監修:楊 暁波 先生(中医学講師)
楊暁波先生の中医美容レッスンvol.7
カサカサ肌の対処法~肺の機能を高めることと、楊式美肌術~
美肌づくりは「肺」のパワーアップから
中医学には「人と自然は協調している=天人合一(てんじんごういつ)」という整体観があります。自然界に起こる環境変化は、人間の健康や美容に大きな影響を与えるとして、季節の変化や天候、風土に応じた対策を大切にしてきました。中医学の治療の現場では、同じ病気や症状に対しても、季節によって治療方法を変えることも度々あります。その自然界と、鼻や皮膚からの呼吸を通して、直接つながっている臓器が五臓の「肺」です。自然界の影響を受けやすいため、とてもデリケートな臓器でもあります。その肺は皮膚を司っているので、皮膚もまたとてもデリケートなのです。
肺には ①主気=呼吸を司る、②輸布(ゆふ)=内臓や肌の栄養物質の素「気・血・津液(しんえき)」を体の隅々まで行きわたらせ皮膚に潤いを与える、③宣発(せんぱつ)=皮膚のバリア機能を高めるエネルギー「衛気(えき)」を皮膚表面に張り巡らせる、④開闔(かいこう)=毛包・汗孔の働きをサポートする、という機能があります。
五行学説による秋の外気は「燥」。この燥による気候の変化が肺の機能に影響を与えて、度を超えると肌にさまざまなトラブルが生じるわけです。
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この記事を監修された先生
中医学講師楊 暁波 先生
楊 暁波(よう きょうは) 中医学講師。
不妊カウンセラー。毛髪診断士。世界中医薬学会連合会皮膚科専門委員会理事。1984年雲南中医薬大学医学部卒業。94年埼玉医科大学客員研究員として来日、96年日本遺伝子研究所に勤務。99年より日本中医薬研究会専任講師。共著に「やさしい中医学シリーズ3 誰も書かなかったアトピー性皮膚炎の正体と根治法」「やさしい中医学シリーズ4 あなただけの美肌専科」(ともに文芸社)「イスクラ中医学入門「1」中医基礎学」、「同「2」中医診断学」(ともに日本中医薬研究会)、「[簡明]皮膚疾患の中医治療」(東洋学術出版社)など