監修:笹沼歌乃(国際中医薬膳管理師)
【難易度★☆☆】黒木耳は、疲労や倦怠感、産後の虚弱、乾燥肌、便秘などに役立ちます
黒木耳(くろきくらげ)平性/甘味 体調管理(体力・免疫力)や便秘対策、血の巡りをよくする など
中国の伝説では、ある仙人が長寿の秘訣として、黒木耳を人々にすすめたと伝えられています。今でも不老長寿の食材として好まれさまざまな料理に使われています。黒木耳は中医学的に「肺」、「脾(ひ)」、「大腸」、「肝(かん)」と多くの経絡に入り、疲労回復や便秘、肥満対策によいのが特長。さらに、血の巡りを良くするだけでなく、血を養う働きもあり、瘀血(おけつ)や貧血の症状の改善にも役立ちます。但し、消化不良や下痢を起こしやすいので食べ過ぎには気をつけましょう。
黒木耳とラムロースの黒酢炒め
RECIPE
24節気の大寒を過ぎ、立春を迎えるこの頃が一年中で一番寒い季節だと言われています。寒気により冷えによる症状が出ると体の「気」や「血(けつ)」の巡りが悪くなりやすくなります。黒木耳は、血を養い気の巡りをよくする食材です。
このレシピは血巡りを良くする黒酢と血を補うにんじんを合わせることで相乗効果が期待できます。一緒に合わせるラムロースは脾を温めてくれるので冷えてる方におすすめしたい食材のひとつです。「中国薬用真菌」に登場する薬膳のひとつに産後の体力低下には「酢浸木耳」(木耳を酢で漬けたもの)が掲載されるほど、木耳と酢の相性は抜群です。 参考文献:「食材効能大辞典」、「暮らしの薬膳手帖」
調理時間15分
材料
※調理時間に黒木耳の戻し時間は含みません。
【2人分】
黒木耳(乾燥)・・・・・・・・8g
ラムロース・・・・・・・・・・・・150g
にんじん・・・・・・・・・・・・・・20g
調味料A
黒酢・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1
オイスターソース・・・・・・小さじ1
砂糖・・・・・・・・・・・・・・・・・・小さじ1
醤油・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1
塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ひとつまみ
油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・少々
細切り唐辛子・・・・・・・・・・適量
※飾り用
COOKING
- 1黒木耳を水で戻しておく。
- 2黒木耳は石づきを切り取り、ラムロース、にんじんをそれぞれ細切りにする。
- 3調味料Aを混ぜて準備しておく。
- 4フライパンに油をひき、ラムロース、黒木耳、にんじんの順にフライパンに入れ炒め塩を加える。
- 5④に8割ほど火が通ったら、③の調味料Aを入れて味を整える。
- 6⑤を皿に盛り付け、お好みで細切り唐辛子を散らす。
料理のポイント
- point! 細切り唐辛子の代わりに松の実をちらしても美味しくいただけます。
- point! 黒木耳を戻す時は、茹で戻すよりも水で戻すと栄養が損なわれません。
- point! 生の黒木耳を使用する場合は、80g~100gをご準備ください。
この記事を監修された先生
国際中医薬膳管理師笹沼歌乃
国際中医専門員。国際中医薬膳管理師。登録販売者。
イスクラ産業株式会社中成薬事業本部広報課にて、中医学情報サイト「COCOKARA中医学」の運営。イスクラ中医薬膳講座(主催:イスクラ中医薬学院)で薬膳講師として従事。薬膳の調理実習やイベント開催、SNSの運用を通して中医学を紹介。