監修:関谷 嘉之 シェフ(レシピ考案)(調理師)
【難易度★☆☆】山芋は、肺をはじめ皮膚も潤し滋養強壮やスローエイジングにも!
山芋 平性/甘味 肺を潤す、胃腸を丈夫にし吸収力を高める、生殖機能を高める
山芋は漢方では「山薬(さんやく)」といいその名の通り、栄養価も高い養生に適した食材の一つです。薬膳的には、肺・脾・腎の気を補い肺を潤す作用があります。また、肺だけではなく、肺に関係する咽喉、鼻、皮膚も潤すという働きがあります。
深呼吸をするとわかりますが、息を吸った時に空気が通る場所は、外気にさらされている皮膚と同様に乾燥に弱いところなのです。秋にのどが乾燥して痛い、お肌のカサカサが気になる方は特に、日々の食事に積極的に山芋を摂り入れることをおすすめします。
焼き山芋の味噌豆乳スープ
RECIPE
山芋をとろろとしてご飯にかけたり、生で食すことが多いと思いますが、今回はスープにしてさらりと飲みやすいレシピにしました。消化にも良く、食欲がないときでもスープだと摂り入れやすい上に栄養価もバッチリです。
今回は、豆乳仕立てにしました。豆乳は、山芋と同じく肺を潤し、痰を出やすくする作用があります。山芋と一緒に摂れば、潤い効果も更に期待できます。味付けには、体の老廃物を取り除いてくれる味噌を使用しています。
中医学的には、陰陽五行の五臓「肺」と五色「白」は同じ分類です。山芋、豆乳をはじめ大根やれんこん、白きくらげなど白い食材は潤す力が強いとされています。体を潤してくれるのは「白い食材」と覚えると簡単ですね。
調理時間20分
材料
【2人分】
山芋…………………100g
玉ねぎ………………1/2個
じゃがいも…………1個
出汁(鰹・昆布)…300ml
出汁(鰹・昆布)…300ml
豆乳…………………100ml
味噌…………………大さじ1.5
チーズ………………お好みで
紅花…………………お好みで
COOKING
- 1玉ねぎは繊維を断つように薄くスライスする。じゃがいもは皮をむき幅1cmくらいにスライスする。
- 2山芋は3/4をすりおろし、残りは角切りにする。角切りにした山芋は焼き色がつくまでフライパンで焼く。
- 3鍋で玉ねぎを炒めしんなりしたら、じゃがいもを加え出汁で柔らかくなるまで煮込む。
- 4③を全てミキサーにかけポタージュ状になったら、再度鍋に戻し火にかけ、味噌と豆乳、②を加え、沸騰しない程度に3分程度煮る。
料理のポイント
- point! 便秘気味の方は、仕上げにパルメザンチーズのトッピングがおすすめです。
- point! 月経痛や月経不順の方は、仕上げに紅花のトッピングがおすすめです。
この記事を監修された先生
調理師関谷 嘉之 シェフ(レシピ考案)
関谷 嘉之(せきや よしゆき)
西洋専門調理師。日本エスコフィエ協会会員。
調理師専門学校を卒業後、都内ホテル主任。フレンチやスペイン料理店等料理長、店長、調理師学校の専任教員など経験。現在は、(株)LIGUNA様が運営するカフェ『はだめし』にて、地産地消、身土不二などをコンセプトに薬膳の考えを取り入れ「からだの中からきれいになる美養食」を提供しています。