもの

毛細血管の拡張が「赤ら顔」の原因に

頬や鼻、顔全体などが常に赤かったり、わずかな刺激で赤みが出たりする「赤ら顔」。その基本的な要因は、毛細血管の拡張にあります。通常、肌の表面に毛細血管が見えることはありません。ところが、何らかの要因で毛細血管が拡張すると、血流量が増え肌が赤く見えるようになります。
 
毛細血管が拡張する身近な要因には、夏の気温上昇や冬の暖房などがあります。暑さによる体内の熱を逃がそうと、肌表面に近い毛細血管が拡張し、血流量が増えるのです。気持ちの変化で、緊張したりするときも、顔が真っ赤になる方もいます。また、敏感肌、にきび、脂漏性皮膚炎、酒渣性皮膚炎などによる肌の「炎症」も、毛細血管が拡張する大きな要因に。肌に炎症が起きると、体は血液中の免疫細胞やリンパ球(症状を抑える細胞)を患部に集め、血管に刺激を与えます。そのため、毛細血管が拡張してしまいます。外用薬剤性による皮膚が薄くなって毛細血管が浮くようになることもあります。
 
肌に炎症が起きているときは、まず症状に応じた対処で炎症を抑えることが基本。その上で、肌トラブルを繰り返さないよう、日頃の適切なケアを心がけることが大切です。
※炎症が強い場合、長引く場合などは早めに医師の診察を受けましょう。

体内の過剰な「熱」が血流に影響

中医美容学では、「赤ら顔」には外的要因、内的要因があると考えます。外的要因は、夏の暑さや冬の暖房などで生じる体内の「熱」。この熱が「血」に影響し、血流が早くなることで血管の拡張につながります。内的要因となるのは、血と密接に関わる「心」と「肝」の不調です。心や肝は精神状態と深く関係していて、イライラする、怒りっぽい、強い緊張、過剰なストレスなどが続くと血が上り、熱が生じるように(心火上炎・心肝火旺)。その結果、血管が拡張して赤ら顔になるのです。また、生まれつきの暑がり体質、肝腎不足(更年期などのホルモン低下)などが要因となることもあります。
 
一方、肌の状態から考えると、“腠理力”の低下にも注意が必要です。腠理(主に表皮から真皮までの組織)には、栄養物質である「気」(肌の抵抗力、免疫力の源)、「血」、「津液」(潤い)、「精」(生命エネルギー)が巡っていて、これらが十分にあることで腠理の力(肌のバリア機能や保湿力、解毒力)が保たれています。そのため、栄養物質の不足などで腠理力が落ちると、乾燥肌や敏感肌を招き、炎症などを起こして赤ら顔になってしまうのです。

食養生で“赤ら顔体質”の改善を

赤ら顔はついメイクなどで隠しがちですが、体質改善やスキンケアで根本からの改善を目指すことが大切。まずは体質をチェックして、不調がある人は日頃からのケアを心がけましょう。

【体質チェック】
当てはまる項目がある人は、赤ら顔になりやすい「心火上炎」「心肝火旺」体質と考えて。
□ 赤ら顔
□ 顔と首に汗をかきやすい
□ オイリー肌
□ 睡眠障害(不眠、夢が多いなど)
□ 動悸
□ 不安感、焦燥感
□ イライラする、怒りっぽい
□ 口の渇き、口内炎
□ 舌の尖辺縁部が赤い
□ 便秘気味、尿の色が濃い
 
【赤ら顔体質の食養生】
体内の過剰な熱や炎症を鎮める「涼性」「苦味」の食材、「心」「肝」をケアする食材をポイントに。夏の食材は体の余分な熱を取り除くものが多いので、積極的に選んで正解です。
 
[おすすめ食材]
トマト、苦瓜、きゅうり、なす、小松菜、セロリ、緑豆(春雨、もやしなど)、すいか、バナナ、豆腐、あさり、ほうれん草、小麦、豚肉、鶏肉 など
      
[注意]
熱を冷ます食材は、冷たいものではありません! アイスクリームや冷えた飲み物などの取り過ぎは、胃腸の働きを低下させるので気をつけて。
      

[おすすめ生薬]

菊花、蒲公英(たんぽぽ)、黄芩(おうごん)、牡丹皮、五行草、竹葉 など
 

「腠理」を整える中医美容スキンケア

“腠理力”を高めるスキンケアで赤ら顔の緩和を。毛細血管の血流をスムーズにする「活血」、炎症を鎮める「解毒」がケアのポイントです。
 
【中医美容パック】
「おすすめ生薬」にある生薬(3〜5g程度)を沸騰したお湯(500ml)で5分ほど煮出します。この生薬液を冷やして、1回5〜10分×1日2回を目安にパックしましょう。生薬は入れたまま保存してもOKです。
 
【生薬の組み合わせはコレがおすすめ】
・炎症を鎮めたい:玫瑰花 × 五行草
 
●活血パック
血管の収縮・拡張をスムーズにし、血流を良くする生薬を。
 
[おすすめ生薬]
紅花、紫根、牡丹皮、丹参(たんじん)、当帰、沙棘、バラ など
 
●解毒パック
炎症やかゆみを鎮め、抗アレルギー作用のある生薬を。
 
[おすすめ生薬]
五行草、紫根、牡丹、金銀花、野菊花、凌霄花(りょうしようか)、黄柏 など
 
【ツボマッサージ】
赤ら顔に効くツボは、炎症を抑える「耳尖」と「合谷」。1回につき30回×1日2~3回を目安にマッサージする習慣をつけましょう。
 
 
※脂漏性皮膚炎、酒渣性皮膚炎などや長期間のステロイド剤使用による毛細血管の拡張が起きている場合は、体質改善やスキンケアでは改善しにくい場合があります。

PROFILE

中医学講師楊 暁波 先生

楊 暁波(よう きょうは) 中医学講師。
不妊カウンセラー。毛髪診断士。
1984年雲南中医薬大学医学部卒業。94年埼玉医科大学客員研究員として来日、96年日本遺伝子研究所に勤務。99年より日本中医薬研究会専任講師。共著に「やさしい中医学シリーズ3 誰も書かなかったアトピー性皮膚炎の正体と根治法」「やさしい中医学シリーズ4 あなただけの美肌専科」(ともに文芸社)「イスクラ中医学入門「1」中医基礎学」、「同「2」中医診断学」(ともに日本中医薬研究会)、「[簡明]皮膚疾患の中医治療」(東洋学術出版社)など

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