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太る原因にアプローチ!太り方タイプ別体質チェック

2019.02.13 UPDATE

監修:楊 暁波 先生(中医学講師)

楊暁波先生の中医美容レッスン vol.34(2)

効率的に美しく!太り方別の体質チェック

前回の「中医美容で健康に美しく「太りにくい体質」づくり」では体質改善のための基本のダイエット法をお伝えしました。これに併せて体質や症状に合わせた対策をとることで、太っている原因にアプローチしていきます。この記事では太っている原因をタイプ別にご紹介しています。気になる症状で当てはまる数が多いほど、あなたの体質に近いと考えられるタイプです。改善ポイントを参考にできることからチャレンジしてみましょう。

タイプは必ずしも一つだけではなく、複数あわせ持つことがあります。その場合は当てはまるタイプの改善ポイントを参考に体質を改善していきましょう。

たるみが気になる水太りタイプ

【気になる症状】
□たるみ
□疲れを感じやすい
□息切れしやすい
□食が細く、食べていないのに太りやすい
【改善ポイント】
「脾胃(ひい)」(胃腸)に「気」(エネルギー)が足りず、余分な水分や汚れを排泄できない「気虚(ききょ)」が原因となっているタイプ。
睡眠をしっかりとって気を養うことが大切です。摂り入れたい食材は、チーズや卵など質の良いたんぱく質、昆布やわかめなどの海藻類、きのこ類、長芋、ほうれん草など。お茶は玄米茶、ハト麦茶、人参烏龍茶などがおすすめです。
【おすすめのツボ】
水分(すいぶん):おへそから真上に親指の幅1本分上がったところ。余分な水分の排出を促す作用があります。
合谷(ごうこく):手の甲、人差し指の骨のキワ。気を補う作用があります。

食欲が止まらない固太りタイプ

【気になる症状】
□肉が硬い
□オイリー肌
□全体的に太っている
□口臭があり口が乾く
【改善ポイント】
食べ過ぎて「脾胃(ひい)」(胃腸)に余分な熱が溜まる「湿熱(しつねつ)」が原因となっているタイプ。
便通を良くするように心がけましょう。前回の記事「中医美容で健康に美しく「太りにくい体質」づくり」でもご紹介した足三里のツボ押しやお腹のマッサージが有効です。お酒が好きな方は飲酒量を控えめに。摂り入れたい食材はたけのこ、大根、白菜、ごぼうなど。お茶は緑茶、はと麦茶などがおすすめです。
【おすすめのツボ】
足三里(あしさんり):膝頭の外側の下にできるくぼみから指4本下。むくみや胃腸の症状を緩和します。
支溝(しこう):手の甲側、手首から指4本分上の中央。気の流れを促し、排便を促します。

シミ・くすみが気になる内臓太りタイプ

【気になる症状】
□シミ、くすみ
□肌がざらざらする
□脂肪肝、中性脂肪の数字が気になる
□血圧が上がりやすい
【改善ポイント】
血行が滞って血中脂肪が高くなり、内臓脂肪がつきやすくなってしまう「瘀血(おけつ)」(血行不良)が原因となっているタイプ。
血流の改善が大切なので、意識して体を動かすようにしましょう。お酒を飲むときは、冷たいお酒ではなく、熱燗やお湯割りなどの温かいお酒やワインを選ぶのがおすすめです。適量であれば血流を促します。摂り入れたい食材は、にんにく、玉ねぎ、トマト、桃、豚肉、サバなど。お茶は紅花茶、メイグイ茶などがおすすめです。
【おすすめのツボ】
曲池(きょくち):ひじを曲げた時にできる、シワの終わるところ。上半身の血行を促進します。
足三里(あしさんり):膝頭の外側の下にできるくぼみから指4本下。むくみや胃腸の症状を緩和します。
上巨虚(じょうこきょ):足三里から指4本分下のところ。下痢や便秘などの症状を緩和します。

肌トラブルになりやすいストレス太りタイプ

【気になる症状】
□ニキビ・吹き出物などの肌荒れ
□かゆみを生じやすい
□お腹が張る(特に月経の前にひどくなる)
□上半身がのぼせて下半身は冷える
【改善ポイント】
ストレスによって「気」(エネルギー)の巡りが悪くなり、代謝も悪化しやすい「気滞(きたい)」が原因となっているタイプ。
毎日朝と晩に深呼吸を10~20回して気の巡りを促しましょう。オレンジやラベンダーの精油を使ったアロマでリラックスもおすすめです。小麦粉を使った麺類はガスを作りやすいので、お腹の張りがつらい方は控えめに。摂り入れたい食材は、気の巡りを促す、香りのよいものでセロリ、ミント、三つ葉など。お茶は菊花茶、ジャスミン茶などがおすすめです。
【おすすめのツボ】
風池(ふうち):首の付根、後頭骨の下のくぼみのところ。首のコリ、目の疲れを緩和します。
三陰交(さんいんこう):内くるぶし中心から指幅4本分上の骨の後ろ。冷え、むくみ、月経痛を緩和します。

ぽっこりお腹が気になる中年太りタイプ

【気になる症状】
□あごや目の下のたるみが目立つ
□トイレが近い
□便秘になりやすい
□腰痛や関節痛などがある
【改善ポイント】
排泄や水分代謝をコントロールしている「腎」が加齢などによって衰え、余分な水分や汚れが溜まってしまう「腎虚(じんきょ)」が原因となっているタイプ。
ウォーキングなど無理なく継続してできる運動を心がけましょう。また、間食や甘い物は控えめに。摂り入れたい食材は、黒きくらげ、ごま、松の実、豆乳など。お茶は杜仲茶(とちゅうちゃ)、プーアル茶などがおすすめです。肉を食べるときには脂肪の少ない部位を選びましょう。
【おすすめのツボ】
湧泉(ゆうせん):足裏の中心より上の方、足指を曲げると「人」の字状の交点にできるくぼみ。だるさ、疲れを緩和します。
太白(たいはく):足の内側で親指の付け根にある大きな関節の後方にあるくぼみ。皮膚のたるみを緩和します。

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この記事を監修された先生

中医学講師楊 暁波 先生

楊 暁波(よう きょうは) 中医学講師。
不妊カウンセラー。毛髪診断士。世界中医薬学会連合会皮膚科専門委員会理事。1984年雲南中医薬大学医学部卒業。94年埼玉医科大学客員研究員として来日、96年日本遺伝子研究所に勤務。99年より日本中医薬研究会専任講師。共著に「やさしい中医学シリーズ3 誰も書かなかったアトピー性皮膚炎の正体と根治法」「やさしい中医学シリーズ4 あなただけの美肌専科」(ともに文芸社)「イスクラ中医学入門「1」中医基礎学」、「同「2」中医診断学」(ともに日本中医薬研究会)、「[簡明]皮膚疾患の中医治療」(東洋学術出版社)など