監修:鈴木 理恵(管理栄養士・国際薬膳師)
枸杞は美容に必要な潤いや血を補います
枸杞の実 平性/甘味 肝腎の働きをよくする。眼精疲労・視力を改善、肺を潤す
中国明代の繆希雍(びゅうきよう)が著した『神農本草経疏』の中に、枸杞の実は、新陳代謝や元気をつかさどっている肝腎を補い、潤い不足からくる熱感などを鎮め、体の中の陰陽の調和に良いもので肝腎の陰を補えば、目は自ずと良く見えるようになるとあります。また、疲労困憊による消耗や呼吸機能を助ける役割を果たし、筋骨を丈夫にし、潤いにより胃腸の流れを良くするとも記されています。最近ではスーパーフード「ゴジベリー」として注目されています。実の他にも根や茎、葉も生薬として使われています。
冷製枸杞のカッペリーニ
RECIPE
春は、自然界では万物が生長・活動する季節です。また、春は肝の季節と言われ、肝のつかさどる生長・新陳代謝・活動の作用が活発になります。肝の陰血は常に不足しやすく、肝の作用が制御しにくくなり、春は特にめまいやのぼせ、頭痛、イライラなどの症状が現れやすくなります。このような場合、肝と腎の陰を補い、気の巡りを良くして正常に機能するようにさせることが大切です。
今回は枸杞ジュースの肝腎の陰(潤い)を補い、熱感を鎮める作用(滋陰降火)をトマトが補助し、香り高いバジルによって気を巡らし、食欲を高め消化を良くするようにしました(調中消食)。春だけでなく肝腎の潤い不足による不調(肝腎陰虚)の方にもおすすめのメニューです。
調理時間15分
材料
【2人分】
カッペリーニ…120g
A
イスクラ枸杞ジュース…120ml
水…大さじ3
レモン汁…小さじ2
おろしにんにく…少々
塩…小さじ1/2
オリーブ油…大さじ1強
ミニトマト…8個
バジル…適量
COOKING
- 1Aの材料を合わせて混ぜる。
- 2ミニトマトはヘタを取って縦4等分に切り、①に加えて冷蔵庫で冷やしておく。
- 3カッペリーニは塩(分量外:水量の1%)を加えた熱湯で表示時間より若干長めに茹で、冷水にとってしめる。ペーパータオルで水気を取り、②に入れて和える。
- 4器に盛り付け、バジルをのせる。
料理のポイント
- point! 作り方①で材料を混ぜ合わせるときに、シェイカーなどに入れて振ると簡単にできます。
- point! カッペリーニはそうめんでも代用できます。
- point! 抗酸化作用の高い、枸杞ジュースのゼアキサンチンとトマトのリコピンは脂溶性なので油と一緒に摂ると吸収率が高くなります。
この記事を監修された先生
管理栄養士・国際薬膳師鈴木 理恵
イスクラ産業で製品開発および薬膳関連の仕事に従事。日本食糧新聞社百菜元気新聞への薬膳レシピ掲載、西洋フード・コンパスグループ(株)への薬膳メニュー提供など。身近な食材で簡単に作れる体と心によいレシピを提案している。