発熱や喉の渇きをともなう時に「白菜と豆腐のとろみあん」 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

発熱や喉の渇きをともなう時に
「白菜と豆腐のとろみあん」

2018.01.23 UPDATE

監修:矢留 江里子 先生(国際中医薬膳師)

【難易度:★☆☆】
白菜は熱を冷まし喉の渇きを改善します。

白菜 平性/甘味 発熱、喉の渇き、むくみ、便秘、二日酔い など

白菜は「胃」「大腸」「膀胱」を元気にしてくれます。
白菜の大部分は水分で、食性では平性に属していますが、身体にこもった熱を冷まし、喉の渇きを改善します。
胃腸の調子を整えて食物の滞りや水滞を取り除くので、胃もたれやおなかの張り、口が渇いて胃のあたりがすっきりしない時に有効です。むくみや二日酔いの解消にも良いとされています。
ビタミンCが多いので、風邪の予防、免疫力アップにもおすすめです。
胃腸が弱く冷える方は、漬物などの生食は食べ過ぎないようにしてください。

プリント

白菜と豆腐のとろみあん
RECIPE

風邪をひいて発熱した身体は、免疫細胞がウイルスなどの外邪と戦うために熱生産を上げ、体温を高く設定することによって自然治癒力を発揮していきます。体温上昇のピークが過ぎると、汗が出て体内の熱を外に逃がします。
風邪で体力や気力が消耗している時は、消化がよく、発熱や発汗で失った「気」(エネルギー)と「陰(いん)」(潤い)を補う食材を選ぶと良いでしょう。

今回は水分が多く、胃腸の働きを整え、発熱、喉の渇きを改善する白菜に合わせて豆腐を使います。
豆腐も身体に潤いをもたらし、身体の余分な熱をとる食材です。
旨味として、カニと干ししいたけを使いました。カニは血液を浄化し、身体の余分な熱を取り除きます。
冷やしすぎないよう、しょうがを加えてバランスをとります。

食欲がないときはゆずの皮をのせましょう。香りによって食欲を増進させるだけでなく、胃を丈夫にし、気の流れを良くします。
体力が低下しているときには、消化の良いものをよく噛んで腹八分目がおすすめです。

調理時間20分

材料
【2人分】
白菜……………2〜3枚
干ししいたけ…5g(大1枚)
絹ごし豆腐……1丁
カニ缶…………1缶
しょうが………1片
水………………1カップ
酒………………大さじ1
みりん…………小さじ1
塩………………小さじ1/2
しょうゆ………小さじ1/2
片栗粉…………大さじ1
ごま油…………小さじ1
ゆずの皮………適量

COOKING

  1. 1白菜を茎と葉に切り分け、茎は一口大にそぎ切り、葉は4cm幅に切る。
  2. 2干ししいたけをさっと洗い、ぬるま湯で戻して千切りにする。絹ごし豆腐は一口大に切る。しょうがは千切りにする。
  3. 3鍋に水、酒、みりん、塩、しょうゆを入れて混ぜ、しょうが、白菜の芯、絹ごし豆腐を入れ中火で5分煮る。
  4. 4③に白菜の葉の部分と戻したしいたけ、カニ缶を汁ごと加え、葉がしんなりしたら、水大さじ1(分量外)で溶いた水溶き片栗粉を回し入れとろみをつける。
  5. 5ごま油を回し入れ、器に盛り付けた後、小さく切ったゆずの皮を散らす。

料理のポイント

  • point! 水を多めに加えてスープ仕立てにしても身体が温まります。汗を出しやすくして体表の病邪を追い出しましょう。
  • point! 豆腐は、煮崩れしにくい絹ごし豆腐か木綿豆腐をお使いください。

登録無料!中医学の情報をLINEでお届け!

健康と美容に役立つ季節の中医学情報、体質チェック、友だち限定キャンペーンなどを配信!

この記事を監修された先生

国際中医薬膳師矢留 江里子 先生

矢留 江里子(やとめ えりこ)国際中医薬膳師。登録販売者。フードコーディネーター。食空間コーディネーター。NPO日本食育インストラクター。日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校)卒業。自然療法の料理教室の課程を修了。企業のイベントなどで薬膳講師を務める。イスクラ薬局勤務を経て2023年11月より、吉祥寺にて漢方薬店「薬食同源totonou漢方」 主宰。