監修:飯田 善彦(イスクラ産業株式会社 開発課)
春の兆しを感じたら自律神経の乱れに注意
寒暖差による「肝」の疲労
中医学において自律神経の交感神経の働きと「肝(かん)」(肝臓)の働きは、密接な関係があると考えられています。
中国伝統医学の古典『黄帝内経(こうていだいけい)』の記述の中に「肝は罷極(ひきょく)の本(ほん)」とあります。現代の言葉で言い換えると、肝は神経や筋肉において弛緩と緊張の根本を司(つかさど)る臓器。すなわち、肝は弛緩と緊張の活動エネルギーの根源となる臓器であるので疲労にも深い関係があるという意味です。
この時期の寒暖差は、数日周期から1日のなかで生じることがあります。寒さによって交感神経が優位になり緊張したかと思ったら、急に暖かくなりゆるんだりすることも。そうすると、肝が疲弊して働きが低下し、⾁体的にも神経的にも疲れやすい状況になってしまうと考えられます。
寒暖差による疲れには「ローズ&ベリーティー」
ローズレッドペタル
おすすめの茶葉は世界三大紅茶の一つ「ウバ紅茶」
今回の「ローズ&ベリーティー」におすすめの紅茶は、スリランカの山岳地帯のウバで生産されるウバ紅茶です。ウバで産出される紅茶は、ダージリン、祁門(キームン)と並び世界三大紅茶の一つに数えられます。
ウバ紅茶は、鮮やかな赤色の美しい水色(紅茶の抽出液の色)をもち、6月~9月にかけてのクオリティーシーズン(旬の時期)の物になると独特のメントール香と呼ばれるハーブのような風味を帯びます。中医学的には、紅茶は温める作用があり、ウバ紅茶は清涼感のあるメントール香を持ちますので気の巡りを改善するような作用もあると考えられます。
ローズ&ベリーティーの作り方
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この記事を監修された先生
イスクラ産業株式会社 開発課飯田 善彦
飯田 善彦(いいだ よしひこ)
中成薬(生薬製剤や漢⽅製剤など)や中国伝統医学にもとづく健康食品の製造販売を行うイスクラ産業株式会社で、主に研究開発を行っている。