風邪、頭痛、消化不良に「いわしの蒸し焼き バジルソース」 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

風邪、頭痛、消化不良に
「いわしの蒸し焼き バジルソース」

2025.03.11 UPDATE

風邪、頭痛、消化不良に<br>「いわしの蒸し焼き バジルソース」

監修:和田 暁 先生(一般社団法人薬膳アカデミア理事長)

【難易度★★☆】
バジルは気の巡りをよくし、風邪、頭痛、消化不良に役立ちます

バジルの葉

バジル 温性/辛味・甘味 気血の巡りをよくする、水の滞りの解消 など

中医学においてバジルは、脾胃、肺、大腸経に属し、さまざまな健康効果があるとされています。具体的には、気の巡りをよくして風邪を追い出す「疏風理気」、体内の湿気を飛ばし、消化促進を促す「化湿消食」、血巡りをよくする「活血」、さらには「解毒」と呼ばれるデトックス効果も期待できます。風邪、頭痛、消化不良、お腹の張りや痛み、嘔吐や下痢、月経不順などに役立つ食材です。『嘉祐本草』には“調中消食,去悪気,消水気,宜生食。”と記され、生の状態で食すことが推奨されています。また、バジルの種子は「光明子」と呼ばれ、中医学では目の痛みの解消に用いられます。

プリント

いわしの蒸し焼き バジルソース
RECIPE

二十四節気の啓蟄(けいちつ)を迎えたこの時期は、冬眠からしっかり目覚め、体の新陳代謝が活発になります。この時期の養生のポイントは、体内の陽気を上昇させ、脾胃の機能を健やかに保つことです。しかし、陽気の上昇が不十分な場合、3~4月の季節の変わり目や新生活の準備からくるストレスが続くことで、気の滞りが生じ、さらには血の停滞を引き起こすことがあります。これにより、脾胃の消化吸収機能が低下しやすくなります。

このような時期に特におすすめなのが、気血の巡りを良くし、消化を促進するほか、春先の風邪予防やデトックスも期待できるバジルを使用した料理です。今回ご紹介するレシピでは、バジルに加え、気血の巡りをサポートする食材としていわしと玉ねぎを取り入れています。いわしにはEPA、DHA、タウリン、カルシウム、アミノ酸が豊富に含まれており、消化機能を高め、気力を補い、血行促進効果も期待できます。また、脳や血管、骨の健康をサポートし、疲れを感じやすい時期にもおすすめです。ぜひ、いわしと玉ねぎ、バジルを組み合わせた今回のレシピを取り入れ、春の不調を乗り切りましょう。

調理時間20分

材料

【2人分】

いわし・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
赤玉ねぎ・・・・・・・・・・・・・・・・50g
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・少々
胡椒・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・少々
白ワイン・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1
パン粉・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ3
レモン汁・・・・・・・・・・・・・・・・小さじ1

 

ソース:
オリーブオイル・・・・・・・・・・大さじ2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小さじ1強
塩麹・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小さじ1
にんにく(みじん切り)・・少々
バジルの葉・・・・・・・・・・・・・・6枚

 

飾り:
糸唐辛子・・・・・・・・・・・・・・・・・少々

COOKING

  1. 1ソースの材料をすべてブレンダーで混ぜ合わせ、ソースを作る。
  2. 2いわしを開きよく洗った後、水気をふき取り、塩、胡椒、白ワインで下味をつける。
  3. 3アルミホイルに、千切りにした赤玉ねぎを広げ、➁のいわしを乗せる。パン粉を散らし、レモン汁をふりかけてからアルミホイルで包む。
  4. 4フライパンに水400ml(分量外)を注ぎ、③を入れ蓋を閉め、水が無くなるまで蒸し焼きにする。
  5. 5④を皿に盛りつけ、①のソースをかけ、糸唐辛子を散らす。

料理のポイント

  • point! 工程②でいわしに下味をつけて、10~15分程置いてから蒸し焼きにしましょう。
  • point! 生のバジルの葉が手に入らない場合は、乾燥バジル小さじ1/2で代用できます。
  • point! ソースの材料として、塩の代わりに塩麹を使うことで、発酵による自然な甘みが加わり、料理にまろやかな風味を与えます。

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この記事を監修された先生

一般社団法人薬膳アカデミア理事長和田 暁 先生

和田 暁(わだ しゃお)
上海中医薬大学中医学部卒、同大学付属病院勤務。昭和大学研修中、日本医食同源第一提唱者の新居裕久教授と出会い、中医学を毎日の食卓へ届けることを目指し、薬膳普及の道へ進む。
2015年、世界中医薬学会連合会より世界初の高級中医薬膳伝授師称号を授与。現在、一般社団法人薬膳アカデミア理事長・世界中医薬学会連合会常務理事、日本国際中医薬膳管理師会会長、上海中医薬大学日本校教授、東京栄養士薬膳研究会顧問。
主な著書に『薬膳で治す』(時事書房・共著)『まいにち養生ごはん』(学陽書房・監修)『中医婦人科学』(上海科技出版社・共著)雑誌『助産雑誌』連載執筆など。