監修:鈴木 理恵(管理栄養士・国際薬膳師)
【難易度★★☆】小さな赤い実が肝と腎を強くして、体と眼をパワーアップ!
クコの実 平性/甘味 肝腎の働きをよくする、眼精疲労・視力を改善、肺を潤す
最近ではスーパーフード「ゴジベリー」として注目されているクコの実。古来より滋養強壮、不老長寿の食べ物として知られています。生薬名を枸杞子(くこし)と言い、多くの漢方薬に使われています。実の他にも根や茎、葉も生薬です。
枸杞の実の働きは肝腎を滋養して機能を高め、筋骨を丈夫にします。また、眼精疲労・視力減退の改善や肺を潤して咳を止める作用もあります。
クコと豚スペアリブの煮物
RECIPE
5月上旬は二十四節気の立夏(りっか)を迎えます。暦の上では夏が始まります。夏から乾燥する秋にかけては、津液(体の水分)が消耗しやすいので体を潤すことは大切です。
この料理では、クコの実と豚肉の働きで、体を潤してほてりを鎮める、疲労を回復させる、腸内の乾燥による便秘の改善などが期待できます。また、肝(かん)と腎(じん)の潤い不足による腰痛・眼の不調・手足のほてり・口の渇きなどの症状にも適しています。陰虚(いんきょ)タイプ、血虚(けっきょ)タイプの方にもおすすめです。
調理時間60分
材料
【2人分】
スペアリブ……………400g
酒………………………大さじ2
サラダ油………………適量
A イスクラ枸杞ジュース…大さじ4
砂糖………………………小さじ2
しょうゆ…………………大さじ1
みりん……………………大さじ1・1/3
水…………………………1カップ
かいわれ大根…………適量
クコの実(水戻し)…大さじ1
COOKING
- 1スペアリブに酒をかけて、しばらく置く。かいわれ大根は根を落とす。
- 2フライパンに薄くサラダ油を敷いて①のスペアリブを強火で焼き、表面全体に軽く焼き色を付ける。
- 3鍋にAの調味料入れて煮立たせたところに②の肉を加えて中火で煮る。沸騰したら弱火にし、落とし蓋をして40分ほど煮込む。
- 4器に盛り付け、水気をきったクコの実を散らし、かいわれ大根を添える。
料理のポイント
- point! 乾燥のクコの実より果汁の方が体内の熱を冷ます働きが強いので、今回は果汁を使いました。果汁が無い場合はクコの実大さじ1+水大さじ3に置き換えてください。
この記事を監修された先生
管理栄養士・国際薬膳師鈴木 理恵
イスクラ産業で製品開発および薬膳関連の仕事に従事。日本食糧新聞社百菜元気新聞への薬膳レシピ掲載、西洋フード・コンパスグループ(株)への薬膳メニュー提供など。身近な食材で簡単に作れる体と心によいレシピを提案している。