基本を知ってツボ押し上手! 〜正しいツボの探し方〜 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

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基本を知ってツボ押し上手!
〜正しいツボの探し方〜

2023.08.01 UPDATE

監修:楊 紅娜(中医学講師)

楊紅娜先生のBeauty & Relax Vol.9

“ツボ押し”は手軽にできるセルフケアの一つ。だれでも一度はやったことがあると思いますが、ツボの正確な位置となると案外知らないことも多いのでは?もちろん、セルフケアなら“痛気持ちいいと感じるおおよその位置”くらいでも十分。でも、ちょっとしたコツを知れば自分のツボが的確にわかり、ケアの効率・効果アップにつながります。自分のツボの探し方、この機会にぜひチェックしてみてください。

ツボ探しの基本「骨度法」と「同身寸法」

ツボの場所を知りたいときは、体のココですよ、と示した図などを参考にすることが多いと思います。でも、実際のツボの位置は個人の体格によって変わるもの。わかりやすく“どこそこから何センチメートル”などと示すことはできません。そこで用いられるのが、個々の体を基準としたツボの探し方「骨度法」や「同身寸法」です。
〜ツボを探すときの長さの単位〜
骨度法や同身寸法では、長さを「寸」「尺」などの単位で測ります。これは、一般的に使われる“1寸=3.03センチメートル”という長さではなく、個々の体の大きさに対する相対的な長さを表すもの。例えば同身寸法で考えると、手の親指の横幅が、その人にとっての1寸となります。これを基準として、ツボの位置を探していきます。
■骨度法
骨を基準に体の部位の長さを定め、そこからツボの位置を割り出す方法です。例えば、胸骨体下端からへそまでの長さは8寸(個々の体が基準なので、だれもが等しく8寸です・下図参照)。その間にある「建里」というツボは“へそ上3寸”にありますが、これは胸骨体下端からへそを8等分した長さを1寸とし、へそから3寸分上、ということになります。
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骨度法は鍼灸師(国家資格)の試験でも用いられる専門的な方法。ちょっと難しいかもしれませんが、本格的にツボ押しをしたい人はぜひ勉強してみてください。
■同身寸法
同身寸法は骨度法よりもう少し簡単で、手指の幅から寸を定め、ツボの位置を探す方法です。基準となる長さは次の通り。
・1寸=親指1本分の幅
・2寸=人差し指、中指、薬指の3本分の幅
・3寸=人差し指から小指まで指4本分の幅
例えば「内関」のツボは“手首のしわから腕側に2寸ところ”なので、手首に指3本(人差し指、中指、薬指)を当てればツボの位置がわかります。同身寸法はだれでも使える手軽なツボ探しの方法なので、日常のケアにもぜひ取り入れてみてください。
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このほか、体の「窪み(ひざの下、くるぶしの後ろなど)」、背骨、肩甲骨などもツボ探しのわかりやすいポイントになります。
また、ツボ押しを習慣にするなら、道具を使うのもおすすめ。指で押し続けると疲れてしまうので、ツボ押し用のマッサージグッズなどを上手に取り入れてみてください。素材もいろいろあるので、暑い時期にはひんやりする石のツボ押し棒、冬は温かみのある木製のグッズなど、季節や気分によって使い分けるのもおすすめです。

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この記事を監修された先生

中医学講師楊 紅娜

楊紅娜(よう こうな)中医学講師。 登録販売者。鍼灸師。 2006年遼寧中医薬大学修士号取得。 2006年~2016年、大連市にて精神科臨床医として10年間勤務。 「中国摂食障害の防治指南」の編集委員担当。 2016年来日。日本にて登録販売者、鍼灸師取得。