監修:矢留 江里子 先生(国際中医薬膳師)
【難易度★☆☆】うなぎは虚弱を補い、心身の重だるさや疲れを癒やします。
うなぎ 平性/甘味 疲労回復、めまい・しびれ・疲れ・関節痛の改善 など
「肝(かん)」、「腎」の働きを高め、気血を補う働きのあるうなぎは、貧血傾向で、身体が疲れやすい方の体力回復や滋養強壮におすすめです。湿気の多い時期や季節の変わり目のだるさやむくみ、食欲不振や下痢、関節痛の症状にも良いとされています。
うなぎは意外にもビタミン類が豊富で、特に目の働きに良いとされるビタミンAがたっぷり入っています。
ビタミンAは皮膚や粘膜を丈夫にし、免疫力を高め抵抗力をつけてくれる働きがあります。うなぎの他、レバーなどに多く含まれていて体内に蓄積しやすく過剰症があります。毎日大量に食べ続けることは少ないですが、サプリなどで摂取している方は摂り過ぎに注意しましょう。
うなぎの柳川風
RECIPE
夏の「土用丑の日」といえばうなぎを食べるイメージがありますが、そもそも「土用」とは立春、立夏、立秋、立冬のそれぞれ前18日間のことをいいます。
中医学でいう「土」は臓腑の「脾・胃」と関係が深く、消化吸収の働きを高めておくことが元気に過ごすポイントです。年に4回ある季節の変わり目は天候や気圧が変わりやすく、体調を崩しやすいので養生しましょう。
中医学でいう「土」は臓腑の「脾・胃」と関係が深く、消化吸収の働きを高めておくことが元気に過ごすポイントです。年に4回ある季節の変わり目は天候や気圧が変わりやすく、体調を崩しやすいので養生しましょう。
今回はごぼうを柔らかく煮てうなぎと卵とじにしました。
ごぼうは水溶性、不溶性の食物繊維をもち整腸作用があります。仕上げに一振りする山椒も消化を助けてくれます。三つ葉の香りは、補った気血の巡りを促してくれるでしょう。
完全栄養食の卵でとじて元気満点の一品です。
調理時間40分
材料
【2~3人分】
うなぎの蒲焼…1本
ごぼう…………1/2本
卵 ……………2個
かつお節………30g
三つ葉…………適量
酒………………大さじ1~2
みりん…………大さじ1
砂糖……………大さじ1/2
しょうゆ………大さじ1~2
山椒……………少々
COOKING
- 1ごぼうはよく洗い、包丁の背で表面をこすってからささがきにしたら、水にさっと流してあくをとる。
- 2鍋に①とひたひたの水を入れ沸騰させたら、弱火で柔らかくなるまで20~30分くらい煮る。
- 3うなぎは2cm幅に切る。 ②に酒、みりん、砂糖、しょうゆ、かつお節を入れ、中火にしてうなぎを並べる。
- 4うなぎが柔らかくなったら強めの中火にし、溶き卵、三つ葉の順にを入れ、卵が固まる前に火を止め、蓋をして蒸らす。 山椒をかけていただく。
料理のポイント
- point! うなぎの生臭さが気になる方は一度水で洗い流してから使いましょう。
- point! ごぼうは皮と身の間に旨味があるので軽くこそげ取るくらいで良いでしょう。あく抜きは栄養が逃げないようさっと水で流す程度でOKです。
- point! 調味料は味をみながら加減してください。添付のうなぎのタレを足して使っても良いでしょう。
この記事を監修された先生
国際中医薬膳師矢留 江里子 先生
矢留 江里子(やとめ えりこ)国際中医薬膳師。登録販売者。フードコーディネーター。食空間コーディネーター。NPO日本食育インストラクター。日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校)卒業。自然療法の料理教室の課程を修了。企業のイベントなどで薬膳講師を務める。イスクラ薬局勤務を経て2023年11月より、吉祥寺にて漢方薬店「薬食同源totonou漢方」 主宰。