血を補い、月経を整える「いかとトマトのごまソースがけ」 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

血を補い、月経を整える
「いかとトマトのごまソースがけ」

2024.06.11 UPDATE

監修:和田 暁 先生(一般社団法人薬膳アカデミア理事長)

【難易度★☆☆】
いかは血の不足を補い、女性の月経を整えます

いか 平性/鹹味 体内に必要な血(けつ)や体液を滋養する、月経不順、生活習慣病の対策 など

いかは毎月の月経や、妊娠、出産、授乳といった女性のライフステージをサポートする優れた海の恵みです。中国の清時代の古典書「本草求真」には、いかは“入肝補血,入腎滋水強志(肝に働き血を補い、腎に働き体液を補い精神を強くする)”と記されています。つまり、月経のコントロールを担うとされる肝に働くいかは、血の不足による月経不順、経血の色が薄い、量が少ない、月経周期が長い、月経が止まってしまうなどの症状に役立つとされます。さらに透明で多量のおりものや、腰痛、頻尿などにもよく使われます。

また、いかの背中の骨には、出血を止めたり精液の漏れを止める働きがあり、海蛭蛸(かいひょうしょう)という生薬名でも知られています。栄養学的には、いかは低カロリー、低脂質、高蛋白質の食材で、タウリンやEPA、DHAも含まれるため、生活習慣病にならないための健康維持に役立ちます。

プリント

いかとトマトのごまソースがけ
RECIPE

女性には血不足になりがちな方も多いですが、肝と腎を滋養する食材として、いかがおすすめです。スーパーフードとして知られる枸杞の実は、酢で茹でることで酸味が増し、月経をコントロールする肝との相性が良くなります。さらに、黒木耳を加えることで血を補う効果を高めることができます。スナップエンドウは、いかや枸杞の実の消化を助けます。最後に、たれに練白ごまをプラスして、いかや枸杞の実の滋養力を高めることができます。梅雨から夏の時期に、茹でて和えるだけで簡単に完成する一品。ぜひお試しください。

調理時間15分

材料

【2人分】

いか・・・・・・・・・・・・・・小2はい
トマト・・・・・・・・・・・・2個
黒木耳・・・・・・・・・・・・4g
スナップエンドウ・・8本
枸杞の実・・・・・・・・・・大さじ1
ごま油・・・・・・・・・・・・小さじ1
酒・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ2
塩・・・・・・・・・・・・・・・・小さじ1/2
昆布だし・・・・・・・・・・200ml

 

ソース:
練白ごま・・・・・・・・・・15g
紅茶・・・・・・・・・・・・・・12ml
酢・・・・・・・・・・・・・・・・15ml
昆布だし・・・・・・・・・・15ml
醤油・・・・・・・・・・・・・・小さじ2
はちみつ・・・・・・・・・・12ml

COOKING

  1. 1枸杞の実を酢でさっと茹でる。
  2. 2トマトを湯剥きして角切りにする。
  3. 3黒木耳は茹で、石づきをとる。
  4. 4スナップエンドウはさっと茹でた後、①、②、③の材料と一緒にごま油で和える。
  5. 5ソースの材料を全て合わせておく。
  6. 6いかはワタをとり、酒、塩を入れ沸騰させた昆布だしで湯通しをして、食べやすい大きさに切る。
  7. 7④と⑥を合わせお好みで⑤のソースをかけていただく。

料理のポイント

  • point! 枸杞の実は、酢で茹でることで色をきれいに保つことができます。
  • point! いかは、うまみたっぷりの昆布だしで茹でることで、老化やほてりなどをより和らげます。
  • point! ソースに紅茶を少し加えることで、分離しにくくなります。

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この記事を監修された先生

一般社団法人薬膳アカデミア理事長和田 暁 先生

和田 暁(わだ しゃお)
上海中医薬大学中医学部卒、同大学付属病院勤務。昭和大学研修中、日本医食同源第一提唱者の新居裕久教授と出会い、中医学を毎日の食卓へ届けることを目指し、薬膳普及の道へ進む。
2015年、世界中医薬学会連合会より世界初の高級中医薬膳伝授師称号を授与。現在、一般社団法人薬膳アカデミア理事長・世界中医薬学会連合会常務理事、日本国際中医薬膳管理師会会長、上海中医薬大学日本校教授、東京栄養士薬膳研究会顧問。
主な著書に『薬膳で治す』(時事書房・共著)『まいにち養生ごはん』(学陽書房・監修)『中医婦人科学』(上海科技出版社・共著)雑誌『助産雑誌』連載執筆など。