食べて健康!中国流、暮らしに取り入れたい3つの食材 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

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食べて健康!
中国流、暮らしに取り入れたい3つの食材

2017.05.30 UPDATE

「食べて健康」本場中国で親しまれている食材は?

こんにちは、柳沢です。昨年まで数年間、漢方専門の薬局で働いていた漢方好きの私ですが、3月末に漢方の本場中国にいってきました。前回の記事は「かぜといったら葛根湯?中国の薬局事情レポートをご紹介しましたが、今回は食のお話です。
毎日の食事で無理なく健康維持ができたらいいですよね。今日は、「食べて健康」、本場中国で親しまれていて漢方薬・健康食品にもよく使われる3つの食材をご紹介します。

1:定番!山楂子(サンザシ)飴

まずは山楂子。バラ科の植物、山楂の実で酸味のある赤い果実です。
日本ではあまり知られていませんが、山楂子は中国では定番のフルーツで、漢方でも「消導薬:しょうどうやく(消化を助ける働きがある漢方薬)」に分類されてよく使われています。脂っこいものを食べた時、食べすぎた時、胃腸が弱くて消化がうまくできない時に消化を助け、胃腸をすっきりさせてくれる優れものです。中国では山楂子のべっこう飴(日本の縁日でよく見かけるりんご飴のようなもの)が街中の至る所で販売されています。1本60円~100円位で販売されていて、水分のないりんご飴のような味がします。
日本では果実の山楂子はなかなか手に入れるのは困難ですが、山楂子エキスのハーブティーが販売されています。私が以前働いていた薬局スタッフ皆のお気に入りで、飲み会や旅行などつい食べすぎてしまう場面での必須アイテムです。

山楂子専門のお店。定番の山楂子飴も様々な種類がありましたが、ソフトクリームまで販売していました。

2:とろろだけでない!長芋の多種多様な食べ方

次は長芋。胃腸の働きの改善や滋養強壮に漢方薬としてもよく使われており、お客様に日々の健康維持にご紹介する食材のひとつでした。
日本では長芋というと、とろろで食べるイメージが強いかもしれませんが、中国では様々な形で調理され人々に親しまれています。
今回の中国滞在中、「長芋を食べよう!」と特に意識していなかったのですが、注文する料理に使われていることが多く、気がつくと1日1回は長芋を食べていました。
炒め物や煮物、マッシュポテトなど調理法は多岐に渡りましたが、なんとジュースまで。中国では冷たいものは基本的に飲まないため、ジュースも人肌程度に温かかったです。
(長芋料理は薬膳の定番で当サイトのマガジンCOOKINGにもレシピが掲載されています。)

中国初日に北京ダックのコースを食べた時の長芋料理。ブルーベリーのジャムがかかっていてデザート感覚のお味でした。

3:美肌の実!沙棘(サージ)

沙棘は、中国・チベット・内モンゴルの2000メートル以上の高山や、砂漠地帯の激しい環境下で生息しているグミ科の植物でスナチグミという和名です。オレンジ色の実で、ビタミンC、天然のカロテノイドであるβ-クリプトキサンチン、フラボノイドの1種であるイソラムネチン、ケセルチンなどを含み、栄養成分が200種類以上もあることでも知られています。
化粧品やクリームなど美容にもよく使われますが「生命の実」とも呼ばれ、古くから貴重な健康食品としても活用されています。果汁やオイルはサプリメントやクリームとして日本でも販売されていています。
効果が良く、私自身も沙棘商品を愛用しているのでジュースになった沙棘を見て感激してしまいました。ジュースを見つけた場所は、沙棘が採れる中国北部地方の料理を提供するお店でした。他の2つと比べるとジュースは見つけにくいかもしれませんが、究極の美肌ジュース、見かけたら是非!

沙棘が入った漢方やサプリメントなどは今までも見てきたのですがジュースは初めてでした。

医食同源を体感できる中国の食事情、いかがでしたか?
今回は中国流、暮らしに取り入れたい3つの食材として、山楂子(サンザシ)、長芋、沙棘(サージ)をご紹介しました。毎日の食事で健康維持ができる本場中国の食文化、ぜひ参考にしてみてくださいね。
(COCOKARA中医学編集部    薬剤師・国際中医専門員・中医アロマセラピスト 柳沢侑子)

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