咳が気になるときの簡単レシピ「杏のはちみつ煮」 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

咳が気になるときの簡単レシピ
「杏のはちみつ煮」

2020.01.28 UPDATE

監修:松本 誉子 先生(中医薬膳師)

【難易度★☆☆】
はちみつは肺を潤し咳を鎮めます。

はちみつ 平性/甘味 咳・便秘・胃痛・食欲不振の改善、疲れによる倦怠感の緩和、貧血予防、抗菌作用 など

はちみつは、古代より料理に使う甘味料や栄養補給材として親しまれてきました。最近では化粧品や入浴剤に使われたり、マヌカハニーの様にスーパーフードとして注目されるなど、とても用途が広い食品です。

はちみつは中医学的に肺と大腸を潤すとされ、咳を鎮めたり便秘を改善します。また、ミネラルやビタミンを多く含むため、かぜの予防や疲れによる倦怠感、貧血の改善にも役立ちます。
温かい飲み物に溶かしたり、料理に使うなどして摂取すると良いでしょう。

プリント

杏のはちみつ煮
RECIPE

気温が下がり、空気も乾燥する冬の季節は、肺が気管支を通じて外気の影響を受け、機能失調を起こしやすくなります。のどや鼻、お肌が乾燥し、咳、声枯れ、喉の不快感を感じたり、腸も乾燥の影響を受け便秘などの症状が出やすくなります。

「肺悪燥、肺喜潤」(肺は燥を嫌い、潤を好む)と言うように、肺にとって乾燥は大敵です。マスクを着用して外気から守ることも大切ですが、肺を潤す食材を上手に使って肺やのどを潤すことも有効です。
また、中医学で、肺は大腸と密接につながっているとされています。大腸の状態を整える食材を一緒に摂ると、肺の働きが助けられて症状が治りやすくなります。

今回は体を温め咳を鎮める杏をはちみつで煮ました。そのまま杏と一緒にデザートとして召し上がっても良いですが、煮汁を希釈して飲んだり、紅茶などの飲み物の甘みとして利用しても良いでしょう。
また、中医学では気の巡りが失調すると肺気が逆上して咳が出る事があると考えます。レモンには気の巡りを調える働きがありますが、特に皮の部分に多く含まれているため、レモンは皮ごと使うようにしましょう。

調理時間60分

材料
【3人分】
干し杏…………………………100g
はちみつ………………………50g
水………………………………300ml
レモンスライス(皮ごと)…3切

COOKING

  1. 1干し杏を鍋に入れたら、かぶるくらいの水を入れ30分くらい浸水させる。
  2. 2弱火で15分柔らかくなるまで煮る。
  3. 3はちみつを入れ約10分さらに煮る。
  4. 4火を止めたらレモンスライスを入れる。

料理のポイント

  • point! はちみつは砂糖より1~1.5倍の甘みがあるとされています。砂糖の代わりに使うときは甘みを調整しながら使用してください。
  • point! はちみつの菌は加熱しても死なないため、1歳未満の乳児は、加熱されていても食べることができません。はちみつは1歳を過ぎてから食べさせましょう。
  • point! 慢性的な咳はアレルギーが関与していることが多いので、咳が長引くときには専門家に相談しましょう。

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この記事を監修された先生

中医薬膳師松本 誉子 先生

松本 誉子(まつもと たかこ)
中医薬膳師。中医薬膳茶師。みそソムリエ。日本中医食養学会局員。
くらし薬膳 美容薬膳の執筆/監修/指導。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校薬膳科)を卒業後、薬膳理論を取り入れたカフェを世田谷区三軒茶屋にオープン。現在は薬膳料理教室『ドードーの空キッチン』の主宰兼講師として、楽しく食べれる「おうちごはん」をモットーにカラダと心の健康を保つ方法を伝えている。