監修:鈴木 理恵(管理栄養士・国際薬膳師)
【難易度★☆☆】熱を冷まして潤いをもたらし、胃腸の働きも助けるれんこん
れんこん 寒性/甘味 生の場合:熱を取りながらうっ血を除く。 加熱した場合:胃腸の働きを助けて吐き気を緩和し下痢を止める。
れんこんは、生で食べたり絞り汁を用いた場合、熱による腫れ物やのぼせ、不安感などを鎮める作用があります。加熱したものは胃腸の働きを助けたり、血(けつ)を養う作用があるため、胃腸の不調から起こる下痢や疲れ、貧血などの症状を改善します。
中医学ではハスの実を蓮子(れんし)、実の中の胚芽を蓮子心(れんししん)、葉は荷葉(かよう)といい生薬や薬膳素材として使います。
カラフル野菜の和風ピクルス
RECIPE
8月下旬は二十四節気の処暑(しょしょ)を迎えます。この季節は夏の疲れが出やすくなる頃です。猛暑により、たくさん汗をかいて気や潤い(津液)が失われます。さらに、冷たいものの摂り過ぎによる胃腸の働きの低下が、夏の後半に不調となってあらわれるのが夏バテです。まだ暑さが続くこの時期は、体内の熱を鎮めながら潤いを補い、胃腸の働きを整えて、秋冬に不調を持ち越さないようにしましょう。
今回は、体内の余分な熱を取り、潤いをもたらすトマト、れんこん、きゅうり、オクラや胃腸の働きを整えたり、消化を助けるトマト、れんこん、玉ねぎ、オクラ、ヤングコーンなどの食材をピクルスにしました。
調理時間25分
材料
【材料:1リットルの保存ビン約1本分】
ミニトマト(赤)…………………10個
パプリカ(黄)……………………1/2個
れんこん……………………………5cm
小玉ねぎ……………………………5個
きゅうり……………………………1/2本
オクラ………………………………5~6本
ヤングコーン………………………5~6本
A 米酢………………………………1カップ
白だし……………………………大さじ1
水…………………………………1・1/3カップ
砂糖………………………………大さじ4・1/2
塩…………………………………小さじ1
赤唐辛子…………………………1本
黒こしょう(粒)………………10粒
COOKING
- 1ミニトマトはヘタを取り、頭に十字の切り込みを入れる。パプリカは種を取り、縦1cm幅に切る。
- 2れんこんは皮をむいて1cm厚さの半月に切り、すぐに酢(分量外)を入れた熱湯で2分ゆでる。
- 3小玉ねぎは皮をむいて芯に十字の切れ目を入れ、塩(分量外)を加えた熱湯で5分ゆでる。
- 4きゅうりは長さ5cm、それを縦4等分に切る。オクラはガクを取り、適量の塩(分量外)を振って板ずりし、水洗いする。きゅうりとオクラとヤングコーンを熱湯でさっとゆでる。
- 5熱湯で消毒した保存ビンに①~④の野菜をすき間なく詰める。
- 6ステンレスまたはホウロウの鍋にAの材料を入れて火にかけ、沸騰したら弱火にして2~3分煮る。粗熱がとれたら、⑤の容器に注ぎ入れてフタをし、冷蔵庫で保存する。
料理のポイント
- point! 翌日から食べられますが、3~4日目が食べ頃です。
- point! 中医学では、酸味(酢、トマト)と甘味( トマト、パプリカ、れんこん、小玉ねぎ、きゅうり、ヤングコーン)の食材を一緒に摂ると津液(しんえき)を生み出すと言われています。
- point! オクラは消化を促進させます。また、腸を潤して便通をよくする働きもあるので、夏にたまった老廃物を排出するのを助けます。
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この記事を監修された先生
管理栄養士・国際薬膳師鈴木 理恵
イスクラ産業で製品開発および薬膳関連の仕事に従事。日本食糧新聞社百菜元気新聞への薬膳レシピ掲載、西洋フード・コンパスグループ(株)への薬膳メニュー提供など。身近な食材で簡単に作れる体と心によいレシピを提案している。