美容と健康の味方! 知っておきたい「ツボ」ケア 〜体質別のツボ編〜 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

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美容と健康の味方!
知っておきたい「ツボ」ケア
〜体質別のツボ編〜

2022.06.07 UPDATE

監修:楊 紅娜(中医学講師)

楊紅娜先生のBeauty&Relax Vol.4

「ツボ」ケアの活用法、第3回は体質別のおすすめツボについてご紹介します。肌は“内臓の鏡”とも言われ、体内の不調がそのまま現れるもの。体質を整えることで肌も健やかに保たれるので、ぜひ日々のケアにツボ押しを取り入れてみてください。

体質改善は健やか肌のカギ

中医学では、人の体は「気(エネルギー)」「血」「津液(潤い)」によって成り立っていると考えます。これらがバランス良く体内を巡っていれば、心身は健康な状態に。反対に、気・血・津液に過不足があったり流れが滞ったりすると、体や心(精神面)に不調が現れやすくなります。
肌も体の一部なので、気・血・津液に不調があれば肌トラブルを招く要因に。そのため、健やかな肌を保つためには、体質を整えることも大切なのです。

体質別「ツボ」ケアで、体の中から肌悩みを改善!

肌悩みの特徴から体質を5つに分け、それぞれの不調改善に効くツボをご紹介します。ツボ押しはタイミングを決めると続けやすいので、起床時、就寝前などの習慣にするのもおすすめです。
「気血不足」タイプ
体の栄養やエネルギーとなる気・血が不足して、元気のない肌に。胃腸を整えて栄養をしっかり取り、体内の気血を養うことが大切です。
<よくある症状>
●肌悩み:血色が悪い、ハリがない、たるみ、くすみ、シワ、乾燥
●心身の不調:疲労感、冷え、めまい、不眠、不安感、髪のパサつき
<おすすめのツボ>
気海:おへそから指2本分下
関元:おへそから指4本分下
血海:ひざの内側、皿から指3本分上
足三里:膝の皿の下・外側の窪みから指4本分下
三陰交:内くるぶしの頂点から指4本分上
太白:足の親指の内側、骨が出ているところの後ろ
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「気滞血瘀」タイプ
気・血の巡りが悪く、シミやくすみが目立ちやすい肌に。過剰なストレスなどが原因となるため、気持ちをリラックスさせることを心がけて。
<よくある症状>
●肌悩み:肌の状態が不安定、シミ、そばかす、くすみ、混合肌
●心身の不調:イライラ、憂うつ、胸や腹部の張り、肩こり、頭痛
<おすすめのツボ>
膻中:左右の乳頭の中間
期門:乳頭からまっすぐ下がった肋骨の下端
内関:腕の内側、手首から指3本分上
血海:ひざの内側、皿から指3本分上
太衝:足の親指と人差し指の骨が交わるところの窪み
膈兪:肩甲骨の下、背骨から指2本分外側
肝兪:膈兪から指3本分下
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「痰湿」タイプ
体に「痰湿(余分な水分や汚れ)」が溜まり、ベタベタとしたオイリー肌に。食の不摂生が主な要因なので、日々の食生活を整えることが大切です。
<よくある症状>
●肌悩み:オイリー肌、むくみ、たるみ、毛穴が目立つ
●心身の不調:体が重だるい、太り気味、軟便や下痢、汗が多い
<おすすめのツボ>
中脘:みぞおちとおへそを結んだ線の中間
足三里:膝の皿の下・外側の窪みから指4本分下
陰陵泉:膝の内側にある骨(脛骨)の下にある窪み
血海:ひざの内側、皿から指3本分上
豊隆:すねのやや外側、足首と膝の中間あたり
脾兪:肝兪から指3本分下
腎兪:ウエスト位置、背骨から指2本分外側
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「陰虚」タイプ
全身の潤いが不足して、バリア機能の低い乾燥肌に。潤いの多い食材を積極的に取るよう心がけ、体と肌の潤いを保ちましょう。
<よくある症状>
●肌悩み:乾燥、シワ、バリア機能の低下による敏感肌
●心身の不調:空咳、ドライアイ、ほてり、のぼせ、便秘気味
<おすすめのツボ>
肝兪:膈兪から指3本分下
腎兪:ウエスト位置、背骨から指2本分外側
陰陵泉:膝の内側にある骨(脛骨)の下にある窪み
三陰交:内くるぶしの頂点から指4本分上
太渓:内くるぶしとアキレス腱の間の窪み
照海:内くるぶしの下にある窪み
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「陽虚」タイプ
生命力の源となる「腎」が弱く、エネルギー不足で肌の老化が進みがちに。腎は冷えに弱いので、飲食や服装の工夫で体を温めることを心がけて。
<よくある症状>
●肌悩み:艶がない、くすみ、たるみ、目の下のクマ、混合肌
●心身の不調:寒がり、手足の冷え、腹部や腰の冷え、むくみ
<おすすめのツボ>
関元:おへそから指4本分下
足三里:膝の皿の下・外側の窪みから指4本分下
脾兪:肝兪から指3本分下
腎兪:ウエスト位置、背骨から指2本分外側
命門:左右の腎兪の中間、背骨の上
陽陵泉:膝の外側にある骨(腓骨)の下にある窪み
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お灸で温めるのがおすすめ!

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この記事を監修された先生

中医学講師楊 紅娜

楊紅娜(よう こうな)中医学講師。 登録販売者。鍼灸師。 2006年遼寧中医薬大学修士号取得。 2006年~2016年、大連市にて精神科臨床医として10年間勤務。 「中国摂食障害の防治指南」の編集委員担当。 2016年来日。日本にて登録販売者、鍼灸師取得。