監修:楊 暁波 先生(中医学講師)
季節の変化を24に分けて表した「二十四節気」のうち、2月の節気は「立春」と「雨水」。梅の花がほころび始め、降る雪は大地を潤す雨へと変わり、ようやく春の兆しが見え始める季節です。とはいえ、厳しい寒さや乾燥は相変わらず。大人はもちろん、子どものデリケートな肌は、これから春にかけてトラブルを起こしやすい時期が続きます。
「子ども肌」の基礎知識
参考:最新皮膚科学体系特別巻1
未発達な「胃腸」がデリケート肌の要因に
中医美容学では“皮膚は内臓の鏡”と言われ、赤ちゃんや子どものデリケートな肌の状態にも、未発達な臓器が影響していると考えます。
中でも大きく影響しているのは「脾胃(ひい)」(胃腸)です。脾胃は、食事から摂取する栄養や潤いで肌を養い、「衛気(えき)」(肌や体のバリア機能となるエネルギーを生み出しています)。そのため、脾胃が未発達で消化・吸収の力が弱い赤ちゃんや子どもは、衛気を十分に養うことがでず、肌の栄養や潤いも不十分で、バリア機能が弱くなってしまうのです。
また、赤ちゃんや子どもは“純粋な「陽」の体質”とされ、エネルギーが強く新陳代謝が活発なことも特徴。そのため、炎症など熱性の肌トラブルが起こりやすくなります。
このように、赤ちゃんや子どもの肌を健やかに保つためには、栄養をしっかり取ることも大切。忙しい現代では子どもの食生活も乱れがちですが、脾胃を元気に保ち、日々の食事でバランス良く栄養が取れるよう心がけましょう。
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この記事を監修された先生
中医学講師楊 暁波 先生
楊 暁波(よう きょうは) 中医学講師。
不妊カウンセラー。毛髪診断士。世界中医薬学会連合会皮膚科専門委員会理事。1984年雲南中医薬大学医学部卒業。94年埼玉医科大学客員研究員として来日、96年日本遺伝子研究所に勤務。99年より日本中医薬研究会専任講師。共著に「やさしい中医学シリーズ3 誰も書かなかったアトピー性皮膚炎の正体と根治法」「やさしい中医学シリーズ4 あなただけの美肌専科」(ともに文芸社)「イスクラ中医学入門「1」中医基礎学」、「同「2」中医診断学」(ともに日本中医薬研究会)、「[簡明]皮膚疾患の中医治療」(東洋学術出版社)など
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