監修:矢留 江里子 先生(国際中医薬膳師)
【難易度★☆☆】そら豆は脾胃を元気にして余分な水分の代謝を助けます。
そらまめ 甘味/平性 胃酸過多・むくみ・腹水の改善、疲労回復 など
さやが上向きにつき「空を向いた豆」であることからそら豆と呼ばれています。爽やかな陽気になる4月ごろから、スーパーなどでよく見かけるようになる食材です。
気を補い胃腸の消化吸収力を高め、食欲不振や胃もたれを改善する働きがあります。さらに余分な水分の代謝を助け、むくみを解消、疲労回復に役立ちます。
そら豆はさやから出すと鮮度が落ちるので、茹でる直前にさやから出し、たっぷりの湯で茹でましょう。
皮ごとそら豆のリゾット
RECIPE
中医学で、「脾(ひ)」(消化器系)は全身に水液を送り出すポンプのような役割と捉えます。脾の働きが低下すると、胃がチャポチャポする、痰が出やすい、体のむくみ、体の重だるさなど水湿の停滞した症状が現れます。
季節の変わり目や梅雨の時期など、湿度が上がってくる時期に「脾」の働きの弱い人はこの水分代謝が弱くなり、症状が出やすいので養生しましょう。
季節の変わり目や梅雨の時期など、湿度が上がってくる時期に「脾」の働きの弱い人はこの水分代謝が弱くなり、症状が出やすいので養生しましょう。
今回は胃腸の働きを高めるそら豆とはとむぎを、お米と一緒にリゾットにしました。はとむぎは、生薬では「薏苡仁(よくいにん)」と呼ばれ、身体にこもった熱を冷まし胃腸の働きを高めてむくみを改善する作用があります。体に溜まった老廃物を排出するので肌トラブル、美肌にも有効です。
玉ねぎ、白ワイン、オリーブオイル、にんにくも「気・血・津液」の巡りを助けます。
胃腸の働きを調えて、体全体の代謝をUPさせる簡単リゾットです。
調理時間40分
材料
【3~4人分】
そら豆……………………………………1袋
(さやから出して約140g)
(さやから出して約140g)
米…………………………………………1カップ弱
はとむぎ…………………………………大さじ1
玉ねぎ……………………………………1/2個
にんにく…………………………………1/2片
ブイヨンスープ(ブイヨン1個分)…500cc
白ワイン(あれば)……………………大さじ2
生クリーム………………………………大さじ2
オリーブオイル…………………………大さじ1
塩…………………………………………適量
こしょう…………………………………適量
パルミジャーノレッジャーノ…………適量
(トッピング用・粉チーズでも可)
ブイヨンスープ(ブイヨン1個分)…500cc
白ワイン(あれば)……………………大さじ2
生クリーム………………………………大さじ2
オリーブオイル…………………………大さじ1
塩…………………………………………適量
こしょう…………………………………適量
パルミジャーノレッジャーノ…………適量
(トッピング用・粉チーズでも可)
COOKING
- 1はと麦の丸粒を使う場合、硬いのでまるごと洗って下茹でし、使う分だけ残して、冷凍しておく。さやから外したそら豆を、塩をひとつまみ入れ沸騰させた湯で茹でる。
- 210粒くらい取り出しておき皮を剥く。残りのそら豆は適量の茹で汁と一緒にミキサーにかけペースト状にする。茹で汁はゆるめのペースト状になるくらいに加減しながら入れる。
- 3玉ねぎとにんにくはみじん切りにして、オリーブオイルをひいたフライパンで中火で炒める。玉ねぎが透き通ってきたら、洗っていない米とはとむぎを入れ、米が透き通るまで炒める。
- 4ブイヨンを溶かしたスープ200ccと白ワインを③に加え、中火でフライパンを揺するようにして混ぜる。たまに木べらで底をはがすように混ぜる。
- 5水分がなくなってきたら50ccずつ徐々にスープを加え、硬さを見ながら煮る。スープが足りないときはお湯を適量足す。
- 6歯ごたえが残る程度のアルデンテになったら、生クリーム、②のペーストのそら豆と、茹でて皮を剥いたそら豆を加えて混ぜ、火を止める。
- 7器に盛り付けパルミジャーノレッジャーノとこしょうをふる。
料理のポイント
- point! 炊飯用の割れはと麦の場合は下茹でなしで使ってもよいでしょう。余ったはとむぎはご飯やサラダ、スープのアクセントにも使えます。
- point! 米は粘りが出るので、洗わずに使います。混ぜすぎると粘りが出てくるので注意。
- point! チーズは、パルメザンチーズ(粉チーズ)でもOK。お好みで加えてください。
この記事を監修された先生
国際中医薬膳師矢留 江里子 先生
矢留 江里子(やとめ えりこ)国際中医薬膳師。登録販売者。フードコーディネーター。食空間コーディネーター。NPO日本食育インストラクター。日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校)卒業。自然療法の料理教室の課程を修了。企業のイベントなどで薬膳講師を務める。イスクラ薬局勤務を経て2023年11月より、吉祥寺にて漢方薬店「薬食同源totonou漢方」 主宰。