「血虚」による不安定な情緒・動悸を穏やかに「鶏ハツとレバーのパン粉炒め」 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

「血虚」による不安定な情緒・動悸を穏やかに
「鶏ハツとレバーのパン粉炒め」

2021.03.23 UPDATE

監修:矢留 江里子 先生(国際中医薬膳師)

【難易度★☆☆】
ハツは血を補い、精神不安、心悸、不安感、不眠などを改善します。

ハツ 甘味・鹹味/平性 精神不安・動悸・不眠・多夢・緊張・不安感の改善 など

鶏ハツはスーパーなどで、単品としてではなくレバーと一緒について売られているので、気がつかずに食べている人も多いかもしれません。
ハツとは心臓のこと。食感はプリプリして弾力があり、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。

中医学的にハツは「血」を補い、「心(しん)」を元気にしてくれます。
疲労を回復し、脳神経を改善します。また、皮膚や粘膜の老化を防ぎ、動脈硬化の予防、免疫機能を高めます。
「血虚」(血液不足)による動悸や不安感、不眠、多夢、精神不安などには、「心」を養生してあげるとよいでしょう。

プリント

鶏ハツとレバーのパン粉炒め
RECIPE

中医学では臓を以て臓を補う「以臓補臓(いぞうほぞう)」という言葉があります。不調がある部位と同じ部位をいただくことで臓の働きを補うという意味です。

中医学でいう、「心」は神(精神)の宿るところで、「血」を支配し脈を主ると言われます。心臓は体の隅々まで血を巡らせ、栄養と潤いを送り届ける役割があります。
「心」の不調で起こる病変は、精神、意識、思考能力の異常や焦燥感、心悸、不眠、多夢などが考えられ、これらのトラブルには潤沢に血を蓄えておくことも大切です。

レバーとハツはまさに最強の組み合わせ。
にんにくと塩こしょうの味付けはシンプルですがレバーの臭みを消しパンチのきいた味で、育ち盛りのお子様にも、ご主人のお酒のおつまみにも重宝します。

調理時間30分

材料
【2~3人分】
鶏ハツ……100g
鶏レバー…100g
パセリ……適量
バター……大さじ1
にんにく…1片
パン粉……1/2カップ
塩…………適量
こしょう…適量

COOKING

  1. 1ハツは開くように縦半分に切り、黄色っぽい脂肪や血管、血の塊があれば取り除く。レバーは食べやすい大きさに切る。 どちらも塩を多めにまぶし、5分置く。
  2. 2鍋に湯を沸かして①を入れ、さっと色が変わる程度に湯がき、ザルにあけて水分をきっておく。
  3. 3フライパンにバター、にんにくを入れて火をつけ、香りがしてきたら②を入れてしっかり火を通す。
  4. 4③に塩こしょうをし、パン粉を入れさらに炒める。パセリをいれて出来上がり。

料理のポイント

  • point! ①のとおり、下処理をするとレバーの臭みがなく食べられます。
  • point! このパン粉炒めは鶏を丸ごと焼くときの詰物としても使います。鶏の丸焼きはクリスマスやホームパーティーでも活躍しますよ♪
  • point! 砂肝をいれてもコリコリした食感があり美味しいです。

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この記事を監修された先生

国際中医薬膳師矢留 江里子 先生

矢留 江里子(やとめ えりこ)国際中医薬膳師。登録販売者。フードコーディネーター。食空間コーディネーター。NPO日本食育インストラクター。日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校)卒業。自然療法の料理教室の課程を修了。企業のイベントなどで薬膳講師を務める。イスクラ薬局勤務を経て2023年11月より、吉祥寺にて漢方薬店「薬食同源totonou漢方」 主宰。