秋の「花粉症肌荒れ」は体質改善で和らげる - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

BEAUTY
&RELAX中医美容

秋の「花粉症肌荒れ」は体質改善で和らげる

2020.09.01 UPDATE

監修:楊 暁波 先生(中医学講師)

楊暁波先生の中医美容レッスン vol.53

秋は春と並んで「花粉症」が起こりやすい季節。鼻水やくしゃみといった不調に加え、肌トラブルに悩まされることも少なくありません。特に、今年の夏は猛暑でのマスク着用など肌への負担も大きく、そこに秋の乾燥や花粉のダメージが加わるため要注意
秋だけでなく、春の花粉症が気になる人も今からしっかり体質を整え、つらい症状を和らげましょう。

夏のダメージでさらに悪化しやすい秋花粉の肌トラブル

秋花粉症の主な要因は、8〜10月にかけて飛散する「ブタクサ」「ヨモギ」「カナムグラ」などの植物で、どれも住宅街など身近な場所に自生しています。そのため、日常生活の中で花粉と接触しやすく、不調が起きやすいといわれています。
花粉症は通年を通して起こりうるもので、特にアレルギー体質の人に起こりやすいです。
鼻や目の一般的な花粉症の症状に加え、肌には赤み、ヒリヒリ感、皮むけなどのトラブルが起こります。季節によって症状に変化はありません。つらい症状を悪化させないためにも、体質を改善して不調の起こりにくい身体をつくることが大切です。

また、秋の花粉症に伴う肌トラブルは、夏のダメージを引きずっていると強く出てしまうことも。
夏は紫外線やエアコンによる乾燥、汗などの影響で肌のバリア機能が低下しがちになります。そのままの状態で秋を迎えると、肌は外からの刺激を受けやすい状態に。そこに、秋の乾燥や花粉のダメージが重なり、不調が起こりやすくなるのです。
初秋を迎えるこの時期、肌に夏のダメージを感じている人は早めの回復を心がけましょう。

【夏のダメージケア関連ページ】
夏の「お疲れ肌」をリセット!〜残暑を乗り切る肌ケア〜
夏の肌ケアは「熱」対策がカギ

ブタクサ

花粉やウイルスの侵入を防ぐ体の働き

中医学では、体を病気から守る力を「衛気(えき)」と言います。衛気は体の免疫力や抵抗力となるエネルギーで、体表(皮膚や鼻・のどの粘膜)に張り巡らされたバリアのような存在。衛気が充実していれば花粉やウイルスなどの侵入を防ぐことができるため、受ける影響も少なくなります。反対に、衛気が不足していると花粉などの影響を受けやすく、症状も強く出てしまうのです。
【衛気と関わりの深い臓器】
衛気の源となるのは体内の「気」(エネルギー)。そのため、気の生成と関わる「肺」と「脾胃(ひい)」(胃腸)の状態が衛気の充実と密接に関係しています。
(1)肺
全身の気をつかさどる臓腑で、皮膚や鼻、気管支などの状態と深く関わります。衛気を全身に巡らせるのも肺の働きです。
(2)脾胃
食事の栄養から気を生み出す臓腑。脾胃は水分代謝も担っているため、鼻水の症状とも関係しています。

花粉症体質さんに続けほしい基本の養生

花粉症対策の基本は「衛気」を充実させること。
そのためには、まず「肺」の潤いを守り、機能を強くすることを心がけて。また、「脾胃」の働きを整えて「気」を十分養うことも大切です。暴飲暴食、冷たい飲食などは脾胃の負担となるので控えましょう。
日常生活では、睡眠をしっかり取って心身の疲労を回復し、ストレスを溜めないことを心がけて。
【肺・脾胃を養い、衛気を充実させる食材】
肉類、魚類、きのこ類、大豆製品、山芋、アスパラガス、ブロッコリー、にんじん、かぼちゃ、白きくらげ、はちみつ、りんご、ぶどう(皮・種ごと)、クコの実 など
【おすすめの生薬】
黄耆(おうぎ)、霊芝(れいし)、田七人参(でんしちにんじん)、西洋人参 など
黄耆はクセがないので、陳皮(乾燥させたみかんの皮)やクコの実と合わせてお茶にしたり、スープに入れたりと気軽に使ってみてください。

