監修:松本 誉子 先生(中医薬膳師)
【難易度★★☆】カルダモンは脾胃を温めて消化不良、食欲不振を改善します。
カルダモン 温性/辛味 体の余分な水を取り除く、脾胃を温める、消化不良・食欲不振・吐き気・口臭・酒酔いの改善
カレーやインド料理に使われるイメージのカルダモンは、ショウガ科の植物の種のことです。生薬では「小豆蔲(しょうずく)」または「砂仁(しゃじん)」と言われ、体に溜まった余分な水を取り除き、「脾胃(ひい)」(消化器系)を温める働きがあるとされていて、消化不良や食欲不振時の健胃腸整薬として漢方薬にも使われています。
いつものカレーを作る時にカルダモンを追加したり、スープやコーヒーに一振りして使ってみるのも良いでしょう。
チキンビリヤニ
RECIPE
年末年始は特別な食事をいただく機会が多く、脾胃が疲れて消化不良、食欲不振を繰り返しやすいシーズンです。また、外気の寒さの影響も受けて、元々冷えやすい体質の人は、お腹も冷えやすく、胃腸に水が溜まることで、胃のあたりがチャポチャポして不快に感じることがあります。美味しい食事と冷たいビールの組み合わせを楽しまれる方がいらっしゃいますが、冷たい飲み物や冷たい食事は脾胃を冷やし、働きを乱れさせる原因となるので注意が必要です。
チキンビリヤニはインドのお正月料理の一つで、本来はさまざまなスパイスやギーというバターオイルを使って作りますが、今回はご自宅で簡単に出来るように、カレー粉とカルダモンパウダーを使ったレシピに仕上げました。カレー粉に含まれる、クミンやクローブも消化を助ける働きがあり、さらにカルダモンを追加することで、胃腸を温めて消化不良を改善する働きを強めています。
お節やご馳走が続いたお正月明けに、お試しください。
調理時間90分
材料
鶏もも肉(皮なし)…250g
すりおろしにんにく…小さじ1
すりおろししょうが…小さじ1
カルダモンパウダー…小さじ1/2~1
カレー粉………………小さじ4
カットトマト缶………80g
塩………………………小さじ1/2
パクチーの葉…………5本分くらい
ミントの葉……………20枚くらい
サラダ油………………大さじ2
(バスマティライス)
バスマティライス……1合
塩………………………小さじ2
(トッピング用・各好みの量)
パクチー、赤玉ねぎ、アーモンド
COOKING
- 1玉ねぎを薄くスライスする。鶏もも肉は一口大に切る。中鍋にサラダ油を入れ温めたら玉ねぎを中火でゆっくり炒める。
- 2茶色く色づいてきたら、すりおろしにんにく、すりおろししょうが、カルダモン、カレー粉、塩、カットトマト缶を加えさらによく炒める。
- 3焦がさないように注意しながらにんにくとしょうがの青臭さが飛ぶまで加熱し、鶏肉を加え表面が白くなる程度に炒める。
- 4③に水80mlを加える。沸騰させたら蓋をして10分弱火で加熱し、一旦火を止める。
- 5別の鍋に水約1リットルを沸かし、塩を入れてからバスマティライスを入れ、再沸騰後6分茹でてザルにあげておく。
- 6④に細かく刻んだミントとパクチーの葉を加え、再沸騰させたら一旦火を止めて、具材をお鍋の中で平らに整える。
- 7⑥の上に⑤を丁寧に平に乗せて蓋を閉め、強火で2分、極弱火で15分加熱し、火を止めてから更に10分蒸らす。お皿に盛りつけ、好みでトッピングする。
料理のポイント
- point! バスマティライスはインディカ米といわれる細長いお米で、茹でて使うお米です。アジアンショップやインターネットなどで購入できます。
- point! バスマティライスが手に入らないときは、ジャスミンライスでも代用できますが、食感が少し柔らかく仕上がります。
- point! ミントの葉とパクチーの葉はなくても作れますが、あればより香り良く爽やかに仕上がります。
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この記事を監修された先生
中医薬膳師松本 誉子 先生
松本 誉子(まつもと たかこ)
中医薬膳師。中医薬膳茶師。みそソムリエ。日本中医食養学会局員。
くらし薬膳 美容薬膳の執筆/監修/指導。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校薬膳科)を卒業後、薬膳理論を取り入れたカフェを世田谷区三軒茶屋にオープン。現在は薬膳料理教室『ドードーの空キッチン』の主宰兼講師として、楽しく食べれる「おうちごはん」をモットーにカラダと心の健康を保つ方法を伝えている。