監修:松本 誉子 先生(中医薬膳師)
【難易度★☆☆】唐辛子は発汗を促して体の余分な水分を動かす働きがあります。
唐辛子 大熱性/辛味 食欲不振の改善、消化促進、冷えによる腹痛・膨満感の改善、余分な水を動かす
辛い食材の代表でもある唐辛子は、発汗を促進させ体の余分な水分を動かすことで、体の重だるさをスッキリさせる働きがあります。また、唐辛子は消化器系の働きを助ける効果があるため、食欲不振、冷えによる腹痛、膨満感を感じるときにもおすすめの食材です。
たくさん汗をかくと体温が下がるので、冬にたくさんの唐辛子を食べると体を冷やしてしまうことがあります。
唐辛子には血行促進成分のカプサイシンや抗酸化作用のカプサンチンが豊富なため、美肌効果もあるとされています。ただし、カプサイシンの摂り過ぎは、粘膜が傷つき、のどや胃が荒れてしまうことがあるので、食べ過ぎないように気をつけましょう。
唐辛子を食べた後に、ほてりや胃が熱くなった感じがする、肌がかさつくなどの症状が出る場合は、唐辛子の食べすぎの可能性があります。また目の病気や胃炎、痔、咳などの症状がある場合も、唐辛子の刺激で悪化する場合があるので、気をつけましょう。
四川風よだれ鶏
RECIPE
日本は海に囲まれている地形の影響もあり、梅雨の時期になると気温や湿度が高くなります。そのため、湿気が体に影響を与え、気分がすぐれずスッキリしない、食欲不振、体が重怠い、むくむなどの症状が出やすくなります。
今回の「よだれ鶏」は、唐辛子たっぷりの食べるラー油を使って、体の中に溜まった湿を発汗の作用で追い出し、スッキリさせてくれるお料理です。
ただし、汗の出過ぎは体の潤いを失うことがあります。タレに使われている酢には収斂の働きで汗の出過ぎを予防する働きがあるので、タレには必ず酢もブレンドすると良いでしょう。
調理時間40分
材料
COOKING
- 1鶏肉と砂糖、塩、紹興酒をビニール袋に入れて揉みこみ、10分程常温で漬け置く。
- 2鶏肉がしっかり浸る程度のお湯を沸かし、その中にねぎ、しょうが、塩を入れ沸騰させる。
- 3沸いた湯の中に①を皮面が下になるように入れ、強火で加熱する。再度沸騰したら、弱火で3分加熱して火を止め、蓋をして30分予熱で火を通す。
- 4タレの材料を全て合わせる。きゅうりは千切り、もやしは茹でておく。
- 5茹で上がった鶏肉を、皮面を下にしてまな板の上に置き、食べやすい大きさに切る。皮が剥がれにくく綺麗に切ることができる。
- 6皿にきゅうり、もやしと⑤を盛り付け、上からたっぷりタレをかける。
料理のポイント
- point! 鶏肉は調理する1時間程前には冷蔵庫から出し常温に戻しておきましょう。冷たいと予熱だけで火か通らないことがあります。
- point! 鶏肉を茹でる時に使用する鍋は厚みのある保温性の良いものがおすすめ。ないときは、蓋をした後にバスタオル等で覆うと保温性が高まります。
- point! 好みで白髪ねぎ、パクチーを盛り付けてもおいしいです。
この記事を監修された先生
中医薬膳師松本 誉子 先生
松本 誉子(まつもと たかこ)
中医薬膳師。中医薬膳茶師。みそソムリエ。日本中医食養学会局員。
くらし薬膳 美容薬膳の執筆/監修/指導。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校薬膳科)を卒業後、薬膳理論を取り入れたカフェを世田谷区三軒茶屋にオープン。現在は薬膳料理教室『ドードーの空キッチン』の主宰兼講師として、楽しく食べれる「おうちごはん」をモットーにカラダと心の健康を保つ方法を伝えている。