黄蓍(おうぎ)

症状が出てしまったときの花粉症肌荒れ対処法

花粉症肌荒れは、主に肌の赤み、ブツブツ、痒み、皮剥けの症状が現れます。特に鼻の周辺に現れやすく、皮剥け、ヒリヒリ感、カサカサまたはジュクジュクとした症状になることもあります。
症状が出たら適切な対処でつらい症状を和らげましょう。

●洗顔
帰宅してからすぐ化粧を落として、洗顔しましょう。
解毒作用があり、洗っても乾燥しすぎない人参、当帰(とうき)、紫根(しこん)などが入っている中医コスメ液体ソープがおすすめです。

●オイルパック
サージオイル、ホホバオイルまたはオリーブオイルなどで10~20分間パックし、ぬるま湯で洗い流す。その後、オイルタイプのクリーム(サージ、ホホバオイルなど)で肌の保護を。
サージオイル、ローズマリー油などが入っている油性クリームは肌と粘膜を保護し、素早く修復してくれます。

●肌の皮剥けを手で剥がさない
肌の手入れやマッサージはこすりすぎず、優しく行いましょう。

目・鼻・喉の症状にも中医学で対策を

(1)目のかゆみ、充血
●中医美容スチーム
菊花3g、五行草2g、牡丹皮3gをティーバッグに入れてお湯を注ぎ、やけどしないよう注意しながら、湯気を目にあてましょう。

●目のかゆみ、充血を緩和するツボ
攅竹(さんちく):左右の眉頭の内側のくぼみ
睛明(せいめい):左右の目頭の上のくぼみ
を各20回程度押します(画像参照)。

●おすすめのお茶
緑茶&菊花のブレンド茶

(2)くしゃみ、鼻水、鼻づまり
●鼻水
多量のサラサラ鼻水には「温める」が基本。カイロを5分程度鼻に当てて。黄色く濃い鼻水には「冷やす」が基本。冷たいタオルで鼻を冷やしましょう。

●マッサージ
鼻筋、小鼻、小鼻の脇のツボ「迎香(げいこう)」のツボを各20回程度押しましょう(画像参照)。

●おすすめのお茶
紅茶に生姜、はちみつ、しそなどをプラスして。湯気をすーっと鼻に通すと症状がラクになります。

(3)のどの痛み、かゆみ
●おすすめのお茶
緑茶、ドクダミ茶、板藍根のお茶 など

●積極的に取りたい食材
梅干、青みかん、陳皮、ウコン茶、しそ、緑茶、野菜 など

一度発症すると“治らない”と思われがちな花粉症ですが、体質を改善すれば症状は和らぎます。そのためにも、季節を問わず日頃からの体質改善を続けていきましょう。

登録無料!中医学の情報をLINEでお届け!

健康と美容に役立つ季節の中医学情報、体質チェック、友だち限定キャンペーンなどを配信!

この記事を監修された先生

中医学講師楊 暁波 先生

楊 暁波(よう きょうは) 中医学講師。
不妊カウンセラー。毛髪診断士。世界中医薬学会連合会皮膚科専門委員会理事。1984年雲南中医薬大学医学部卒業。94年埼玉医科大学客員研究員として来日、96年日本遺伝子研究所に勤務。99年より日本中医薬研究会専任講師。共著に「やさしい中医学シリーズ3 誰も書かなかったアトピー性皮膚炎の正体と根治法」「やさしい中医学シリーズ4 あなただけの美肌専科」(ともに文芸社)「イスクラ中医学入門「1」中医基礎学」、「同「2」中医診断学」(ともに日本中医薬研究会)、「[簡明]皮膚疾患の中医治療」(東洋学術出版社)など